スーパーロボット大戦パーフェクト　第三次篇

　　　　　　　　　　　　　　　　　第百七十一話　狂人の末路
今度はサイド１であった。
「おいおい、またかよ！」
「グラドスの奴等懲りねえな！」
ロンド＝ベルの面々は話を聞いてすぐにセダンを後にしたのだった。
「ったくよ、またコロニーとかを攻撃かよ！」
「いい加減まともな戦い方しやがれ！」
「とにかく急いで下さい」
美穂がその彼等に告げる。
「敵の動きは速いです」
「こちらも全速力で向かいましょう」
サリーも彼等に告げてきた。
「さもないと」
「ああ、わかってるさ」
「それはね」
もうそれは彼等にとっても言うまでもないことだった。すぐに頷く。
「サイド１に」
「今から」
「はい、それでは」
「行きましょう」
こうしてサイド１に向かう彼等だった。そこに辿り着くとまだグラドス軍はいなかった。
「よし、今のうちだな」
「そうね、今のうちに」
「防衛ラインを」
言い合って護りを固める。それが終わった時だった。
「ちっ、もうかよ！」
「もう護りを固めてるのかよ」
「何て奴等だ」
死鬼隊の面々が忌々しげに言う。今回も彼等が指揮にあたっていた。
「それでどうするんだ？」
「ゴステロ、今回は」
「核はないぞ」
「へっ、核なんかなくてもな」
しかし彼の下卑た笑みはそのままだった。
「何とでもできるぜ」
「というとだ」
「何か考えがあるんだな」
「それは何だ？」
「見ろ、これさ」
言いながらグラドス軍の後ろに出してきたものは。
「これをぶつけてやるさ」
「ああ、それか」
「それならな」
「いけるな」
それを見て笑顔になる彼等だった。何とだった。
「何っ、コロニー！？」
「あれは廃棄されたコロニー」
「それをサイド１にぶつける気か」
ロンド＝ベルの面々もそれを見てすぐに悟った。
「あれをぶつけられたらだ」
「そうですね」
セイラがスレッガーの言葉に応える。
「一つのコロニーが粉々になるだけじゃない」
「破片が飛び散って他のコロニーまで」
「破壊される」
そのことを察したのだった。
「あんなのをぶつけられたらな」
「何としても食い止めないと」
「それなら決まりですね」
ハヤトも真剣な面持ちで言った。
「あのコロニーを破壊しましょう」
「いや、それも駄目だ」
しかしここでリュウが言った。
「それもだ」
「駄目だっていうんですか」
「この距離で破壊すればコロニーの破片がサイド１を襲う」
彼はそれを認識していた。
「だからだ。破壊はできない」
「じゃあどうすれば」
「今回は」
「止めるしかない」
それだというのだ。
「ここはだ」
「コロニーを止める」
「そんなのどうすれば」
「一体」
「方法はある」
ここで言ったのはグローバルだった。
「マクロスならばそれを止められる」
「あっ、そうか」
「マクロスが変形してその手で止めれば」
「それで」
止められる、そのことがわかったのだ。
「マクロスもいればマクロス７もいる」
「マクロスクウォーターも」
三隻のマクロスの存在が大きかった。
「それならまずは敵を退けて」
「そのうえで」
「それではだ」
「はい」
「それじゃあ」
三隻のマクロスが早速変形した。そうしてだった。
「行くとしよう」
「ええ。それでは」
エクセドルがグローバルの言葉に頷いた。それが合図だった。
三隻のマクロスを中心に置いて前進をはじめる。そこにグラドスの大軍が来た。
「来たか」
「遂に」
「俺達に倒されに」
死鬼隊の面々が下卑た笑みを浮かべて言ってきた。
「それならな。容赦はしねえぜ！」
「さあ、全力で叩き潰してやる！」
「ゴステロ！」
そのゴステロにも声をかける。
「行くぜ、いいな！」
「この戦い俺達が勝つ！」
「だからだ！」
「ただ勝つだけじゃねえぜ」
しかしだった。ゴステロはゴステロだった。
「このコロニーをだ。奴等にぶつけてだ」
「それであそこにいる地球の奴等を全てか」
「叩き潰すんだな」
「ああ、そうだ」
まさにそれだというのだ。
「そうやってだ。いいな」
「へへへ、こりゃ見ものだな」
「ああ、そうだな」
彼等はゴステロのその言葉を聞いてまた笑った。
「これをぶつけりゃ幾ら奴等でもな」
「ああ、終わりだ」
「叩き潰せる」
彼等も勝利を確信していた。そのままコロニーと自軍を動かす。それで戦いがはじまった。
「来たな！」
「それじゃあこれで！」
「潰す！」
ロンド＝ベルは一斉に前に出た。そうしてだった。
迫り来るグラドスの軍勢に襲い掛かる。そうしてだった。
「死ねっ！」
ザンボットがグラップを振り回し左右のマシンのコクピットを断ち切っていく。それで周囲のグラドス軍が次々に火を噴いて爆発していく。
「またとんでもねえ作戦考えやがってよ！」
「全くだぜ」
「こいつ等は」
宇宙太と恵子も忌々しげな顔で言う。
「何かガイゾックみてえだな」
「そういえばそうね」
宇宙太の言葉でそのことに気付いた恵子だった。
「自分達はどう思ってるか知らないけれど」
「やってることは一緒だぜ」
「そうなのよね。実際は」
「ガイゾックは一応何か危険のある文明を滅ぼしてたんだがな」
このことも話される。
「それでもあれだってな」
「主観だけだったしね」
「こいつ等だって同じだぜ」
「そうね。ガイゾックのと」
「ふざけるな！我等がガイゾックだと！」
「あの様な連中と同じにするか！」
「無知な地球人が！」
「いや、同じだ！」
タケルも周りの彼等を粉砕しながら言う。
「貴様等はガイゾックと同じだ！」
「何を根拠にだ！」
「この偉大なる我等が！」
「貴様等は地球の人達を野蛮だと言う！」
そのことを糾弾する彼だった。
「そして地球の人達を虐殺し文化を破壊する」
「それが何だというのだ？」
「悪いのか？」
「黙れ」
今言ったのはアランだった。ここで今言ったグラドスの者達のコクピットを撃ち抜いてそれで永遠に黙らせたのである。
「貴様等の下衆な言葉を聞くつもりはない」
「くっ、貴様等・・・・・・」
「地球人風情が」
「それがガイゾックとどう違う」
タケルの糾弾は続いていた。
「その殺戮の仕方もだ」
「ガイゾックはかつて我等のところにも来た」
「バルマーにもだ」
彼等にもだというのだ。
「無論ゲストやインスペクターもだ」
「しかし我等は退けた」
「万全にだ」
これは今の話とは直接関係のないものではあった。
「そのガイゾックとか」
「同じだというのか」
「御前達だけがわかっていない！」
タケルもその彼等をその両手で叩き潰すのだった。
「だからこそしている！」
「おのれ、マーズ！」
「裏切り者が！」
「生憎だが！」
今度はドモンが来た。一撃で彼等の頭部を叩き潰した。
「ぐはっ！」
「げはっ！」
「タケルはわかっただけだ！貴様等の実態がだ！」
「おのれ野蛮人が！」
「この我等に歯向かうというのか！」
「野蛮とは何だ！」
ドモンは彼等を叩き潰しながらその彼等に問う。
「それは他者を蔑み虐げることだ！俺にもわかる！」
「まだ言うのか！」
「我等の制裁に対して！」
「制裁と申すか」
キメルもここで来た。
「では問おう」
「何だ？」
「何だというのだ？」
「貴殿等は過去もこうしてきたのだな」
彼が問うのはそのことだった。
「これまでも。そうして多くの星を」
「そうだ、野蛮人を征伐しそれを教化する」
「それが我等高貴なグラドス人の使命だ」
「だからこそだ、この汚らしい野蛮人共が！」
「このキメル、最早問うことはない」
ここまで聞いて充分だというのだ。
「貴殿等、一人残らず地獄に送ってくれよう」
「ふざけるな、まだ言うか！」
「それならだ！死ね！」
「言いたいことはそれだけでござるな」
彼等の大軍を前にしても動じない彼であった。そうして。
「せめて苦しまずに送ってくれよう！」
その杖を振りかざし彼等のコクピットを次々に叩き潰していくのであった。
「最早命乞いは聞かぬ。外道、滅すべし！」
「くっ、こいつ等！」
「野蛮人の分際で！」
「何て強さだ！」
「だから黙れって言ってんだろうが！」
「げはっ！」
シンが蹴りを放って一機のコクピットをそれで潰した。
その機体を掴んで隣の一気に上から叩き付け。それでまた一機潰した。
「手前等が一番野蛮だ！他人を認められねえ奴等がな！」
「くっ、貴様！」
「まだ言うのか！」
「黙れ黙れ黙れ！」
ドラグーンを乱射して彼等を殲滅していく。
「そうやって他人を踏みつけて悦に入る奴等なんざここで一匹残らず消してやる！」
「お、おのれ！」
「野蛮人が！」
「同じことしか言えないのかよ！」
今度はアルトが彼等のコクピットを撃ち抜いた。
「ぐぶっ！」
「だったらとっとと死ね！」
「今度はバルキリーだと！」
「おのれ、何処まで」
「醜い奴等だね」
「ええ、そうですね」
ルカはミシェルの言葉に頷いた。
「本当に」
「話には聞いていたさ」
それはミシェルもなのだった。
「けれど実際に見るとね」
「これ程とは、ですね」
「全く。見ていられないよ」
こう言うミシェルだった。
「だからここはね」
「一機残らずですね」
「ああ、倒そう」
「ええ」
これが二人の考えだった。
「一気に」
「全部。そしてコロニーを止めて」
そのまま一直線にコロニーに向かう彼等だった。グラドス軍は次々に蹴散らされていく。まさに口程にもないといった有様であった。
「ちっ、これは」
「このままじゃコロニーが」
「ああ、やばいな」
さしもの死鬼隊も現実がわかってきた。
「どうする？それで」
「ゴステロ、ここは」
「どうするんだ？」
「決まってるだろうがよ！」
ゴステロだけは変わっていなかった。
「このままだよ！」
「そうか、それじゃあ」
「このままコロニーをだな」
「行かせるんだな」
「ああ、そうさ」
まさにそうだとも答えた。
「見てな、このままいけばな」
「そうだな、地球の奴等が」
「まとめて」
「くたばる」
「そういうことだ」
まさにそうだと。ゴステロは勝利を確信していた。
そうしてそのままコロニーを進ませる。自軍がどれだけ減ろうとも。しかしだった。
「よし！遂にだ！」
「コロニーのすぐ側に」
「これなら！」
「マクロス前進！」
グローバルが最初に叫んだ。
「いいな、そうしてだ」
「はい、止めましょう」
「これで」
こうして三隻のマクロスが先に進む。そうしてだった。
コロニーに着きその両手で推し止める。それで終わりであった。
「何だと！？」
「コロニーを推し止めたというのか」
「まさか」
グラドス軍の将兵はそれを見て思わず驚きの声をあげた。
「馬鹿な、そんなことができるとは」
「コロニーをか」
「そんな馬鹿な」
「へっ、わかってねえのは手前等だけだぜ！」
ケーンがその彼等に対して言う。
「マクロスが三隻いればな！」
「コロニーを止めることができるんだよ」
「それはこちらはわかってることだけれどね」
そしてタップとライトもであった。
「手前等の頭だけが世界だけじゃねえんだよ」
「それをわかってることだね」
「くっ、何ということだ」
「まさか」
「まずはだ」
そしてマイヨもであった。
「これでコロニーは止めた」
「後はですね」
「この者達を倒す」
「それですね」
カール、ウェルナー、ダンも言った。
「それでは少佐殿」
「これよりこの悪辣な者達を」
「倒しましょう！」
「よし！」
そうしてであった。コロニーの前の敵を次々と倒す。戦いは完全に彼等のものだった。
「おいゴステロ」
「まずいんじゃねえのか？」
「コロニー取られたぜ」
死鬼隊の三人が怪訝な顔でゴステロに問うてきた。
「どうするんだ？それで」
「この事態はよ」
「撤退するんじゃねえだろ」
「安心しな。それはもう考えてあるさ」
ゴステロは下卑た笑いで彼等に答えた。
「もうな」
「そうか。それならな」
「それを見せてもらうぜ」
「どうするんだ？」
「おい御前等！」
ここで一般将兵に声をかけるのだった。
「コロニーに攻撃しろ！」
「コロニーにですか？」
「あのコロニーに」
「そうだ、狙え！」
そうしろというのだった。
「コロニーをだ。いいな！」
「は、はい」
「それでは」
「この距離でコロニーを叩き潰せばだ」
彼は言うのだった。
「その破片が向こうにいってそれで同じことになる」
「そうか、コロニーをぶつけるのとな」
「同じってわけか」
「そういうことか」
「そうさ、これでどうだ」
あらためて三人に問うのだった。
「さあ、コロニーを攻撃しろ！」
「おう、じゃあな！」
「それでロンド＝ベルもコロニー群にいる奴等も！」
「倒してやるぜ！」
こうしてグラドス軍は一気に攻撃を仕掛ける。それで倒そうとするのだった。
だがロンド＝ベルはもうそれを読んでいた。彼等に攻撃を仕掛ける。
「甘いんだよ！」
「そんなのもうお見通しよ！」
「喰らいやがれ！」
こう言って彼等にこれまで以上の攻撃を浴びせる。それで撃退してしまった。
「くっ、こいつ等！」
「まだあがるのか！」
「下等民族が！」
「だからそんな言葉は聞き飽きたってんだよ！」
宙がその蹴りを敵の一機のコクピットに炸裂させた。
「う、うわあっ！」
「死ね！」
そのマシンは頭を吹き飛ばされて一気に倒れたのだった。
それを見た他のグラドス軍の者達は恐怖にかられた。そうしてであった。
「に、逃げろ！」
「助けてくれーーーーーーーっ！」
「追え！」
それを見たブライトが指示を出す。
「一機も逃がすな！全て撃墜しろ！」
「わかってます！」
「それじゃあ！」
敵に背を向けた彼等を容赦なく叩き潰す。そうしてであった。
「後は！」
「御前達だけだ！」
「行くわよ！」
デビッドとロアン、シモーヌが三人に襲い掛かる。死鬼隊の三人にだ。
「ここで手前等を倒して」
「そうして！」
「ここでこんな非道な作戦は終わらせるわ！」
「手前等が俺に勝てるかってんだ！」
「そうだ、それを今だ」
「見せてやるぜ！」
マンジェロとボーン、ゲティが向かう。しかしだった。
一瞬だった。三機は即座にコクピットを撃ち抜かれた。口程にもなかった。
「な、何っ！？」
「誇り高きグラドスの俺達が」
「これで終わりだと！」
「そうだ、終わりなんだよ！」
「御前達はただの下衆だ！」
「そんな奴等に負けないわ！」
三人は彼等を仕留めたうえで告げた。
「そのまま死ね」
「地獄に落ちろ」
「永遠にね」
「く、糞っ！」
「俺達が地球人風情に」
「やられるのか・・・・・・うわああっ！」
爆発の炎に包まれ。彼等の断末魔の言葉は。
「し、死にたくねえ！」
「助けてくれっ！」
「何で俺達が！」
最後まで無様であった。まさにグラドス人に相応しい最期であった。
そしてであった。今ゴステロも。エイジの高速攻撃を受けていた。
「前より速いってのか！」
「僕達は進化するんだ！」
驚く彼にこう告げるのだった。
「それを今から御前に教えてやる！」
「ハーフ風情が偉そうに」
「グラドス人の最も醜いところはだ！」
その彼等を糾弾するのだった。
「自分達こそが最高と思い他人を侮ってることだ！」
「何ィ！」
「それこそが最も醜く下劣なことだ！」
そのグラドス人を糾弾する言葉だった。
「そしてそれにより他人から学ぶことはない」
「それがどうしたってんだよ！」
「御前達はそれがわからない！そんな奴等に負けはしない！」
こう言って幾度も一撃離脱を繰り返し切り刻む。そして最期は。
「止めだ！」
「うぎゃっ！」
ビームサーベルがゴステロ自身も貫いた。まさに会心の一撃だった。
それで完全に動きを止めてだった。ゴステロは血を噴いた。
「ちっ、じゃあ俺もかよ」
「これで終わりだ！」
エイジはその彼に告げた。
「ゴステロ、御前もだ！」
「お、俺は死なねえぞ！」
それでもまだ言うゴステロだった。最早助からないとしても。
「俺は・・・・・・俺は！」
そのままビームサーベルに跡形もなく溶かされ炎の中に消えた。これで終わりだった。
「作戦成功」
「はい」
「これで」
ジェフリーの言葉にモニカとミーナが応える。
「コロニーも動きを止めました」
「グラドス軍は一機も残っていません」
「作戦終了です」
ラムも言った。
「これで」
「じゃあ後は帰りましょう」
ボビーも言ってきた。
「終わりだから」
「その通りだ。そして」
「そして？」
「これでグラドス軍はかなりの兵を失った」
このことも言うのだった。
「間違いなくだ」
「その通りです」
ここでモニターにエクセドルが出て来たのだった。
「これは非常に大きなことです」
「これで一般市民の犠牲がかなり減りますね」
「グラドス軍が減れば」
「その通りです」
エクセドルは美穂とサリーにも答えた。
「ですからこれはいいことです」
「特にあの死鬼隊がいなくなったのが」
「いいことですね」
「ル＝カインとやらがまだいるとしてもです」
彼はル＝カインをその程度と見ているのだった。
「所詮彼等は他人を侮るだけの連中です」
「他人を侮る奴はそれ以上は伸びない」
アルトが言った。
「そう言われていたな、親父に」
「そういえばアルトって確か」
「そうよね。女形さんだったわよね」
エルフィとキャシーが向こうの世界で聞いたことを思い出した。
「じゃあやっぱりいつも」
「お稽古してだったのね」
「はい、そうです」
まさにそうだと告白するアルトだった。
「その時によく言われました」
「成程な、だからか」
「他人を侮るなか」
ドニーとジャンも今の彼の言葉に頷いた。
「その通りだな」
「本当にな」
「その通りだ」
今言ったのは不動だった。
「所詮グラドス人はその程度の連中だ」
「そうだな」
サンドマンも不動の今の言葉に頷いた。
「だからだ。言う程の実力がないのだ」
「だからなのですね」
「そうだ。己を知らない」
こうもレイヴンに話す。
「ただ思い上がっているだけの者達に過ぎない」
「では彼等は」
「その非道な作戦にだけ注意していればいい」
所詮その程度だというのだった。
「それだけだ」
「そして来たならば」
「容赦することもない」
こうも言うのだった。
「倒すだけだ」
「わかりました。それでは」
「ではだ」
ここでまたグローバルが言った。
「全軍セダンに戻る」
「了解」
「とりあえずですね」
「また敵は来る」
グローバルはそれは既にわかっていた。
「その時にだ。また出撃しよう」
「はい、それでは」
クローディアが応えてこれで終わりとなった。ゴステロはその醜悪さに相応しい無様な最期を遂げた。しかしまだ戦いは続くのだった。

第百七十一話完

２００９・１２・８