ハヤテと泉が幼馴染!?
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第11話
前書き
久々の更新です。
今回から書き方少し変えました。次回は元のデータのまま投稿するか、今回みたいにちょっと直してするか迷ってます。
私たちは伊澄ちゃんに付いて来て今、大きな鏡がある部屋まで来ていた。
「伊澄さん。なんや、このゴッツー大きな鏡は?」
咲夜ちゃんが私も一番気になっている事を、伊澄ちゃんに聞いてくれた。
「これはですね。この家に伝わる家宝の一つで、名を――」
「――別れそうになったら、この鏡でも見て出会った時の事を思い出そうよくん……訳して『出思いくん』です」
「「「……………………」」」
その時私たちは、みんな同じ事を考えていたと思う。
――なに? その名前……
私たちが名前について悩んでいる内に、伊澄ちゃんは話を進めた。
「簡単に言いますと、鏡の前にみたい人たちが鏡にふれたらその人たちの出会いが、映し出されるという事です」
「そ、そうなんだ……」
名前を聞かされた後だとその位しか反応できなかった。なんたって、あの咲夜ちゃんもツッコミができないなんてそうとうだもんね~。仕方ないよ。
「ただし! 名前から分かるように、この鏡は男女の出会いしか映しませんし、しかもそのペアは1回だけという……あと、すれ違いとかでもアウトですね」
と、伊澄ちゃんは黙っている私達に気付かず、補足説明を続けてくれた。
「それでもいいのなら、お二人ともどうぞ鏡の前へ」
「うん」「はい」
伊澄ちゃんに呼ばれて、私とハヤ太くんは返事をして鏡の前に行き鏡に触れる。
すると、少し鏡が「ピカー」と輝いたと思ったら、輝きがすぐに消える。
伊澄ちゃんに「もういいですよ」と言われて、鏡から離れて暫く見ていると、少ししてから映像が流れ始めた。
============
『キャアアアア!!』
その鏡の映像は女の子の悲鳴から始まった。…………あれ? この声って、理沙ちん達が撮る動画で良く聞くような……。
『もーー、泉のお人形返してよー!!』
悲鳴の女の子の姿がじきの映りだし、その女の子は犬に人形を食べられて泣いているようだった。
私はその女の子を見て言葉を失う。だって――小さい頃の私だ!
……そうだ! この場面も知ってる……ってことは、やっぱりハヤ太くんが……。
『やーー!! もーー!! 誰か助けてーーーーーーっ!!』
小さい私は大声を出し誰かに助けを求める。私の記憶が正しいならこの後、ハヤ太くんが来て……そして……。
「おー! 小さい瀬川さんやんけ。かわえーなー。……でも、なんやこの展開?」
咲夜ちゃんが小さい私を見て感想をあげる隣で、これからの場面を思い出して少し顔が熱くなってきた私に、そっとに近づいてきて私の耳元でハヤ太くんは少し困った顔で言ってきた。
「あー……えーと、瀬川さん……僕、この場面知っているんですが……」
「うん。私も……前にあの話をした時似てるなー、とは思ってたんだけどね。にはは……」
「そ、そうですか……って言うことはつまり……」
「うん! 私がGWの時に話した男の子って、ハヤ太くんだったんだね!」
「分かって良かったですね! でも、この後って……」
「う、うん……私の……その、初めての……」
「「…………」」
「ん、なんや? 二人して黙りながら顔赤くなって……この後、何かあるんかいな?」
そんな私たちを見て咲夜ちゃんが疑問に思ったのか、聞いていた。
「え!? いや~……その~、何て言えばいいのか分からないんだけど……と、とりあえずこの映像はもういいから、消してくれないかな? 伊澄ちゃんお願いできる?」
私は恥かしいんで、伊澄ちゃんにお願いをする事にした。……でも、
「それはできません。この鏡は一度見え始めたら、私にも制御できません」
「そんな……」
伊澄ちゃんの言葉にショックを受けている内に、映像はどんどん進んでいく。
『やめろーーーーーーー!!』
「ハヤテ様が犬から瀬川さんを助けたましたね」
「そうやな」
「だめ~! これ以上、二人とも見ないで~~!! お願い~!」
私は二人を頑張って説得しようとした。恥かしくて顔から火が出そうだよ~。
「そこまで必死になって見せたくない事って逆に気になりますね」
「そうやな。すごく気になるな」
必死でお願いしたら、二人とも逆に興味を持ってしまった。ふぇ~ん、逆効果だったよ~~。
そうして、さらに映像が進んで行って――ついに!!。
『でも君強いんだねー、ビックリしちゃった』
『へ? 強い……? 僕が……?』
『そうだ! せっかく助けてもらったし、何かお礼しなきゃ』
『お礼? いいよそんな……、お礼だなんて……』
『ん……』
――小さい私が、小さいハヤ太くんにキスをした。
「ほ~……見せたくなかった訳がわかったで」
「はい。分かりましたね」
「う~、二人とも見ないで~」
『今日のお礼に、大きくなったら泉が君のおヨメさんになってあげるのだー』
『はぁ……』
そうして映像が終わり。咲夜ちゃんが私の肩に手を置いた。
「すまんかった……」
「そんな目で見ないでよ~、咲夜ちゃん!!」
「けど、これでハヤテさま達の関係がわかりましたね」
「そうやな。……それよりハヤテ」
「はい。なんですか?」
「瀬川さんとは、この映像の後にも会ったりしたんかいな」
私とはハヤ太くんは目を合わせて、
「はい、そのはずです。……詳しくは覚えてませんけど、ぼんやりと覚えています」
「私もだよ」
「ということは二人は『幼馴染』ってことやな!」
何だかまだ実感は無いけれど……どうやら私とハヤ太くんは幼馴染であることがこの時分かった。
この日から私の世界が、日常がだんだん変わり始めた。
後書き
感想や間違いの指摘待ってます!
次回はこんなには更新に間隔はあけないようにします。
ページ上へ戻る