転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0100話
前書き
今回の第100話ですがシャドウミラーとして非常に大事な問答があります。原作の雰囲気を壊したくない場面ですので、かなりの台詞を原作から使わせて貰っています。一応オリジナリティを出す為に工夫はしていますが、その辺を気にする方は読み飛ばした方がいいかもしれません。
「ヴィンデル大佐、ケネス・ギャレットの行動がハガネとヒリュウ改にバレたようです」
シロガネのブリッジからの通信を、俺はグロウセイヴァーのコックピットで聞く。ヴィンデルやレモン、エキドナやウォーダンも同じくコックピットの中でリーからの報告を聞いているだろう。
「そうか。所詮あの男ではハガネやヒリュウ改を騙し通すという芸当は無理か。リー中佐、シロガネを浮上させろ」
「はっ!」
ヴィンデルからの命令に、リーは素早く敬礼をして潜航していた海中からその姿を現す。それを見たハガネやヒリュウ改が動揺しているのがコックピット越しのモニタ映像でもはっきりと分かった。そしてそのハガネから通信が送られてくる。
モニタに映っているのは、実直な軍人といった風貌の男。恐らくこの男がハガネの副長であるテツヤ・オノデラだろう。
「……久しぶりだな、テツヤ」
「リー! お、お前……無事だったのか!?」
「ああ」
「無事なら、何で連絡をしてこなかった!? 俺達がどれだけ心配したと……」
「その必要はない」
「何!?」
「テツヤ、もうその必要は無いのだ」
その言葉を聞いたヴィンデルが命令を下す。
「シャドウミラー隊、各機出撃せよ」
この作戦で出撃する機数自体はそれ程多くない。これからの戦闘の事を考えると機体の消耗はなるべく避けたいからだ。それでもエルアインスが20機に、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱが10機、ランドグリーズが6機と合計36機の大盤振る舞いだ。
エース機としてはエキドナのヴァイサーガにウォーダンのスレードゲルミル。
そしてまだ出撃しては居ないが、俺のグロウセイヴァーにレモンのラピエサージュ、ヴィンデルのトリニティゲインもいる。
「あ、あの機体はノイエDC!?」
「リー! これはどういう事だ!?」
レフィーナの驚く声と同時に、テツヤのリーに対する問いかけ。だが、それに対するリーの返答は至って冷静なものだった。
「見ての通りだ、テツヤ。私は連邦軍と決別した。異星人共を殲滅する為にな」
「な、何だって!?」
「全艦、迎撃態勢! PT各機、緊急発進!!」
ダイテツの命令でハガネとヒリュウ改からPT・AM部隊が展開される。その中にはもちろんアンジュルグの姿もある。そう、こちらの計画通りに。
そしていざ戦闘が始まろうとしたその時、唐突にラミアの乗るアンジュルグがハガネのブリッジ近くまで移動し、ミラージュ・ソードを突きつけて通常周波数で声を発する。
「動くな! 全機に告ぐ。直ちに武装解除してもらおう」
「どういう事だ、ラミア? この状況で冗談を言うとも思えんが、説明しろ」
ラミアに問い掛けるのはキョウスケ・ナンブ。その冷静さはさすがという所か。
「キョウスケ・ナンブ。お前達に説明をする必要は無い。武装解除しろ、強制はしない。それにお前達の事だ、素直に私の命令に従うなどとは思っていない。だが、私の機体であるアンジュルグには自爆装置が搭載されている。ただの爆薬ではない。この距離ならばお前達はおろか、ハガネやヒリュウ改も纏めて撃沈できる」
「な、何ですって!?」
レフィーナの悲鳴のような声が響く。だが、それに答えるラミアはその内心とは裏腹に淡々としていた。
「ここまで言えば、お前達が取るべき行動はもう分かる筈だが?」
「ラ、ラミアさん、どうしたんだよ? 何でそんな事を!!」
「それが私の任務だからだ」
「に、任務!?」
アラドの声とラミアの声が交互に聞こえてくる。原作でも人懐っこいアラドの事だ。恐らくラミアにも懐いていたのだろう。
「繰り返す。直ちに武装解除せよ。抵抗、もしくは距離を離すような素振りを見せれば、機体を自爆させる」
「馬鹿言ってんじゃないよ! そんな事をしたら、あんただって死ぬんだよ!?」
「任務の遂行が最優先だ。それ以外に興味はない」
リューネの言葉に対しても、冷たく切り捨てるラミア。
「お前達の心かけ次第だ。無駄な事をしなければ、全員の命は保証する。さらに我々シャドウミラー隊の一員として活動する事ができる」
「シャドウミラー?」
ラミアの言葉にとうとうシャドウミラーの名称を知ったキョウスケだったが、ここで事は急変する。
「アクセル、レモン、出るぞ」
そう、ヴィンデルがとうとう俺達を連れて出撃したのだ。
「あ、あのロボットはこの間、転移してきた特機!! それに……痛っ、この感覚とあの機体は、間違いない。インビジブルマン」
「っ!? え? これって……?」
「もしかしてアヤ大尉も僕達と同じ共振を!?」
俺の機体を見たブリット、リョウト、アヤとの念動力の共振が起こる。予想はしていたが、やはりアヤとも共振が起きるか。
「何で僕とブリット君とアヤ大尉だけに共振が? 僕達の共通点と言えば念動力だけだけど」
「でも、念動力だけなら他にも大勢いるのに……それにあの機体を見てるとなんだか懐かしい気持ちになるんだけど、これは2人も?」
「……ええ」
そんな3人の言葉を遮るようにして、ヴィンデルが口を開く。
「ご苦労だったなW17」
「はっ」
「W17!? そ、それってラミアさんの事なんですか!?」
「そう。それが私の本当の名称だ」
「ほ、本当の……名称!?」
クスハの震える声が、その動揺を表している。元々看護兵だったクスハだ。人一倍優しい心を持っているだけに、ラミアの正式名称が名前がW17だという事にショックを受けているのだろう。
「お前達は何者だ? 今ラミアが言ったシャドウミラー、それが組織の名前なのか?」
「そう。そして、私の名はヴィンデル・マウザー。シャドウミラーの指揮官だ。会えて光栄だ。連邦軍特殊鎮圧部隊ベーオウルブズ隊長キョウスケ・ナンブ大尉。……もっともこちら側では、さしたる力を持たないとは聞いているがな」
恐らくキョウスケにはヴィンデルの言っている事は理解出来ないだろう。ベーオウルブズ、大尉。どちらもこちら側のキョウスケにとっては与り知らぬ事なのだから。
「ちょっと、あんた達! ウチのラミアちゃんに何をしたの!?」
「何もしていなくてよ? 彼女は始めからその為に貴方達に接触した。分かりやすく言えば、スパイって訳ね」
エクセレンの質問に答えつつも、その姿を見るレモンの目には複雑な色が宿っている。それは親しさと嫉妬、優しさと憎しみ。その全てが混ざったような色だ。
かつての自分と、現在の自分。気にしてはいないと言っていたが、やはり実際に顔を会わせれば気になるのだろう。
「では返答を聞こうか、ダイテツ・ミナセ中佐。武装解除に応じるか、否か?」
ヴィンデルの最後通告に答えたのは、ダイテツ・ミナセではなくケネス・ギャレットだった。無能だが、声がでかい為に出世してきたこの男とはあちらの世界からあわせると随分と長い付き合いになるのか。嬉しくないが。
「待て、話が違うぞ! 奴らの指揮権はワシが握る事になっておる筈だ!」
「ふん、お前のような無能な男にハガネとヒリュウ改の手綱を握れると本気で思っているのか? 己の分、というものを弁えろ」
「貴様! この私に向かって……誰だ!?」
思わず口を出してしまったが、ヴィンデルの方を見ると頷いているので構わないだろう。今まで通り通常周波数で通信を開く。ただ、音声のみだった今までとは違い今日は映像も映し出している。
「さて、ハガネやヒリュウ改の部隊とは今までは音声のみでやり取りをしてきたが、実際にこうやって顔を見せるのは初めてだな。俺がお前達が言う、インビジブルマンのパイロット、アクセル・アルマー大尉だ」
「貴方は!?」
「ちょっと、あの人って……」
案の定、一番最初に声を上げたのは俺の顔を知っていて、尚且つ念動力の共振もあるリョウトだった。そして次がそのリョウトの恋人であるリオ。彼女にしても恋人のリョウトと同じような雰囲気を持つと言っていたくらいなので、印象深かったのだろう。
「リョウト、知ってるのか?」
「ブリット君、あの人とはワシントンで会った事があるんだ。丁度ヴァルシオン改の件が起こるすぐ前に」
「もしかして、あの人もイングラム教官のようにエアロゲイターの……?」
「残念だがそれは違うな、アヤ・コバヤシ大尉。俺は歴とした地球人だ。それは間違い無い」
最も、転生した俺が地球人だと言い切る事が出来るかどうかはちょっと疑問だが。
「あの人、私の名前を!?」
「ええい、お前達は黙っていろ。それよりアクセル・アルマーとか言ったな。貴様一体どういうつもりだ!?」
怒鳴ってくるケネスへと嘲笑を浮かべながら口を開く。
「司令部の制圧も碌に出来ないような無能者に、その空気を感じ取ってすぐに臨戦態勢を取ったハガネやヒリュウ改の手綱を握れると? 先程も言った言葉だが、もう1度言わせて貰おう。己の分を弁えろ」
「せ、制圧!?」
「うぬっ! すでに外堀は埋められていたと言う事か!」
「スティール2より各機へ! その場で一時待機せよ!」
俺の言葉を聞いたレフィーナが驚き、カイが悔しそうに呟き、ダイテツが待機を命じる。
「ちっ、サマ師どもが。仕込みはすべて出来ていたという事か。ヴィンデルと言ったな、お前達の目的は何だ? こんなまわりくどいやり方をしたからにはそれなりの目的がある筈だが?」
「我らの目的はただ1つ。理想の世界を創る事だ」
「理想の世界だと? 世界征服でもするつもりか?」
「言い方を変えればそうかも知れん。だが、何をもって理想の世界とするかは世界を創る者のみが決定する権利を持つ。そして、所詮世界征服はその権利を行使する為の過程に過ぎない」
「ご託はいい。お前の理想とは何だ?」
「永遠の闘争、絶えず争いが行われている世界。それが我々の理想の世界だ」
キョウスケとヴィンデルの話に、思わずといった様子で叫んだのはマサキだった。
「ふざけんな! そんな世界のどこが理想だ!!」
「理想よ。戦争があるから破壊があり、同時に新たな創造が始まる。戦争があったからこそ発展した技術がどれ程あるか、考えた事があって?」
「戦争で発展した技術!?」
「そう。例えば、テスラ・ドライブ。戦争がなければ現状程の小型化・高性能化は進んでいなかった。そして、ヒュッケバインを始めとするEOTを応用した人型機動兵器。トロニウムを動力源とするSRX。これらは異星人との戦争がなければ生み出されなかったわ。貴方達が使っている兵器は戦争が生み出した技術の結晶、人類の叡智とも言えるものなのよ」
「科学は人類の発展の為にあるものよ! 戦争の為の技術が人類の叡智でなどある筈がないわ!」
レモンと同じ科学者、開発者としての意見だろうか。ツグミが思わずといった感じでレモンの言葉に反論する。
「だが、戦争なくして人類の発展はあり得ん。それは歴史が証明している」
「大佐の言う通りだ。戦争があるからこそ英雄というものが生まれる。そして、その者こそが異星人を駆逐する剣となる」
ヴィンデルの語る言葉にリーが同意するが、そこにテツヤが口を挟む。
「お前、本気でそんな事を言っているのか!?」
「テツヤ、インスペクターを倒せるのはシャドウミラーだけだ」
「何!?」
「故に私は彼らの側についた。そして、人類は闘争によって己を高めさらなる力を得る。貴様等以上の力をな」
「お前はその為に戦争を継続させると言うのか!? その為に犠牲を払っても構わないと言うのか!?」
「犠牲は既に払われている。貴様やケネスのように無能な軍人のせいでな。シャドウミラーこそ私の理想の軍隊。兵士は己の任務に忠実であり命を捨てる事も厭わない。彼等でなければ地球圏の防衛は出来んのだ」
やはり、リーのハガネ部隊に対する憎悪は捨てる事が出来ない、か。
2人のやり取りを見て、そんな事を考えているとブリットからの言葉が聞こえてくる。
「俺達は戦争を続ける為に戦っているんじゃない! お前達のような連中からこの世界を……そこで生きる人達を守る為に戦っているんだ!!」
「フン、末端の兵士は己の任務の事だけを考えていればいい。そして、任務を確実に遂行する兵器であればいいのだ」
「ふざけんな! 俺達は兵士であっても、兵器じゃねえ! マシンじゃねえんだ!! ラミアさんだって、そうじゃないんスか!?」
アラドの声も聞こえてくるが、それはヴィンデルに遮られる。
「W17に問うても無駄だ。先程リー中佐が言った通り、奴は任務に忠実な人形だからな」
「え!?」
「最後通告だ、ダイテツ・ミナセ中佐。武装解除をしてもらう。さもなくば……死だ」
「闘争が人類の発展を促す。確かに、あの男の言う通りだろう。だが、戦いによって生み出されるもの、そして失われるもの。その意味を理解せず結果だけを見る者に戦争を語る資格などない!」
その言葉が引き金になったのだろう。ラミアの操るアンジュルグが、今まで突きつけていたミラージュ・ソードをハガネのブリッジから外し、ヴィンデルの操るトリニティゲインへと突っ込み、抱擁するようにトリニティゲインへと取り付く。
「W17、貴様一体?」
「ヴィンデル様、レモン様、アクセル隊長……灰は灰へ…コードATA、起動」
「私達ごと!? 待ちなさい、W17!」
「我々はこちら側の世界に来るべきではなかった。戦争によって成り立っていた世界、それが向こう側の世界だ。しかし、戦争を否定する事によって創られる世界もある……それがここだった。私のような作り物、戦争の為に生まれた子供が介入できる場所ではなかったのだ!」
「W17、それが貴方に芽生えた自我、いいえ、意思なの?」
「ええい、人形風情が! やはり狂っていたか!」
「向こう側の尺度ではそうだろう。だがここでは学んだと言ってもらおう!」
「W16! アンジュルグを引きはがせ!」
「はっ」
「貴方は次のステージに進んだのね。やはり貴方だけが、貴方こそが私の最高傑作」
「……いや、私は欠陥品だ。仲間を欺き、生みの親にすら牙をむく。すまない、レモン様、私は」
その言葉を最後に、アンジュルグはその身に宿していた爆薬をコードATAによって発動させ、巨大な爆発を引き起こす。
幸い俺のグロウセイヴァーはラピエサージュとトリニティゲインから離れた所にいた為に被害は殆ど無い。レモンのラピエサージュに関しても、咄嗟にトリニティゲインから距離を取った為に装甲に多少の傷がついただけで済んでいる。だが至近距離でコードATAの爆発をまともに受けたトリニティゲインに関しては……
「ヴィンデル、無事か?」
「機体は無事だが、システムXNがダメージを受けた。戦闘も不可能だ。くそっ、人形風情がよくも!」
「……その様子では、戦闘は無理だろう。システムXNの事もあるし、撤退した方がいいな。殿は俺が勤めるから先に行け」
「すまん。リー中佐、ハッチを開けろ。帰還する」
「念の為だ、レモンも行ってくれ。システムXNの修復にはレモンが必要不可欠だろう」
「ええ、了解したわ……え? あれは……」
レモンのラピエサージュが海に浮かんでいたアンジュルグのコックピットブロックを回収してそのままシロガネへと帰還する。
それを見届けた俺は、エキドナの乗るヴァイサーガとウォーダンの乗るスレードゲルミルを両脇に控えさせたまま、ハガネとヒリュウ改の前へと立ち塞がる。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:28
PP:40
格闘:218
射撃:236
技量:228
防御:225
回避:253
命中:275
SP:366
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.8
???
???
???
???
???
???
撃墜数:135
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