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ハイスクールD×D~妹様な転生者~

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第6話 早過ぎる決着と乳龍帝(おっぱいドラゴン)?

 
前書き

今月中に更新完了♪

 

 
 


「参り………ました………」



それは私の住む屋敷の敷地内にある芝生の覆い茂る広場での事。
仰向けに倒れる三成の顔のすぐ左側にイッセーの赤龍帝の篭手(ブーステット・ギア)を装着した左拳が突き刺さっている。
それも地面にめり込むようにして………

「圧勝だね………」

私はただそう呟く。
昨日の夜の約束である決闘をここでしたのだけど………
イッセーが三成に圧勝してしまった。

とりあえず決闘の内容を整理すると………まず、一般学生としての日常生活に戻る為に鍛えた力や身体能力が減らない若返り薬を飲んで元の年齢まで若返ったイッセーと昨日の怒りをそのまま表情に出す三成が互いに対峙し決闘が開始される。
しかし三成の攻撃は殺気が篭り過ぎていた為に気の力を使い戦うイッセーにとって読みやすかったらしくて全て避けられて届かない。

イッセーが私の宣言通り一晩で強くなっていた事に焦った三成は強引に"斬首"と呼ばれる相手の首を掴み地面に叩き付けて刀で首を撥ねる技を繰り出そうとした時、逆にイッセーから首を掴もうと伸ばした手を掴まれて見事な背負い投げを決められた。

そして最後はイッセーの左拳が地面に突き刺さって三成の敗北宣言。
この間わずか25秒というとんでもなく早い決着を誰が予想しただろうか?

「………まぁ10年もあの部屋で命を賭けたサバイバルをしながら自分より格上な魔物と戦い続ければ結果はすぐに分かるよね………それに」


私は目の前の光景に無理矢理納得しながらも胸に手を当てて………湯気が出そうになるほど赤面する。

「い、イッセーは………こ、この胸のおかげで強くなったんだもんね」

その呟きは消え入るようなか細い大きさで誰にも聞かれる事なく消えていった。

「まさか………あんな事を言ってくるなんて誰も想像できないよ………」

私は爽やかな笑顔で三成が起きるのを手伝う為に手を差し延べているイッセーを見詰めながら決闘前の約束について思い出していた………





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




「なぁフラン………胸………触らせてくれないか?」



一瞬、私は一瞬が何を言っているのか理解できなくてポカンとしてしまったけど、その言葉の意味を理解して………

「わ、私の胸!?」

羞恥心で茹蛸のように真っ赤になりながら私は自分の胸をイッセーの視界に映らないよう両腕で隠す。
だけど………よくよく考えてみたら今回の事で悪いのは自分であり、被害者はイッセー本人なのだ。
だったら贖罪と罰を受ける意味を込めてこのイッセーの約束を守るべきなのではないのだろうか?

「………これでいい?」

そう思った私は目を閉じて恥ずかしいのを我慢しながら服の裾を捲ってイッセーに下着に包まれた胸を見せる。
恥ずかしさで涙が出そうになり、身体も震えてるけど自分が招いてしまった罪なのだから自分で責任をとらなくてはいけないし、それこそ案内したメイドの失態なんて考えない。
それを指示したのは自分で彼女は従っただけなのだから………



「そ、そこまでしなくていいって!!」



不意に布状の何かが私に掛けられるのを感じて私が目を開けると鼻から出血しているイッセーが私に自分の上着を掛けてくれていた。
そして恥ずかしそうに苦笑しながら私に

「ごめんフラン、俺の説明が悪かったよ」

そう言って頭を撫でる。
私はその優しく頭を撫でてくれるイッセーの手にどこかくすぐったいような心地良さを感じて何故か胸が暖かくなった。

この気持ちはいったい何だろう?

そんな疑問がの中で生まれ考えていた私を見ながらイッセーは何故私の胸を触らせて欲しいといったのかを説明してくれた。



「つ、つまり理由を簡単に話すと私の………胸を触った時の感触を思い出した事で魔力や気の力に目覚めて制御出来た………だからもう一度触れば禁手(バランス・ブレイカー)に到達できるかもしれないって事?」



私は椅子に座るイッセーの膝の上に座り顔だけはイッセーの方を見ながらそう言うと

「まぁ、そういう事なんだけど………」

イッセーは苦笑しながら私を見詰める。
私は何故イッセーが苦笑するのか疑問に思っていると

「えっと………もう撫でるの止めていいかフラン?」

少し疲れた様子でイッセーは私にそう言ってきた。
実はイッセーが頭を撫でてくれるのが予想以上に心地良かった為に私は説明を聞く間だけと言ってイッセーの膝に座り、頭を撫でてもらっていたのだ。

「………もう少しだけ………ダメ?」

私はイッセーの手から感じられる心地良さを名残惜しく感じ、家族にもあまりした事のないおねだりというものをしてみる。
するとイッセーはまた鼻から出血しながら笑顔で頷き了承してくれた。



「触らせてくれる件はあのメイドさんの決闘が終わってからで頼む」



それからしばらくしてそろそろ決闘を始めようと準備を始めた頃にイッセーは私にそう言ってきた。

「今じゃなくていいの?」

頭を撫でてもらい上機嫌だった私はそのイッセーの言葉を聞いて驚きながらイッセーの方を見る。
どうせ戦うならもっと強くなれる禁手(バランス・ブレイカー)になっていた方がいいと思うんだけど………
そんな風に思っていると

『どうやら相棒は今の状態でどこまで出来るのか試したいらしい………だがもし本当に胸で禁手(バランス・ブレイカー)に到達することが出来てしまったら俺の積み重ねてきたプライドや誇りが崩れ落ちてしまいそうだ………』

今まで黙っていた赤龍帝のドライグがそう言ってイッセーが今私の胸に触らない理由ともし触って禁手(バランス・ブレイカー)になった場合の自身に起きる不利益について話す。

とりあえず………

「ご愁傷様………かな?」

私は掛ける言葉が見つからなかったのでそう言うと心なしかドライグの宿る篭手の宝玉が若干暗く見えた。





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




『相棒!今ならまだ引き返せる!別の方法があるはずだ!!』

「少し黙っててくれドライグ!俺は今この生涯で一番の問題に直面してるんだ!!」

そんな切羽詰まったようなやり取りをするドライグとイッセー。
とりあえずどちらも必死な様子がよく分かる。
そしてそんな一人と一体のやり取りの間に挟まれている私は決闘前の約束を守る為に屋敷に戻った後、私の私室で服を捲り上げてイッセーの前に胸をさらけ出していた。
というか………

「さ、触るなら早くしてよぉ………」

私の羞恥心がそろそろ限界を迎えようとしているのにイッセーとドライグは言い争いをしていた。
ドライグは胸を触る事で禁手(バランス・ブレイカー)になるなんて恥ずかし過ぎる方法をどうにかして止めようとしていて、イッセーは私の胸の右側と左側のどちらを触るのかを悩んでいる。

「どっちだ?どっちを触ればいいんだ!?」

イッセーはそれはもう真剣にどちら側の胸を触るのかを両手を胸の前に突き出した状態で悩み続けていた。
しかもこの状態ですでに5分程経過しているから私は恥ずかしくて泣きそうだよ………

『………しょうがないか………相棒!』

「なんだドライグ!?」

ドライグは覚悟を決めたような声でイッセーを呼ぶと



『もう両方同時に触ってしまえ!!これ以上この問題で俺は悩みたくない!!』



どこかやけくそ気味な口調でそう言ってきた。
するとイッセーは

「さすが俺の相棒………伝説のドラゴンだぜドライグ!!」

とドライグの事を褒め讃えて………


「失礼しまぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!」



私の胸を両手で触った。

「あぅ……やぁ………」

イッセーが胸に触れた瞬間に私はついそんな声を漏らしてしまう。
だけどイッセーに胸を触られてるのかと思うとつい意識してしまって………



『そんな馬鹿な!?禁手(バランス・ブレイカー)に………』



不意にそんなドライグの驚愕したような声が聞こえてきた。
イッセーの左手にある赤龍帝の篭手(ブーステット・ギア)がまばゆいばかりの光を撒き散らして何かが起きようとしているのが分かる。

「ありがとなフラン!これで俺は強くなれる!!」

『夢だ………誰かこれを夢だと言ってくれ………』

喜ぶイッセーと絶望するドライグの声が聞こえ、光がさらに強くなってきた瞬間

『Welsh Dragon Balance Breaker!!』

「うぉぉぉぉぉぉ!!禁手(バランス・ブレイカー)!赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)!!」

全身を覆う赤い鎧を身に纏ったイッセーがそこにはいた。

『断じて認めたくはないが………禁手(バランス・ブレイカー)になれて良かったな相棒………俺は消えて無くなりたいぞ………』

ドライグのそんな呟きが部屋に響く。

「とりあえず………頑張ってドライグ」

あまりに痛々し過ぎるドライグの様子に私はそう声を掛けると

『………すまんが今はそっとしておいてくれ』

ドライグは仕事に疲れたサラリーマンのような哀愁が篭った口調でそう言ったのだった………





 
 

 
後書き

とりあえず一言

ドライグ頑張れ!超頑張れ!!

 
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