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もう一人のアルフィミィちゃん

作者:メア
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逃げ出す準備をしますの③



 パリ郊外、アルフィミィはひと仕事終えた帰りですの。

「レジセイア、アフリカの調査はどうですの?」

『言われた場所を探索している。しばし、時間がかかる』

「では、腐敗した政治家からお金は大分貰ったので、ちょっと時流エンジン研究所行きますの」

5、6日で特脳研に関わっていた富豪やら悪徳政治家などを襲撃して大量の活動資金をいただきましたの。でも、ニュースにならない所からもらってるので問題は有りませんの。

『では、探索を続けておく』

「お願いしますの」

アルフィミィは日本へと転移して、研究所に来たのですが…………ここがそうなのですの?

「本当に寂れていますの」

つぶやいた後に入口を潜って中に入るとすぐに白衣を着た大人がやって来た。

「お嬢ちゃん、なんのようだい? フィオナ達の友達かな?」

「アルフィミィといいますの。時流エンジンに興味が有ったのでこちらによさせていただきましたの」

「それは嬉しいね」

「できましたら、研究資料を見せて欲しいですの。もちろん、タダでとは言いませんの。取りあえず、ここに一億有りますの」

そう言って、お金の入ったトランクを見せる。お金は全てドルだ。つまり、一億ドル。それを見て、おじさんはこちらを不審そうに見詰めて来る。

「タイムマシンに乗って死んだ両親(前世)に会いたいので…………両親の遺産ですが、アルフィミィも研究を手伝わせてくれる事と時流エンジンを一台貰うという条件でなら、後九億ドルまでなら出せますの。ダメですか…………?」

必殺、涙目上目遣いを使ってみる。最悪、吸収してでも完成させてやるですの。

「わっ、わかった。資金援助と時流エンジンを譲るのは構わない。ただ、研究に参加させるかどうかは、君の知識しだいだ」

「分かりましたの」

「では、取りあえず中でこの資料を読んでくれ」

案内されたのはまさに研究所という感じな所。試作型のエンジンも置かれている。そこで読まされた論文について、おじさんと話して行く。天才となって、コバヤシ博士などの知識も有るので普通についていける。

「理論も今陥ってる問題も分かりましたの」

念動力で予知を強化して使い、限定的な未来を見る。エクサランスの時流エンジンならなんとかなる。いや、正確にはここにある実験機を見て、それが完成させられて行く過程を教えて行くのだ。

「こうやると良いと思いますの」

「成程…………しかし、ここが…………」

「それなら、こう…………」

「何やってんだ?」

「丁度良い。お前も参加しろ」

帰ってきたもう一人のおじさんも加えて、三人で時流エンジンの設計図を改造していっちゃいますの。こちらが出した意見に対して検討され未来が変わっていく。それを見てまた意見として出して行きますの。時間を忘れて話すこと5時間。エクサランスに搭載された時流エンジンを超えた設計図が出来てしまいましたの。ただ、制作するのはエクサランスのになったのは仕方有りませんの。とりあえずは実験用としてなので。設計図の方は尋常じゃない出力でしたので、それなりの施設でないと大変危険ですの。

「後は作るだけだが…………今日はもう遅いし泊まって行きなさい」

「それなら、しばらく厄介になってもいいですの? どうせ、ホテル暮らしですの」

「わかった。それじゃあ、娘を紹介しよう」

「はいですの」

それから、二階に移動して、ご飯を作っていた三人を紹介されましたの。

「こちらアルフィミィちゃん。しばらくここで泊まって、研究を手伝ってくれる事になった」

「よろしくお願いしますですの」

「そうなんだ。私はフィオナ・グレーデン。よろしくね」

「俺はラウル・グレーデン。フィオナの双子の兄だ」

「あたしの方がお姉ちゃんなんだけどね」

赤い髪の二人。よく似た顔たちだ。

「そうなんですの? どちらが兄か姉かは後で判断しますの」

「ボクがラージ・モントーヤだ。よろしく」

「はい。こちらこそ」

それから、六人で食事をとっていく。話は自然と時流エンジンへと流れて行く。

「じゃあ、後は作るだけなんだね?」

「いや、設計図は出来たから試して誤差を修正しないとな」

「アルフィミィは助手をしながら技術を教えて貰いますの」

「父さん、大丈夫なんですか?」

「大丈夫だ。知識量は偏っているが、発想とひらめきは凄いんだ。おかげでかなり進んだよ。これなら近いうちに発表出来る」

何か忘れて…………発表…………そういえば、この二人の博士は死亡する。狙われるのか…………研究の為に技術が欲しいし、見殺しは嫌ですの。

「どうしたの?」

「いえ、大丈夫ですの。それより、資金はアルフィミィが出しますので発表は止めてくださいですの」

「え?」

「なんでだよ!!」

「理由は危険だからですの。時流エンジンの研究がかなり進んで試作機まで出て来ると、それを狙って群がってくる連中が必ずいますの。無限にエネルギーを生み続けるエンジンなんて、軍事産業の人からしたらとっても欲しいか、とっても邪魔以外の何物でもないですの」

「利益がかなり減るからか。確かにそうだな。完成して技術を公開するならまだ安全だろうが現段階だと誘拐や手柄を狙った連中も出て来るか…………わかった。公開はしない」

「「「父さんっ!!」」」

子供三人が大人の博士二人に詰め寄るが、二人がなだめていく。

「いいんだ」

「そうだ。今はこれでいい。後で見返せばいいんだよ」

渋々納得した三人。これで多少は大丈夫だと思いますの。取りあえずは様子見ですの。



 時流エンジン研究所に住み込むようになって二年が過ぎましたの。時流エンジンはひとまず完成しましたの。後は効率化と小型化などですの。この二年でアルフィミィの時流エンジンに対する知識と技術はかなり上がりましたの。

「しかし、本当に作るのかい?」

「はいですの」

「まぁ、お金は貰ってるから良いけどね」

今作ってるのは前に作り上げた時流エンジンより、もっと優れた物。時流エンジンの完成形と言っていい代物だですの。

「それじゃ、やるか」

「ああ」

「はいですの」

アルフィミィが作るように言ったのは時流エンジンのツインドライブ。そう、OOガンダムとかに使われているあれですの。理論も技術も材料も揃っているので作る事自体は簡単ですの。

 そして、作成に入って一ヶ月。ツインドライブ時流エンジンが完成した。

「さて、それじゃあそろそろお別れですの」

「そっか。寂しくなるな…………」

「ああ」

「アルフィミィはこれからテスラ・ライヒ研究所に行くので」

「採用試験が通ったんだったか」

「はいですの」

この二年間でこっそりとアースクレイドルを始め、襲撃などを繰り返して得た知識と技術力を持ってテスラ・ライヒ研究所の採用試験を受けたら、ヘリオス・オリンパスの目に止まったですの。

「そっか。しかし、あのシュミレータは置いていっていいのかい?」

「差し上げたのですの。エクサランスはフィオナとラウルが乗るんですから」

タイムマシンとして武装も付けて置くように説得したですの。過去や未来の時代で奪われたら大変な事になるという理由で、ですの。

「そうだな…………おっと、帰ってきたようだ。後は若い者達で話してなさい。それじゃあ、元気でな」

「何時でもおいで」

「はいですの。お世話になりました…………さようならですの」

二人の博士に挨拶して研究所から出ると学校帰りの三人が待っていたですの。

「アルフィミィちゃん、行っちゃうんだね…………」

「フィオナ…………採用試験が受かったので仕方有りませんの」

「そうだぞテスラ・ライヒ研究所は最新鋭技術が集まる研究所だ。彼女にとってこれは大出世なんだ。頑張れよ。ボクも目指してるんだ」

「もちろんですの」

「ほら、フィオナ。笑って送り出してやろうぜ」

「うん…………身体に気をつけるんだよ? アンタ達科学者ってのは本当に食事をおろそかにするんだから…………わかった?」

「はいですの」

食事なんて必要有りませんって言ったら無茶苦茶怒られましたの。本当の事ですのに。

「それじゃ、元気でね」

「フィオナやラウル達も元気で…………」

「「ああ」」

ハグした後、楽しかった場所を後にして、タクシーでテスラ・ライヒ研究所があるコロランドへと向かう飛行機が出る空港へとアルフィミィは向かいます。ですが、そう上手くは行かなかったようですの。

『シュウ・シラカワが見つかった』

「どこですの?」

『アースクレイドルだ』

「了解ですの。運転手さん、ここでいいですの」

「890円になります」

「はいですの」

お金を支払った後、裏路地へと入ってアフリカ大陸にあるアースクレイドル跡地へと転移した。




 
 

 
後書き
名前:アインスト・アルフィミィ
LV:14
PP:285
格闘:270
射撃:271
技量:267
防御:254
回避:312
命中:334
SP:270
エースボーナス:無し
成長タイプ:万能系大器晩成型
正確:超強気
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:???
   ???
   ???
   ???
   ???
   ???
特殊技能:無限成長(EXP、PPアップ)
     無尽蔵の精神力(SPアップLv.10、SP回復(大)、集中力)
     転移
     吸収
     予知
     念動力Lv.10
     天才
     ???
     ???
     ???
撃墜数:0
 
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