転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0090話
アースクレイドルの格納庫で出撃準備をしていると、こちらへと近づいてくる人物がいた。
銀髪をショートカットにしており、気の強そうな顔つき。アラドの相方であるゼオラ・シュバイツァーだろう。オウカと同じく俺に対する疑心を植え付けられているのか、その目には隠そうとしているが不審の色がある。
「アクセル隊長、自分はゼオラ・シュバイツァー曹長であります。今回の任務では何卒よろしくお願い致します」
「お前には俺と一緒に前衛をやってもらう事になる。……構わないか?」
「アクセル隊長と一緒に、ですか?」
口調こそ変わっていないが、その表情からは不満だという意思が透けて見えた。
「いえ、大丈夫です。栄光あるノイエDCの為に頑張らせてもらいます」
その口調は、自分の意思で言っているというよりは、洗脳されて植え付けられた言葉をそのまま口に出しているといった様子に聞こえる。
「まるで人形だな」
「何か?」
思わず呟いたその声は幸いゼオラには届かなかったようだ。しかし、こういうのはどうも見ていてあまり好きにはなれない。
「一つ言っておく、曹長。ゲシュペンストMk-Ⅲには手を出すな。そいつの相手は俺がする。恐らくあの部隊で2機程俺に突っかかってくる機体があるだろう。お前はそれを牽制してくれればいい」
ブリットにイルム、すまないが今回はお前達の相手をしている暇はない。こちら側のハガネとヒリュウ改の部隊の中核となるキョウスケ・ナンブの実力を計らせて貰おう。
「お前のかつての相方も出てくるだろうが、戦えるか?」
「は? 相方ですか? 私は元々シングルとしての訓練を受けていますが」
……なるほど、既にアラドの事は消去済みか。
「本当にそうか? お前の心の中に問いかけてみろ。そうすれば真実が見えてくる筈だ」
「な、何を……? 私はずっとシングル……シングル? いえ、違う? 違わない?」
オウカにしろゼオラにしろ、その洗脳は暗示によるものだ。すなわち元からあるものに何からのイメージを加え、内容を変えるという方法。つまり特定の記憶を好き勝手に消したりは出来ない。表向きには可能でも、それは心のどこかに残っている。それを刺激出来れば今のゼオラのように心の中にある本物の記憶と、アギラに与えられた偽りの記憶の間で揺れ動く事になる。
「ゼオラ!」
「オ、オウカ姉様……?」
「アクセル大尉、ゼオラに何をしましたか?」
俺に問いかけてくるその表情は、完全に俺がゼオラへと何かしたと決めつけていた。
いや、ある意味間違いではないんだが。
「いえ、姉様。大尉には別に何もされてません。ただ、敵の部隊にいるゲシュペンストMk-Ⅲは自分で倒すとだけ」
「そう……ならいいのだけど。失礼しました、アクセル大尉。大尉がゼオラに何か話しかけた途端、ゼオラの様子がおかしくなったので」
「……いや、気にするな」
アギラめ、どんな調整をしたのかは知らないが、既にオウカの俺に対する態度はオブラートに包むといった事すらなくなっている。
以前のハガネとの戦闘の時に、オウカを揺さぶったのが余程気に食わなかったらしい。
「ゼオラ、くれぐれもラトの事はお願いね。本当は私も一緒に出たかったのだけど、ラピエサージュの調整に立ち会わないといけないの」
「心配しないで姉様。ラトは必ずこの私が連れて帰ります」
「ええ。頼むわね、ゼオラ。いってらっしゃい」
そんな俺を放っておいて、ゼオラとオウカの会話が続いていた。
それにしても、そうか。ラピエサージュをいよいよアギラへと譲渡するのか。
あの機体はそれなりに強力な機体な上に、こちらの技術はそれ程使用されていない。あえていうなら、アシュセイヴァーくらいだ。他は全てこちらの世界で入手可能な技術の集大成といった感じなので、アギラに知られてもそれ程惜しくないのだろう。
この辺りはアースクレイドルの責任者としてフェフが動いた結果なのかもしれないが。
「別れはすんだか。そろそろ時間だ。出撃準備を急げ」
「はっ」
敬礼するゼオラへと向かい、最後に再び口を開く。
「偽りの記憶と真実の記憶。お前がどちらを選ぶのかは分からんが、後悔だけはしないようにするんだな」
「はっ! ……は?」
困惑しているゼオラを尻目に、俺も出撃の準備を開始する。
「アクセル隊長、R-1の量産試作機とSMSCアンジュルグを発見しました。位置情報を送ります」
敵の位置を探るべく偵察隊が戻って来るのをインファイトのLVを2上げてからライノセラスで待っていると、ゼオラと共に偵察に出ていた量産型Wのうちの1人から通信が入る。どうやら上手く原作通りにアラドとラミアに接触出来たらしい。
「了解した。こちらもすぐに出る」
グロウセイヴァーを発進準備を整えながら、ライノセラスのブリッジへと通信を送る。
「ハガネの部隊を発見した。ヴィンデルに位置情報を送っておけ」
「了解」
「全機、準備はいいな。出るぞ!」
グロウセイヴァーと共に、エルアインス、ランドグリーズ、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ、ランドリオンの合計18機が出撃する。
正直、この部隊構成ではランドリオンがそれ程役に立つとも思えないのだが、機数は多い方がいいだろうとの事で今回出撃する事になった。
イメージ的には、Zガンダム時代のMSの中にザクⅡが混ざっている、と言えば分かりやすいかもしれない。
「隊長、見えました」
そんな馬鹿な事を考えていると、ランドグリーズに乗っている量産型Wからの報告が入る。
モニタを見てみると、確かにレーダーにはゼオラのビルトファルケンと量産型Wの量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの反応がある。幾らか数が減っているのは戦闘で落とされた為だろう。そして、ビルトファルケンの隣にはこちらの物ではない機体反応。恐らくアラドがゼオラを説得しているのか。
個人的にはこのまま説得を続けさせてやりたい所なのだが、俺の立場を思えばそうもいかない。それにヴィンデルには既にここの位置情報を送っているので、すぐにトリニティゲインで転移してくる。
そしてゼオラとアラドから少し離れた所にアンジュルグの機体反応を見つけた。
グロウセイヴァーの機密通信装置を使い、アンジュルグへと通信を送る。
「こちらアクセル・アルマーだ。W17、ハガネやヒリュウ改の連中に俺達が現れた事は報告済みか?」
「やっとりますです。目的はあの艦をここへ誘き出しちゃう事なんでございますの事なのですかね?」
……いや、言語回路が壊れている事は分かっていた。分かっていたのだが、実際にこうして聞いてみると想像以上の破壊力だな。しかも外見上はクールビューティと言っても構わないラミアの口から出てくる言葉なので、違和感が凄い。
「言語回路に異常が起きてるとは聞いていたが……それが今のお前の通常の話し方か」
「そうでごわんす。言語機能に異常があって敬語だけ上手く使えなかったりしちゃうの」
「……敬語はいい。普通に話せ」
「了解した。何故隊長がここにいる?」
「ヴィンデルがハガネとヒリュウ改の実力を自分で確かめてみたいと言ってな。そのお供といった所だ」
「ハガネとヒリュウ改は着実に戦力を増強している。今のままではあちらと同じ結果になりかねんぞ」
「なるほど、了解した。だがその前に……お前の機能不全が本当に言語回路だけかどうか確かめさせて貰おう。壊れているのは言語系だけで、その他に関しては問題無いと証明して見せろ」
ちらりとアラドが乗っているアルブレードへと視線を向け、さらに言葉を重ねる。
「これは命令だ。そう言った方がお前達Wナンバーズにとっては理解しやすいだろう?」
これでいい。原作を考えるに、こうしてラミアの感情を揺さぶる事でその自我を成長させる事が可能な筈だ。実際、モニタに映っているラミアは微かにだがその眉を顰めて困惑の表情を表している。
「各機へ。W17の相手は俺がする。お前等は指示があるまで動くな。周囲の警戒だけは怠るなよ。いつハガネやヒリュウ改が来るか分からんからな」
「了解!」
「アクセル隊長、私はアラド・バランガを!」
「好きにしろ。それも前衛の仕事だと言えばそうだしな」
「はっ!」
アラドと接触して感情が揺らいだのか、その様子はどこか不安定に感じる。
だが、今は。
「行くぞW17、本気でかかってこい」
「了解した。では言葉に甘えて本気でいかせて貰おうか」
まずは手始めという事で、グロウセイヴァーの胸部装甲から多数のファイア・ダガーがアンジュルグを狙って発射される。
それを見たアンジュルグは回避するでもなく、その両腕を身体の前で交差させた。
「シャドウ・ランサー!」
ラミアの叫びと共に発射されたのは、エネルギーで構成された多数の槍。それがファイア・ダガーとぶつかりあい、その殆どが空中で爆発を起こす。
「ちぃっ、押し負けたか」
ファイア・ダガーとシャドウ・ランサーに関しては、威力的にファイア・ダガーが勝利し、数発だがその弾頭をアンジュルグへと向けて突進していく。
「だが、この程度で私をやれると思って貰っては困るぞ、隊長!」
その叫びと共に、アンジュルグがミラージュ・ソードを展開。ファイア・ダガーを斬り捨てる。
斬り捨てられたファイア・ダガーはそのまま地面へと落下し、爆発を起こす。
「なるほど、戦闘機能には特に問題が無いようだな」
「隊長、次はこちらから行かせて貰う!」
展開していたミラージュ・ソードに代わり、弓を取り出す。
イリュージョン・アローかっ!
アンジュルグは、弓で言う弦の部分にエネルギーを展開して同じくエネルギーで出来た矢をこちらへと向かい解き放った。
「アダマン・ハルパー、展開!」
弓矢とはとても思えない速度で迫ってくるその矢へと向け、大鎌状態のアダマン・ハルパーを振り下ろし、エネルギーを拡散させて消滅させる。
「隊長こそ腕が錆び付いてはいないようでなによりだ」
ラミアのその台詞に苦笑を浮かべつつ次の攻撃に取りかかろうとしたその時、グロウセイヴァーのレーダーに反応が現れる。
「ちっ、これからって所でもう来たのか」
大型の反応はPTやAM等の人型兵器ではなく、戦艦である事を表している。しかもこのパターンはハガネにヒリュウ改。それともう1隻?
最後の1隻の正体は、戦場にその姿を現した時にはっきりした。
「シロガネか」
3隻の戦艦から次々にPTやAMが飛び出し、こちらへと向けて戦闘態勢を整える。その速度はなるほど、最精鋭の部隊と言われるのも納得だ。
だが、俺の感心もそこまでだった。何故か出撃した機体達が戸惑うように動きを止めたのだ。原作通りならリーがアラドをDCのスパイとして認識したという所か。
だがその騒動もすぐに沈静化し、アルブレードとアンジュルグも自分達の部隊の方へと戻っていく。
そして俺はそんな様子を見ながら、その機体を特定していた。
「アルトアイゼン、アラビア半島以来か。あの時はブリットとイルムのおかげでお前と戦う事が出来なかったが、今日は違う。全機、ターゲット変更。ベーオウルフ以外を攻撃せよ」
「了解」
「ゼオラ、お前があの敵と戦いたいのは分かるが、敵もかなりの戦力を展開している。状況を考えれば1機の敵に拘っていられる場合じゃないのは分かるな?」
「……了解、です」
不承不承といった感じだが、それでもこちらの命令に従うゼオラ。
「待って下さい! あなたはもしかして……」
そう通常周波数による通信で声を掛けてきたのは、ブリットの黒いヒュッケバインMk-Ⅱ……いや、違う? あれは……ヒュッケバインMk-Ⅲ。そしてあの声はリョウト、か? そしてそれを認識した時に起きるのは既に毎度お馴染みの念動力による共振だ。ただ、今までのそれとは違うのは、ブリットだけではなくリョウトとの間にも起こった事だ。
「インビジブルマンに乗っているという事は、あなたがブリット君の言ってた人ですね。そして僕にも感じるこの感覚。……教えてください。あなたはもしかしてワシントンで僕と会ったあの人ではないんですか?」
「リョウト! お前、インビジブルマンのパイロットの事を知っているのか!?」
驚愕としか取れない程の驚きの声を上げたのは、案の定ブリットだった。
「うん。ブリット君の話を聞いて、まさかとは思ったんだけど……以前ワシントンにいる時に同じような感覚を感じた事があるんだ。それがもしあの人なら……」
全く、念動力というのは非常に使える特殊能力だが、こういう時には非常に困る。
「以前、アラビア半島で戦った時にも言ったな? 質問には何でも答えてやろう。……俺に勝てたら、だがな」
リョウトとブリットへとそう声をかけた瞬間、丁度俺達シャドウミラー勢とハガネやヒリュウ改の間に転移反応が出現する。
「来たか」
その声と同時に現れたのは1機の特機だった。
基本的な外見はソウルゲインとそう変わらないだろう。だが、両肩はダイゼンガーの物へと変更されており、腕の部分にアウセンザイターのシュルター・プラッテが装備されている。
また、両膝から足首までもダイゼンガーの物に変更されており、足首から下はアウセンザイターの物へと変更されている。
そして本来ならソウルゲインは空を飛ぶ事は出来ないのだが、これもまたダイゼンガーからの部品を流用したのか、その姿は空中に浮かんでいる。
「これがトリニティゲイン、か」
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:28
PP:35
格闘:218
射撃:236
技量:228
防御:225
回避:253
命中:275
SP:366
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.8
???
???
???
???
???
???
撃墜数:134
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