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久遠の神話

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第三十九話 君子の絆その五

「日本にはない腐敗ですね」
「比叡山も酷かったっていいますけれど」
「それでも」
「日本で腐敗が酷いのはです」
 日本の腐敗についてもだ。大石は二人に話した。
「今現在ですね」
「官僚の人達ですか?」
「それとも政治家の人達ですか?」
「いえ、官僚よりも」
「それよりもですか」
「酷い人達もいるんですか」
「労働組合や教師、マスコミの世界ですね」
 こうした言うならば左側にいる者達の世界の腐敗が酷いというのだ。大石は今度は顔を曇らせ顔を二人に向けてそのうえで話すのだった。
「彼等の腐敗は恐ろしいものがあります」
「マスコミもなんですか」
「そんなに酷いんですか」
「私はそう見ています」
「ううん、話には聞いてますけれど」
「そこまでなんですか」
 上城も樹里もだ。大石のその話を聞いてだ。
 顔を見合わせてだ。こう言うのだった。
「新聞とかテレビもですか」
「信用できないんですね」
「はい、注意して下さい」
 大石は確かな声でまた述べた。
「お気をつけ下さい。そしてです」
「そして?」
「そしてっていいますと」
「彼等、そのマスコミや組合と結託している政治家達」
 所謂左翼にいる政治家達だ。こうした政治家達はかつてはリベラルと呼ばれてきた。しかしそのリベラルという美名は実は、だったのだ。
「彼等もまたです」
「腐敗してるんですか」
「テレビでもっともなことを言ってますけれど」
「国民の為とか市民の政治とか」
「そういうことは全部嘘なんですか」
「彼等は自分のことしか考えていません」
 大石は今度は全てを見ている目で述べた。
「まさにです。自分達だけです」
「だから腐敗してるんですか」
「自分のことだけだから」
「じゃあ口では言いますけれど」
「実際は」
「最悪と言っていいです」
 大石は顔を曇らせて述べた。
「まさにです」
「ううん、日本もですか」
「そうした腐った人達がいるんですね」
「そして組織が」
「流石にかつてのバチカンよりも腐敗しているかどうかはわかりませんが」
 そこまではだ。大石も言い切れなかった。
「しかし確かに腐敗は酷いですね」
「マスコミや労働組合ですか」
「そしてそうした人達が支持する政治家はですか」
「腐敗しているんですね」
「それもかなり」
「はい、何しろそういう人達はです」
 大石の曇った、真実であるが故にそうなっている話は続く。
「人権を言いながら北朝鮮と親密ですから」
「あの国とですか」
「仲がいいんですか」
「北朝鮮がどういう国かは言うまでもないですね」
 ここでは淡々とだった。大石は二人に述べた。
「最早」
「はい、とんでもない国ですよね」
「もう最悪の国ですよね」
「あの国には自由も平等も人権もありません」
 あるのは悪政と餓えだけだ。他には何もない。
「たった一人の人間の贅沢とエゴの為に誰もが犠牲になっている国です」
「そしてその国を支持しているんですか」
「そうした人達に限って」
「支持、いえ崇拝と言いましょうか」
 そこにまで至るというのだ。彼等の北朝鮮の感情は。 
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