ソードアート・オンライン~ニ人目の双剣使い~
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番外編③:時を越えた邂逅
〜キリトVSクロウSide〜
キリト「一応自己紹介かな?俺はキリトだ」
クロウ「シルバー・クロウです。よろしくお願いします」
呑気に挨拶をする二人
キリト「じゃあ……始めますか」
そう言ってキリトは右手の剣の先を地面すれすれまで下げ、構える。対してクロウは、翼を広げファイティングポーズをとる。……できていないが
キリト・烏「「ッ!!」」
動いたのは同時。お互いにトップクラスの反応速度を持つ二人。剣と拳が交錯する寸前、クロウは反転後ろに下がる。キリトの剣は空を斬る。それによりキリトの体制が少し崩れるがクロウは飛び込めない。なぜなら、キリトは二刀流。一本目は躱せてもまだ二本目がある
烏「(……一撃が遠い……)」
再び、にらみ合いになる。クロウは力ではなく策略で勝つ参謀タイプだ。空が飛べるというアドバンテージはあるが、キリトには通用しない。キリトの世界、ALOでは全員が飛べるのだ。当然、地上においての対空中戦の方法は心得ている
烏「(なら……遠距離技で!)」
キリト「(下がるタイミング、判断力、それを実現する技術……凄いな。武器は拳。なら……押し切るまで!)」
二人の方針は決まった。二人の間に風が吹いた……気がした。次の瞬間、キリトはクロウに向かって走りだす。同時に、クロウは右手をひねって後ろに引き絞る
「ッ!?」
キリトは背中に寒いものが走った。SAOで培った勘。それがキリトを横に飛ばせた。それと同時に……
烏「<<光線槍>>!!」
真っ直ぐ突き出されたクロウの手から光線が飛び出す。それは、キリトの服をかすり後方の木々をつらぬいた
烏「なっ……!?」
自身の大技を躱されたからか、驚いて動きを一瞬止めてしまう。その隙にキリトはクロウに肉薄していた
キリト「はっ!!」
キリトの気合いと共に放たれる威力とスピードのある連撃。それをクロウは羽を震わせ、空中で小刻みに複雑に移動して躱していく。が、完全に躱しきれないで小さなダメージが蓄積されていく
烏「(このままじゃ、ジリ貧だ。だったら……一撃でも!!)」
烏「はっ!!」
キリト「なっ……」
クロウはキリトの剣を掴んでキリトごと投げた。クロウが斬撃に強いメタルカラーだったからできた芸当だ
烏「はあ!!」
今度はクロウの連続攻撃がキリトに襲い掛かる。さっきまでとは立場が逆転。クロウがキリトを追い詰める。だが、ダメージを受けているのはクロウだ。クロウの拳と足をキリトは剣で弾いているため、仕方ないのだが
キリト「はっ!!」
烏「<<光線剣>>!!」
キリトは、<<ヴォーパル・ストライク>>を強引に放つ。烏も同時にレーザー・ソードを放った。似通ったモーションを経て放たれた、必殺の一撃が交錯する……ということにはならないで直接ぶつかり合う。反動で二人の間に数メートル空いた
キリト「次で……」
烏「勝負です」
パァンという音((シノンがパイルを撃った音))を合図に二人は駆け出した。キリトは体をひねり、右手の剣でクロウを切り裂こうと振る。クロウがそれを許すわけもなく、拳で剣の平らな部分をたたき軌道を変える。その一撃は、キリトの後ろに流れていった
キリト「てえ!!」
一撃目を躱しても双剣のキリトにはニ撃目が残っている。それがクロウにたたき込まれる。その直前、全力でクロウは羽を震わせ後ろに飛ぶ。その結果、キリトの斬撃はクロウの胸に一筋の傷をつけるにとどまった。クロウはすぐに反転。キリトに向かっていく。体制を崩したキリトに反撃の一撃を打ち込む。キリトにかわすすべはなく、キリトのクリティカルポイントに直撃する
キリト「ぐっ……」
キリトのHPはイエローゾーンに突入する。そして……
キリト・烏「……へっ?」
キリトと烏は、さっきの攻防で場所を移動していた。崖の上に……つまり
烏「くっ……!!」
落ちるわけだが、クロウには羽がある。それを使い、飛ぼうとするが
キリト「一人だけずるいだろ?」
振り返ったクロウが見たのは、笑顔を浮かべながら羽をつかむキリトと迫ってくる地面だった
烏「うわっ、放してください!」
キリト「断る!!」
そして、二人は漫画のように地面に人型のあとを作るのだった。もちろん二人とも高所落下ダメージで、死亡したが
〜リンVSロータス〜
リン「あのバカ((蕾姫))をぶっ飛ばさなきゃならないが……」
蓮「それについては、こちらも同じ気持ちだ」
二人は苦笑いを漏らす
蓮「会ってしまったからには仕方ない……手合せ願おうか」
リン「了解した」
ロータスは両手を広げ、自然体に。リンは、左手の剣を担ぐように構え、右手の剣は自分の前に突き出す
蓮「……はっ!!」
ロータスが動きだす。地面を滑るように移動する。そして、ロータスはリンをクロスに斬り付ける。それに対して、リンは右手の剣ですくい上げるようにし、ロータスの右手を迎撃。左手の剣は、逆に上から斜めに振り下ろし、ロータスの左手の軌道を強引に変える。体制を崩したロータスに追撃をする余裕はなかった。予想外に重い斬撃を受けとめたことで、動きが鈍る。ロータスは体制を立て直し、後ろに下がった
蓮「……上手いな。今の攻撃には自信があったんだが……」
リン「それは光栄だ。しかし、あんたの斬撃も重いな」
好敵手を見つけた二人の顔はほころんでいた
リン「じゃあ、行くぞ!」
リンは二刀流突撃技<<ダブル・サーキュラー>>で突っ込む。対してロータスは迎撃の体制に。時間差で放たれる二つの斬撃をからめとるようにしてかわす。リンは、ロータスの腕を強引に弾き後ろにさがる
リン「(絡め手……力だけで打ち込めば終わりだな)」
その時、銃声が響き渡った。言うまでもなくシノンの銃弾である
蓮「(……銃はやっかいだな。まず、潰さなければ)」
リン「ふっ!!」
リンは再び斬り込む。今度は、絡みこまれないように軽い斬撃を多く繰り出す。ロータスは手を振り回しガードするが、躱しきれない
蓮「はっ!!」
リン「何!?」
蓮はバック転をしながら右腕で蹴りを放つ。リンは慌て胸をそらすが軽く当たってしまう。そして追撃に備え足に力を入れる
蓮「<<奪命撃>>!!」
ロータスはヴォーパル・ストライクを放った。狙いはリンではなくシノン。いきなりのことでシノンが躱せるわけがなく、シノンのHPは吹き飛んだ
リン「……人の彼女に手を出すとはいい度胸だな……」
そのことを確認したリンから黒いオーラが発生する
蓮「(……過度光?もしかして私は開けてはいけない箱を開けてしまったのか?)」
冷や汗を流すロータス。そんなロータスに突っ込むリン。リンは基本突撃技<<レイジ・スパイク>>を左手の剣で発動。ロータスは左手で弾く。さらにリンは、意識を右手に切り替え右手で水平四連撃技<<ホリゾンタル・スクエア>>を放つ
蓮「くっ……」
ソード・スキルを使っているため、威力が先程とは桁違いだ。絡めとろうとしてもその動きはシステムによって固定されているためそれはできない
リン「でやぁ!!」
さらにリンは八連撃<<ハウリング・オクターブ>>に繋げる五連突き、斬り上げ、さらに上段斬りがロータスの体に吸い込まれる。さらに三連撃重攻撃<<サベージ・フルクラム>>を右手で発動、ロータスの両手を砕く。さらに防ぐことができないロータスに向けて左手で四連撃<<バーチカル・スクエア>>を放つ。ここまでの合計十七連撃で、ロータスのHPは一割を切っていた
リン「止め!!」
<<バーチカル・スクエア>>を放った手から意識を切り替え、単発重攻撃<<ヴォーパル・ストライク>>を放った。それは、ロータスの体の中心に突き刺さりロータスのHPを吹き飛ばした
〜ベルSide〜
時間は巻き戻る。ベルはリンとロータスの戦いを見ていた
ベル「(うわ……凄いハイレベルな戦い……)」
リンが撃てばロータスが絡めとりカウンターを撃つ。しかし、リンはそれをかわし、また五分に戻す。ロータスが撃てばリンは迎撃。そして反撃をする。トリッキーな手やフェイントを織り交ぜたレベルの高い攻防を繰り広げる二人を呆然と見つめた
ベル「(えっ!?)」
戦いの途中、ロータスから放たれた<<奪命撃>>がシノンに直撃したのだ。シノンのHPが0になったのを確認したベルはロータスを回復しに行くことにした
〜リンSide〜
リン「(強かった……負けるかと思った。他のメンバーは大丈夫か?)」
ロータスを倒し、とりあえず一息つく。マップを呼び出すと、灰色に沈んでいる点が6。明るい色の点が自分を含めて2。そしてその点はこちらに向かってきている。そちらの方向を見ていると、その方向にある草むらががさがさと揺れた
リン「……はー……そこにいるやつ、出てこい
〜ベル&リン〜
ベル「(……やばっ。先輩負けるじゃん。咄嗟に草むらに飛び込んだけど、ばれてないよね?)」
そう思っていたベル
リン「……はー……そこにいるやつ、出てこい」
ベル「……ばれてるし」
おとなしく出てくるベル
リン「確か……ライム・ベルだったか?回復役だったな……戦う?」
回復役は基本戦えないが、アスナの例があるため一応警戒するリン
ベル「無理ね……先輩と対等に戦えるような人と戦ったらぷちっと潰されちゃうのが落ち。降参するわよ」
ベルが降参したので、リンをはじめとするSAO陣の目の前に"You are win"の文字、ロータスをはじめとするアクセル・ワールド陣の目の前には"You are lose"の文字が出ると思われたが出てきたのは"WORNING"の文字だった
後書き
リンのALOでの種族アンケートに答えてください。ご協力お願いします!
・スプリガン
・シルフ
・ケットシー
・ウンディーネ
・インプ
から一つ選んでください!
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