ソードアート・オンライン~ニ人目の双剣使い~
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番外編②:時を越えた邂逅
蕾姫「では始めます!」
その声はシルフ、サラマンダー領中に響き渡った。といっても、プレイヤーは蕾姫も含めて9人しかいないのだが
〜ソードアート・オンラインSide〜
キリト「よし、行こうか」
リン「そうだな。地の利はこちらにあるし、索敵をしながら注意して行こう」
アスナ「私は二人の後ろ。シノンさんは、後方から姿を隠しながらね」
シノン「了解……。リン、ちなみにどっちを狙うの?」
つまりシノンが言いたいのは蕾姫を狙うのか、アクセル・ワールド陣を狙うのかということだ
リン「決まってる。蕾姫だ。あの腐れ作者は潰さないと気が済まない」
だよな、とキリトも同意する
アスナ「でも……絶対強いよね?」
リン「まあ……勝てるだろ……」
何とも楽観的なセリフである。説得力の欠片もなかった
〜アクセル・ワールドSide〜
烏「ここ凄い自然ですね」
当たり前だ。クロウことハルユキは東京在住。しかも科学がさらに発展した東京。自然なんて、鉢かコンクリートで囲われた木や花しか見たことがないのだろう。彼らが戦う加速世界は、リアルと同じ形状なので空想の世界でも見ることがない
蓮「確かにすごいな……」
釘「……マスター。とりあえず目の前の戦いに集中しないと……」
蓮「そうだな。私とクロウが前に出る。パイルは援護。ベルは後ろから補助だ。ダメージを受けたらすぐに後退。回復しろ」
鈴「で、どっちを攻めるの?」
蓮「無論、蕾姫だ」
どうやら作者は嫌われもののようです。この時SAO陣も同じ選択をしたことに全く気づいていない
烏「でも、なんでですか、先輩?」
蓮「漢字一文字で表現したこと。なにより、名前がかぶってるのが気に入らない!」
完全なる私怨である。黒雪姫は本名ではないはずだが?9巻にもなって、本名が出てきていないメインヒロイン。憐れである
烏「あははは……」
釘「あははは……」
鈴「あははは……」
三人は渇いた笑い声をあげる。そして、作者に心の中で合掌する
蓮「では、行くぞ」
そう言ったロータスを先頭に森の中へ歩き出した
……数時間後
〜ソードアート・オンラインSide〜
リン「あそこにいるのは……」
リンが見たのはロータスとクロウ。そして、その後ろのパイルである。まだこちらに気づいていない
リン「キリト……」
キリトはわかってるというようにうなずいた
リン・キリト「はぁ!!」
リンとキリトは二刀流突撃技<<ダブル・サーキュラー>>で不意討ちの攻撃をした。ロータスは流石の反応力で、両手の剣で受け止めるが吹き飛ばされる。それをリンは追撃していく。クロウは、反応仕切れず腕を斬り付けられるがメタルカラーなので切り落とされはしなかった。パイルがクロウを助けにいこうと前にでるが、足元にシノンの銃弾が着弾した。そして、その隙に細剣を手にしたアスナが間に割り込む。自然とリンVSロータス、キリトVSクロウ、アスナVSパイルの状況になる
〜アスナVSパイル〜
アスナ「いやぁ!!」
アスナの鋭い気合いとともに、細剣がパイルの体を貫く。その速さに剣道部の部員であるパイルは感心せざるを得なかった
杭「(強い。速くて正確。でも……)負けるわけにはいかない!」
パイルはそう叫んで、杭を振り回す。アスナはそれにより後退せざるを得なかった。その隙に
杭「<<シアン・ブレード>>!」
心意技を発動した。杭は砕け散り、中から青い刃を持つ刀が現れる
杭「まだまだ、これからです」
パイルは不敵に笑う。アスナは微笑むと細剣を構える。対してパイルは大上段に構える。アスナは己の真骨頂である、スピードのある剣舞を。パイルは、ごまかしなしの一撃を狙う
アスナ「やあっ!!」
まず動いたのはアスナ。敏捷補正全快でパイルに突っ込む。パイルは完璧なタイミングで振り下ろした。当たる……はずだった
杭「なっ!?」
なぜなら、アスナが細剣でパイルの刀を弾き軌道を変えたからだ
アスナ「えいっ!」
アスナの真骨頂である高速の連撃。それがまとめてパイルにたたきこまれる。パイルは下がり、体制を立て直そうとするがアスナはそれを許さない。パイルにピタリと張りつき追撃する。パイルはダメージを無視し刀を振り下ろした。とっさにアスナは反転。下がるが、完全には交わしきれず切っ先がアスナにとっては不運なことに右腕を切り裂いた
アスナ「くっ……」
苦悶の表情を見せるアスナ。右腕は部位欠損により、数分間は無いままだ。必然的に左手で剣を持たなければならず、利き腕でないため力がでない
杭「僕の……勝ちです!」
パイルの剣閃はアスナを斬った。アスナのHPは吹き飛び、青い光がそこに残る。ふうと息を吐いたパイルは下がってベルの回復を受けようとして背を向けたその時、一発の銃弾がパイルをつらぬいた。それによりパイルのHPは0に、最後に振り向いたパイルの目には自分を狙う銃口とシノンの鋭い目だった
〜シノン&ベルSide〜
シノンはベルに銃口を向けている。サポートを潰せば、ほぼ勝ちだからだ。だから不用意に出てきたベルを一発、撃った。それはたまたま持っていた巨大な鈴に当たり全損は免れた
鈴「……危な!?」
そう叫んでベルは飛んできた銃弾の方向からは死角となる木の後ろに隠れる。自分に<<シトロン・コール>>を使うと一息つく
鈴「……どうしよう……」
仲間を回復に行きたいが木の陰から出れば銃弾につらぬかれ、全損するのは目に見えているのでベルはその場で待機するしかなかった
シノン「……惜しい……」
ベルのいる場所から約五百メートルの崖の上にシノンはいた
シノン「どうしようかな」
シノンは動かないで考える。スナイパーは場所を知られたらアウトなのだが、他のメンバーが足止めをしてくれているからこそ落ち着いて狙撃できる。ベルは、木の陰から動かない。こちらから回り込めばいいという意見もあるが、ここは森。障害物がありすぎて狙撃には向いていない。たまたまここに絶好の狙撃ポイントがあるが、他にいい場所があるのかを知らないシノンも動くことができない。シノンのいるところから見えるプレイヤーは五人。ベル、パイル、アスナ、リン、ロータスだ。パイルとアスナは高速戦の真っ最中。撃てば、アスナに当たる確率が高い。一方、リンとロータスはにらみ合いをしている。簡単に撃てるのだが、自身の恋人の性格を考えるとそれもできない
「(俺だけにやらせてくれってね)」
クスッと笑うシノン。もちろん、視線はベルから離していない。アスナとパイルの戦いは佳境をむかえていた。アスナが右腕を斬られ行動不能に。ふう……とシノンはいきをつくとベルを目の端にとらえながらパイルに照準を定める。そして、アスナを倒し気を抜いたパイルに必殺の銃弾を放った。こちらを見たパイルの目に驚きと称賛が込められている気がした。一度否定された、優しい世界が戻って来たような気がしてシノンの口角は知らず知らずのうちに上がっていた
後書き
追加設定:倒された場合、その場に光が残る。そこで観戦。その戦いが終わったら復活します
……リンの種族についてのアンケート、答えていただけるとありがたいです。現在、インプがニ票で一位。スプリガン、シルフ、ケットシーが一票で同立四位、無票がウィンデーネです。同立多いなw
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