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Fate 気まぐれ転生者の聖杯戦争

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我等の故郷!

 
前書き
何だか矛盾ばかりの作品ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。
 

 

こんにちは、ボラギノー(バキッ)・・・・・・見えないナニカに殴られました。これこそ魔法!?

なんて茶番はもういいか。


さてみなさん。今私は世界旅行中なのはもうご存知ですね?
え、知らない?前世からやり(読み)直せ!

まぁ、そんなことはおいといて、私は今回我らが故郷の日本へと来ております!
西暦で言うと大体12世紀くらいですかね。

最近暇だったから世界に「なんか面白い事ない?」って聞いたら怯えながら
『えぇと、確か近々天照が下界に降りるとか。無論仕事を溜められないので分身みたいなものですが』
と言っていたので「これあの良妻狐だな」って思いつつ来てみたのですよ。

「玉藻を探して三千里~♪」

さーてどこにいるかな~。

「ぶぎゃ!」
「ん?」

なんかこけてる人が居た。

「あ~。ダイジョブ?」

一応手を差し出す。

「あ、申し訳ありません」

手を取って顔を上げ・・・・・・



玉藻じゃね~か・・・・・・・・


「どうしました?」

どうやら固まっていたようだ。

「いや、なんでも。君、名前は?」

「失礼しました。私、藻女(みずくめ)と申します」

「俺は統堂流儀だ。ここに面白い事があるって聞いたんでな。ちょいと遊びに来たのさ」

「面白い事?・・・・・・ああ、今度宮廷の採用試験がありますけどそれですかね?」

「さぁね?俺は面白い事があるって聞いたから来てみただけさ」

「じゃあ宮廷に行きましょう。私も受けますし、その前にちゃんと受付に願書を提出しなければいけませんから」

「そうかい。・・・・・・・・・創るか(ぼそっ)」


【全てを有形(有った事)にするスキル】『馬鹿正染き』(オールノンフィクション)


「願書ならもう出してるよ」
「え?あ、そうですか」

矛盾があったけど気づいてない。ラッキーだな。

「あと、お願いがある」

「なんですか?」

「宿がないから泊めてくれ」

「・・・・・・・あなた、年頃の娘に泊めてくれなんてよく言えますね。泊めると思います?(ジト目)」

「そう邪険にするなよ。金ならあるし、襲いもしない」

「・・・・・・・・まぁ、いいでしょう。家に親もいますからね」

「そりゃよかった。じゃ、宿泊代ね」

そう言って俺は金を渡す。大体4人家族が1年くらい過ごせる額を。

「はいはい。・・・・・・・・・・・いやいや」

「少ないか?」

「いえ、これ多すぎです!何日泊まるつもりですか!」

「とりあえず合格発表まで」

「一月でこんなに!?旅人が持つ金額じゃないと思いますよ」

「世間知らずだからな。持てるものは持っている」

別空間に放り込んでおけば済む話だからな。

「あ、貴方のことがドンドンわかんなくなっていきます」

「俺をわかる奴なんて1人しかいないよ」

「じゃ、付いてきてください。あと、買い物するので荷物お願いしますね」

「へいへい」







「ただいま帰りました」
「お邪魔するよ」

「お帰りー。・・・あら、そのお方は?」

「宿がないらしくて、お金はあるので泊めてほしいと」
「あらそうなの。なら上がりなさい」

「お世話になります」


玉藻の家は言ってしまえば普通だ。うん、普通だ。


「じゃあお夕飯作りますので」
「ああ待て。俺も作ろう」

以外かもしれないが俺も作れる。
以前興味を持って作ったら意外とうまく出来た。
女殺しの料理とまではいかないが三ツ星ぐらいなら頑張れば出来る。

「出来るんですか?」
「無論だ」

「なら一緒にやりましょうか」




チャンチャチャ♪、チャチャチャチャンチャチャ♪

チャチャチャチャララン♪チャララン♪チャララン♪チャララン♪チャチャチャチャチャン♪(わかる?)



「「上手に出来ました~♪」」








な~んてことをしながら1週間。ようやく試験だぜ。
ま、真面目にやる気はないけどね。

「では、試験開始!」

みんなが一斉に問題を答えはじめる。
ちなみに俺は



【課題を想像通りに終わらせるスキル】『死後過多』(ワーカーホリック)


こんな風に一瞬で終わる。

さて、問題はスキルで終わらせたし、ちょっとのぞきでもしようかな。


【別場所の光景を観るスキル】『進光景』(プレイバック)










藻女視点


こんにちは、藻女と申します。
さて、私の家に住みついた流儀さんはとても不思議な方です。

ある時は1日中寝てたり、またある時は朝早く出て行ったと思ったら帰りには大きい熊を仕留めてきたり。

料理がうまかったり、旅人だったり私のわからない不思議な言葉を使ったり。

もう一度言いますが流儀さんは不思議な方です。


今も試験中だというのに目を瞑ってニヤついています。ちょっと気持ち悪いです。

筆も動かさないし、難しくて諦めたのでしょうか?

確かにこの問題は凄く難しいですからね。

私は必死に勉強しましたからスラスラ解けますが。

と、これが最後でしたか。

それから少したって


「終了だ、筆をおけ!」


試験管の人が終了の知らせを出しました。


「お前らはもう帰っていい。後日合格者に通知を出す」


皆さんはぞろぞろと帰って行きます。
ただ、流儀さんは動きません。

「流儀さん。終わりましたよ、帰りましょう」

「ん?終わった?分かった」

まるで先程の試験管の声が聞こえていなかったように、まぁ実際聞いてなかったのでしょう。

この人の言動には呆れることが多い。

試験場を出てから

「どうでしたか?」

と聞いてみました。

「ん~?まぁ、すぐに全部終わったよ」

「そうではなく、その・・・・・・・すぐに筆を置いたのでわからなかったのかと」

「ああ、違う違う。簡単だったからすぐに全部書いただけだよ」

またこの人は・・・・・・・・

「意地はらなくてもいいですよ」

「意地じゃないんだけどね~」

そう、笑いながら言った。





そして、合格者が集まった。
その中には流儀さんもいた。
凄く不思議だった。


「諸君らはあの試験を見事合格した者たちだ。宮廷で働く以上、しっかりとした心で臨んでほしい」

この間の試験管さんが前で話している。

「それと、今回の合格者の中で全問正解を叩きだした者がいる。これは前代未聞だ。呼ばれたものは前に」

ぜ、全問!?あんなに難しいのに!

「統堂流儀!前に出い!」
「流儀さんが!?」
「だから言っただろ。簡単だったからすぐ書いたって」

そう言って流儀さんは前に出た。

「皆、この者のように完璧な仕事をしてほしい。おいお前、何か言うことは?」

「そうだね。あの程度の問題なら15でも解けるから最初はからかってるのかと思ったよ」


全員が絶句している。
当然だろう。不合格者が8割の中全問正解を叩きだし、なおかつ15でもあれくらいは出来るなどと言ったのだ。
そんなこと言ったら・・・・・・・・

「き、貴様!我らをバカにしているのか!?」

ああ、やっぱり怒る人が出た。

「かもね?」

「貴様~!」

しかも挑発してる!?

「死ね!」

相手は刀を流儀さんに振りました

「危ない!」



キィーン!!

「え?」

「どうした?よもやこの程度ではあるまいに」

し、信じられません。流儀さんはあろうことか刀を素手で折ったのです。

「あ、いや・・・・その」

「さ、もっと来いよ。どれだけやってもこの身に傷はつかんだろうが」

「あ、あぁ・・・・・あぁぁぁぁあああぁぁぁああああ!!!!!」

刀を折られた人は恐れながら逃げていきました。
あの人はもう来ないでしょうね。折角合格したのに勿体ない。

「あ、あと俺は合格辞退するんで。じゃーね♪」

そして流儀さんもどこかに行って・・・・・・・・・・・・って。


『『『『ええぇぇぇぇえええぇぇぇぇぇ!!!!!!』』』』











あとで問い詰めましたが流儀さんは

『程度が低い所にいるつもりはない。それに俺は人の下にいるのが嫌いなんだ』

と言われました。
じゃあ何で試験受けたんだ!と言いたいけど疲れたのでもうやめた。



そんなこんなで数年がたち(流儀さんは宿代を払って居座ってる。どこからお金が出てくるか謎だ)
平穏な日が続いていた時。

「結婚の話が来ました」

「え?」

「ですから結婚!」

「そう。相手は?」

「上皇様です」

「へぇ。おめでとう」

「そ、それだけですか?引き止めたりとかはしないんですか?」

「お前が好きならいいんじゃない?確かに俺はお前の事好きだけど多分お前が許せない事してるし」

「な/////何かしたんですか?」

「ん、まぁその。俺他にも女いるし、お前は一夫多妻は容認出来ないらしいし」

「ん!?私の他に女がいるんですか!?誰!誰なんですか!!」

「ほら~。それにお前俺の女じゃねーし」

「そんなことはどうでもいいんです!誰ですか!幼馴染一人くらいなら許しますよ!?」

「えぇ~っと。お前を入れるなら7人」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

こ、この人は!

「もう知りません!!私は上皇様の所へ行きます!」

「まぁ、しょうがないか。でももし俺のとこにくるんなら純潔を保っておけよ。使い古しは無理だ」

「うるさい!!」



こうして流儀さんとはしばらくの間別れることになります。











そして待ち受けていたのは残酷な現実でした。


「はぁー」

なんだか最近元気が出ません。
それに、

『純潔は保っておけよ』

あの言葉がどうにも引っかかって結局上皇様と子作りもしていません。

「私はやはり流儀さんのことが・・・・・・」

そんなことないと言いたいけど、どうしてもあの人の顔が浮かんでしまう。

「今日はもう寝ましょう。明日もお仕事がありますし」

そう、自分の気持ちを誤魔化すように眠りについた。









そして朝―――――――――――――――――――――――




「何ですか、コレ・・・・・・・・」

私の頭には耳が、そしてお尻には尻尾がありました。

「狐の尻尾?」

それはどうみても狐と人間の融合。

「私は・・・・・・・・・・・・・・・・・人間じゃないんですか?」

恐れながら、震えながら、自分しかいない部屋で呟く。

「皆に知られたら、上皇様に知られたら私は・・・・・・・・」

誰にも見せられない。必死に、これは夢だと祈る。

「流儀さん・・・・・・・・」

何故か、流儀さんを呼んでいた。上皇様ではなく、流儀さんを。

「いえ、わかりきった事でした」

どんなに彼に女の人が居ても、そんなの関係ないくらい、あの人に仕えたい。あの人の側にいたい。
そう思っていた。

「でも、私はこんな姿に。」

どうしようもない。なってしまったものは仕方がない。

「っ・・・・・うっ・・・・・誰か、・・・・・・・・・・・・助けてくださいっ」





その後上皇様は病に倒れどのような医者が診ても原因不明。

今日は医者ではダメならと陰陽師のお方に来てもらっています。

私はコッソリと覗いています。

「ふむ。これは病気ではありませんな」

『『!?』』

「で、ではどうして!?」

臣下の一人が問う。

「それはあの狐です。確か玉藻でしたか。奴は狐精、そやつが上皇の生命力を吸い取っているのでしょう」

「な!?あのお方が!」

「そうでしょう?玉藻さん」

な!?ばれている!!

「くっ!」

私は一目散に逃げ出しました。
そうして、私は出来るだけ遠くまで行きました。


「ここは・・・・・」

那須野と書かれてある。
さらに奥へ進むと、広い荒野があった。

『お待ちしておりました』

ふと振り返ると、一匹の狐がいた。
するとそれを皮切りに

『お疲れ様でございました』

『さぞ苦労なされたでしょう』

と、沢山の狐が集まってきました。


そして、


キィィィィィン



と音が聞こえたら全てを思い出しました。
自分が神の表情の一つだったこと。人間に興味を持ったこと。それで記憶を消して転生した事。





“ああ―――――――――――――――私は、なんと愚かだったのでしょう”




集まった狐たちに慰められながら、玉藻の前は独白する。

人間に裏切られ、恐れられ、ここまで追い込まれた。
何も害は与えなかった。
ただ富を与えようとしただけだったのに。

“人間ではない”という理由で、桃源の里から追われた――――――――





そして、それからすぐに・・・・・・・・・・・



『妖狐伐倒だーー!!』

「!?」

そう叫んだ声が聞こえ、顔を上げると多くの軍勢が突撃してきました。
恐らく私の討伐でしょう。

雨のように矢が降り注ぎ、狐たちに当たって行きます。


「もうやめてください!もうあなたたちの前には来ませんから!だから!」

「妖狐の言葉など信じられるか!ここで大人しく散れい!」

「そんな・・・・・・・・・・・なら!」



                  炎天・氷天・密天(呪相)



「ハァァァァァァァ!!」

ブワッ  ボォォォ  カキン  グチャ



そうして、気がつけば8万の軍勢を一人残らず殺していた。




そしてその日から1週間




『オォォォォォォォォ!!!』

「また・・・・・・・・来たんですか」


今度こそ説得を――――――――――



私は動かず、ただ叫んでいた。


「お願いです!もうやめて!」


それでも、鏃は止まりません。
血まみれになりながら、それでも私は叫び続ける。


「騙す気はなかったんです!もう、もう立ち去るから忘れてください!」


それでも、追撃の手は止まず、人間たちの一方的な憎しみは消えなかった。
・・・・・・その中で、彼女は悟ったのだ。




なんて狭量な生き物。
なんて乱暴な憎しみ。
なんて思い上がった独善。
なんて、なんて―――――――――――――――――


なんて弱弱しくも愛おしい、限りある命たち。



人間は神を崇め、神の意識と同一する事によって神域に触れようとする。

だが、無駄なことなのだ。

そんな努力をしても、
どんなに力を尽くしても、
人は神になれないように、





“―――――――――――神が、人になれる筈がなかったのです”






そして、もうすぐ終わりがやってくる。
この傷では逃げられないし、逃げる気もない。

元々は、私が人間を理解できていなかったのがいけないのだから。


「流儀さん」


もう一度、あのころに戻りたい。
今度はきっと、大丈夫だから。
いつも、そばで笑っていたい。
あなたのすぐぞばで。

そんなことを、思ってしまいます。

流儀さん。

流儀さん。


流儀さん!


流儀さん!!




「流儀さん!!」






―――――――――――――――――――――――――――ドォォォォォォォォォォォォォン!!!!!












流儀視点



『流儀さん!!』

「っ!?玉藻?」



【別場所の光景を観るスキル】『進光景』(プレイバック)


そこで見えたのは、多くの軍勢と、軍勢に対して叫ぶ玉藻の姿があった。


【好きな場所にどんな場所でも移動出来るスキル】『遜罪証明』(エグジスタンス)


【核爆発を起こすスキル】『一色即発』(デンジャラスクラッカー)




―――――――――――――――――――――――――――ドォォォォォォォォォォン!!!!



「無事か!?」

「流儀、さん?」

「そうだ、流儀だ!」

「流儀さん。私、私・・・・・・・・・」

「わかっている。まず傷を塞ぐからな」


【傷を消すスキル】『傷滅』(リペアデスアペア)


「あの、私・・・・・・・っ人間じゃなくて、あの、あの」

「知ってるよ。話さなくていいから」


「私、これからどうしましょう・・・・・」


「玉藻。お前、純潔は?」

「こ、こんな時になんてこと聞くんですか!!」

「ククッ、そう怒るな。で?」

「・・・・・・・ずーっと頭に引っかかって結局上皇様の寵愛は受けられませんでした」

「そう。じゃあ俺のもとへ来い」

「強引な。でも、貴方のせいで結局上皇様との特別は何もなかったですから、貴方に責任を取ってもらわねばなりませんね」

「ああ、勿論だ」

「私を愛してくれますか?」

「ああ」

「どんなことがあっても手放しませんか?」

「当然だ」

「なら、いいです」



「この水天日光天照鎮石(すいてんにっこうあまてらすのしずいし)、この身が消えるその時まで、貴方と共に生きてゆきます//////」


 
 

 
後書き
明日は私立の受験だぜ・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・歳を取りたくなーい!!!! 
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