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ハイスクールD×D 蒼き凶鳥

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原作前
第一章 大戦期
  第七話

ブリティッシュ作戦終了後、休む暇もなく俺は堕天使側の最前線[ラビアンローズ]基地に派遣された。
いいかげん休みをくれよ、休みを。
戦争が始まってから一度もゆっくり休めた記憶がないぞ、本当に目の前で呑気にお茶を飲んでるファルビウムがうらやましい。
「……鏡夜は働きすぎなんだよ、だからこんなことになる」
「今回ばかりは否定できない。だが、お前は働かなすぎだぞ!!」
「やるべきことはやったよ……ほら」
ファルビウムが指差す先には処理済みの書類の束がある。
「ファ、ファルビウムが仕事をするなんて!? 天変地異の前触れか!?」
「鏡夜……さすがに怒るよ」
「スマンふざけ過ぎた。それにしても、前線なのに平和だなこの基地は」
「二か月前の襲撃以降何もないからね、でもそろそろ」
「攻撃を仕掛けてくる、か?」
「うん。ここまであいだをあけるってことは大規模だろうね」
「ここは結構重要地だから落とされるとやばいんだけどねぇ~、と」
直後ズズゥーンという地響きが聞こえてくる。
「噂をすれば、だな」
「メンドイ」


基地の司令室は襲撃のせいで混乱していたが一部のベテランはすでに冷静に対処している。
「状況はどうなっている?」
指示を出している開戦当初からの知り合いがいたので状況を聞いてみた。
「鏡夜か、現状敵の大規模部隊はこの基地から北東に三キロの地点にいる。偵察班からの連絡によると奴らは縦陣を組んで侵攻中だ」
「縦陣ってことは重要地であるこの基地を一刻もはやく攻略したいってところか。後続に支援部隊は?」
「現在のところ確認できていない。鏡夜の読み通り増援を呼ばれる前にこの基地を落としたいんだろうよ」
「こっちの防衛体制が整う前に殲滅する魂胆だな」
「やっかいなことに敵部隊は堕天使のほかに魔獣やワイバーンも確認されている」
「前衛の内容は?」
「防御力と突破力に優れた魔獣が主力だな、中衛はワイバーンと堕天使、後衛は足の遅い大型魔獣だ」
「前衛は捨て駒、中衛が本命で後衛が止めってところか……。おい、ファルビウム!!」
俺は図面とにらめっこしているファルビウムに声をかける。
「なに?鏡夜」
「主力である中衛を叩けばこの基地の戦力でなんとかなるか?」
「たぶん。中衛が壊滅ないし戦力維持ができなくなるほどの損害を受ければ、あとは知能の低い魔獣たちばっかりだからなんとかなるよ。鏡夜、なにか策でもあるの?」
「策というか……、敵陣の横っ腹を食い破るかたちで中衛に打撃をあたえて離脱できる機体がある」
「……もはやなんでもありだね。まぁ鏡夜だからしょうがないか。……鏡夜、頼める?」
「いいだしっぺは俺だからな任せろ」





俺はラビアンローズ基地からガンダム試作3号機[デンドロビウム]を起動させ敵陣の横腹を突くため弧を描きながら向かっている。
今回初めてモビルアーマーを使ったが操作感覚はエースコンバットに似ているな。これならなんとかなりそうだ。
そんなことを考えていると侵攻中の敵部隊が見え始めた。
「鏡夜・N・ハルファス、吶喊します!!」
メガビーム砲を放ち、戦いが始まる。
 
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