ソードアート・オンライン~ニ人目の双剣使い~
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番外編コラボ(ツインズ&???)
「ソロ限定タッグトーナメント?」
「ああ……なんでも51層であるイベントらしい」
リンはその日、重大な知らせがあると言われたので、エギルの店にやってきた
「しかし、なんでまたソロ限定なんだ?」
「どうやら、ギルドに入ることへのアピールするためのイベントらしい」
「おいおい……俺はギルドに入る気は無いぞ?」
リンがそう言って顔を顰めるとエギルはその剛毅な顔歪ませた。……ウインクのつもりだったらしい
「実は凄い商品が賞品になってる。優勝すれば莫大な量のコルと……」
「と?」
「状態異常が一瞬で解ける、それに一日に五秒だけ敏捷値を二倍にする指輪、だとよ」
「……それは凄いな」
この世界には毒や麻痺を初めとする多種多様な状態異常が存在する。しかも一度かかれば死に直結するような。それが効かなくなる上敏捷値が五秒とはいえ二倍になる指輪だ。それこそリンのような敏捷優先のスピードアタッカーのようなタイプには垂涎のものだろう
「どうだ?やる気になったか?」
「ああ……。しかし、それだとギルドの連中も何人か脱退して出場してくるんじゃねぇか?」
一にも二にもなくリンはうなずいていた
「大丈夫だ。そのクエストが発表された時からギルドの脱退ができなくなったらしいから、な」
ギルドの奴らには御愁傷様だがな、とエギルが空を見てつぶやく
「あのKoBの閃光様なんかは血の涙を流していそうだな」
クックと笑うリン
「よし、そうと決まれば相方探しだな。実はもう呼んである」
今度はニヤリと笑うエギル。そのエギルの言葉を聞いて絶句したリン
「は?俺が承知しなかったらどうするつもりだったんだよ?」
「お前がこんな報酬がもらえるイベントを蹴るとは思えなくてな」
今回はエギルの方が一枚上手のようだ。その時、店の扉が開き一人のプレイヤーが入って来た
「ソロ限定タッグトーナメント……?」
とある層のとある酒場。そこでは全身を漆黒と蒼。どことなく和服にも似た服装をした長い黒髪の美少女と全身を白い装備で固めたこれまた美少女がテーブルを挟んで話していた
「そうよ」
「えっと……ドウセツ。なんでそんなにやる気なの?」
全身白い装備で固めた美少女、キリカはいつもは冷静沈着な相方、ドウセツが珍しくやる気オーラを出しているのを見て戸惑っていた
「その大会で優勝したときにもらえる指輪が欲しいのよ」
長い黒髪の美少女、ドウセツはその長い髪を右手で肩の後ろに払って言った。和服のような服装をしているだけあって実に様になっている
「へぇ……おもしろそうね。力試しにもちょうどいいし」
「じゃあ、ルールの説明をするわよ」
・まず大会はソロプレイヤーに限る(パーティーを組んでいても可)。なお、この大会が告知されてからエントリー期間終了時までギルドの脱退は不可能となる
・参加は二人一組とする
・大会はトーナメント形式で行う。なお、参加人数により敗者復活戦を行うことがある
・デュエルは全損モードで行われる。ただし、参加プレイヤーに生命のたすきを配布する(耐久値が自身のHPと同じになり、ダメージを受けるたびそれが減る。戦闘時回復や回復クリスタル等の戦闘中回復スキルまたは行為は一切発動しない。たすきの耐久値は戦闘終了とともに全快する)
「えっとそれは、いつなの?」
「明日」
「明日!?」
「仕方ないじゃない。知ったのがさっきなんだから」
悪いとは全く思ってなさそうな飄々とした感じのドウセツ
「……はぁ……」
割と苦労人のキリカはそっとため息をついた
「さあ、始まりました!ソロプレイヤーによるトーナメントです!実況は……不本意ながらKoB副団長のアスナと」
「KoB団長のヒースクリフ、だ」
大声を出して顔をしかめたアスナとその隣のいつも通りの顔でフィールドの観客席の一番前を陣取っているヒースクリフをはじめとするKoBのメンバー。もちろん他のギルドのメンバーも揃い踏みだ
「すごい人の数ね……」
「そうね」
当たりを見渡したキリカが呆然と見渡して言うとドウセツが相槌を打つ
「キリカも来てたのか」
「うげっ……。やっぱりいたよ……」
「うげっ……とは相変わらずひどいな」
飄々とした笑いを浮かべたのはいつも通りの服装のキリト。隣にはスキンヘッドで巨大な戦斧を背負ったエギルの姿も
「キリトはエギルと組んだんだ」
「ああ……。リンと組もうかと思ってたんだが……」
頭を掻きながら言うキリト
「リンって誰?まさかまたフラグを……」
わなわなし始めるキリカ
「違えよ。リンは男だ」
勘違いしてることに気付いたエギルは訂正した
「ふぅん……」
あまり興味なさげに息を漏らす。何を隠そうキリカが大のギャルゲ(・・・)好き。腐女子ではなく腐男子の要素を持っている少女なのだ
「で?そのリン……というのは強いの?」
「呼んだか?」
「っ!?」
ドウセツが疑問を投げ掛けたちょうどその時、後ろにリンが現れる。そしてなぜかドウセツではなくキリカの方が驚くことに
「よう、キリト」
軽く手を挙げて挨拶をするリン
「よう、リン」
それに応えて軽く手を挙げるキリト
「つか、エギル。なんでまたキリトと?」
「こいつと組むのが一番勝率がいいと思ったからな」
「へぇ……俺じゃ力不足と?」
軽くプライドを傷つけられたのかこめかみをピクピク動かすリン
「まあ、そう怒るな。俺は商人なんだ。悪いな」
「悪徳がつくけどな」
「ほっとけ」
エギルの言葉にキリトが茶々を入れると少しだが笑いが生まれ場が和やかになる
「そういや、リンの相方は誰だ?姿が見えないが……」
「そうなんだよな……。会場で待ち合わせのはずなんだが……」
キョロキョロまわりを見渡したリンの視線が止まる。同時に言葉も止まった。キリトたちがリンの視線の先を追うとそこには長身で浴衣姿で青龍偃月刀を背負った男が黒髪の少女と話をしている
「……ちょっと行ってくる」
やれやれと首を振ってそちらの方向へ歩いていくリン
「おい、リョウコウ」
「ん?よお……リンか」
長身薙刀癖毛の男リョウコウに話しかけるリン。リョウコウは少女との会話を中断するとリンの方を向いて笑った
「いつの間に彼女作ったんだ?」
「彼女じゃねぇよ。まあ、一緒に住んではいるが……」
それって彼女通り越して夫婦だよね?そう思ったリンであった
「サチっていいます。これからよろしくお願いしますね」
柔らかく微笑む黒髪の少女サチ
「これはご丁寧にどうも。リンです。以後よろしく」
サチのその様子に少し驚きながら丁寧に挨拶するリン。そして、リョウコウの脇を肘でつつきサチに聞こえないように顔をよせ
「おまえには勿体ないいい子じゃねぇか」
「おまえには関係ないだろ?」
そんなリンとリョウコウの様子を微笑みながら見るサチがいた
「なにやってんだおまえら……」
リンが戻ってくる気配がなかったので逆にキリトたちがリンの方へ歩いてきた
「ん?おまえらもいたのか」
「いたのか、はないだろ兄貴……」
「あれ?従兄もいたの?」
「んお?キリカもいんのか……。へぇ……この大会おもしろくなってきたじゃねぇか」
ニヤリと笑うリョウコウ。その顔はなかなかに迫力がある
「まあ、頑張ろうぜ。当たった時は本気で、な」
相方のそんな様子に影響されてか好戦的な笑みを浮かべるリン
「お手柔らかにね」
軽く微笑むドウセツ
「「「当たり前だ(ね)」」」
同じくニヤリと笑うキリト&エギル&キリカ
「それでは、時間になりましたのでトーナメントを始めます!」
そして、開戦を告げるアスナの声が闘技場に響き渡った
後書き
アスナ「えっと、本編では実況中継はできないのでここでやります……って何言わせるのよ!」
蕾姫「文句言うなよ……アスナ、本当は出番ないんだから……」
ヒースクリフ「ふむ……確かにアスナ君も私もこの場が無ければ出番が無いな」
以下ヒースw
アスナ「団長……私こういうキャラじゃありません……」
ヒース「それは私も同じだ。本来私はKoB本部の一室で腕を組んでる予定だったのだけどね」
蕾姫「かたいこと言うなよ。さて、今回のトーナメントについて、まずは優勝候補を紹介するよん」
大本命 キリト†エギル ペア
アスナ「キリト君がスピード、エギルさんがパワー。両方兼ね備えたバランスのいいペアね」
ヒース「キリト君は攻略組の中でも一際目立つ存在だな。このペアはエギル君の働きによって恐らく勝敗が決まるだろう」
蕾姫「あれ?アスナなんか不機嫌だね」
アスナ「別に不機嫌じゃありません」
蕾姫「そうか……キリトと組めなくてさび……」
シュッ←蕾姫の頭上を細剣が通り過ぎる音
アスナ「何か言った?」
蕾姫「イイエ、ナニモ」
ヒース「……女というのは怖い生き物だな」
対抗馬 リン†リョウコウ ペア
アスナ「このペアもまたリン君がスピード、リョウコウさんがパワー。両方兼ね備えてるわね」
ヒース「ふむ……リン君については未知数だが、リョウコウ君は強い。彼の力は素晴らしい」
蕾姫「ちなみに速さは、アスナ≧リン>キリト。パワーは、キリト>リン>アスナ。こんな感じ。レベル?リン≧キリト>アスナ」
ヒース「ふむ。彼らの一回戦の相手は大本命のキリト君、エギル君ペアだったね。いかにキリト君を倒すか、これが勝利の鍵を握るだろう」
ダークホース キリカ†ドウセツ ペア
ヒース「彼女たちについては私からは何も言うことはない」
アスナ「え?……じゃあ私が。キリカさんの武器は薙刀だね。リョウコウさんと同じ武器。でも彼女の方が軽いかな。ドウセツは私と対象的に見られることが多いんだけど。スキルは秘密ね」
蕾姫「まあ、スキル関係、戦闘系、そういう質問は受け付けません。キャラについてはそれぞれの作品、リョウコウ(鳩麦さん、SAO─戦士達の物語)。キリカ&ドウセツ(相宮心さん、ソードアート・オンライン・ツインズ)を読んでください」
それではこの場をお借りして、相宮心さんと鳩麦さんに感謝を。まず最初にコラボを、と言ってくださいました相宮心さん。そして、サプライズ気味にキャラを貸していただいた鳩麦さん。ありがとうございました!なかなか至らない点も多いとは思いますが、どうぞご容赦のほどを
ではまた次回お会いしましょう!ではでは〜
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