| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者

作者:黒神
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十四話 会議


「・・・さて、行くわよ」

部室に集まったオカルト研究部員はリアスの言葉に頷く。今日は三大勢力が集まって会議が行われる日となり、会議は職員会議室で行われるらしく、既に各陣営のトップ達は新校舎の休憩室で待機しているみたいだ。そして学園も強力な結界に囲まれているので誰も中へ入れなくなり、会談が終わるまで外には出られない。

(僕は会議室の外で待機か・・・)

闇慈は何かのために会議室の入り口で待機することになった。そして部員たちは会議室に行こうとすると・・・

『ぶ、部長!み、皆さぁぁぁん!』

ギャスパーがダンボールの中から悲痛な声を上げる。時間停止のセイクリッド・ギアを未だに扱いきれないギャスパーが何らかのショックで邪魔をしたら大変な事になってしまうかもしれない・・・そんな訳で、彼は留守番をする事になった。

「ギャスパー、おとなしくしていろよ?部室に俺の携帯ゲーム機置いていくから。それで遊んでいて良いし、お菓子もあるから食べても良い。紙袋も置いていくから寂しくなったら存分にかぶれ」

「は、はい。イッセー先輩・・・」

「それに何かあったら僕に電話すると良いよ。僕は外で待機だから何時でも駆けつけるから・・・ね?」

「わ、分かりましたぁ。アンジ先輩」

ギャスパーは闇慈を怖がっていたがあの説得以来、闇慈を慕うようになり、普通に喋るようになった。安心したギャスパーを見て、部員たちは会議室に向かった。

~~~~~~~~~~~~

「じゃあ、アンジ。ここでお願いね?」

「分かりました。リアス先輩」

闇慈にリアスは見張りにお願いをすると扉をノックし「失礼します」の声をかけて、闇慈以外の部員は会議室に入っていた。
闇慈は一人、入り口に用意されてあったイスに腰掛け、見張りを開始した。

(トップの三会談か・・・)

(どうした?闇慈)

デスは闇慈が考え事をしていたのが気になったのか話しかけた。

(いえ。もし・・・もしですよ?今の悪魔や天使や堕天使達の考えに反論を持っている人がいるのなら、この機会を逃すのかなって思いまして)

(完全に居ないとは言い切れないだろう。確かにお前の言う通りだな。反和平派の連中もいるやもしれん。冥界の連中の中には『力こそすべて』と言う理論を持つ奴がいるのだからな)

(・・・)

~~~~~~~~~~~~

会議が始まり、かなりの時間が経った。それまでの間、何も起こらなかった。

(もうそろそろ終わりかな?)

闇慈がそう思っていると、音が響かないためにマナーモードにして、ポケットにしまっていた携帯から
音がなった。

「ん?誰から?」

ポケットから携帯を取り出し、発信者を見てみるとギャスパーだった。闇慈はまさかと思い、急いで電話に出た。

「ギャスパー!?どうしたの!?」

『ア、アンジ先輩!!た、助け・・・イヤァァァ!!』

「っ!!」

ギャスパーの悲鳴が携帯裏から響いた瞬間にあの感覚・・・そう『時間が止まったときの』感覚に襲われた。

(くそっ!!嫌な予感が的中した!!)

闇慈は携帯をしまうと部室に向かって走り始めた。

(闇慈!どう言う事だ?)

デスは『嫌な予感』と言うことが気になったのか尋ねると・・・

(反和平派がいるのなら当然僕たち・・・和平派の情報も知れ渡っているでしょう。何より・・・能力を)

(まさか・・・奴らは!!)

(そう言う事です。奴らはギャスパーが会議に参加できない事を知っていた。そしてその時間停止の能力を自分たちの侵略に利用したって事ですよ!!)

闇慈は全力で部室に向かい、辿りついた。

「ギャスパー!!ギャスパー!!」

闇慈は旧校舎を探して回ったが、ギャスパーの姿は無かった。そして再び外に出てみるとギャスパーの代わりに居たのは、黒いローブを身に纏い、空に浮いている魔術師みたいな連中だった。数は少なくとも30人くらいは居るだろう。

「飛んで火に居る夏の虫だな!!」

「覚悟してもらうぞ!!」

「この数で我々に敵うはずがない!!」

魔術師たちは闇慈に向かって閃光を放ったが・・・




























「・・・黙れ」

闇慈は小さくドスの効いた声を放つと、『魔力解放』の波動で全ての閃光を弾き飛ばした。闇慈は仲間を人質に取られた事に相当にキレているようだった・・・

「ば、バカな!?」

「魔力の波動だけで、私たちの魔法を弾いただと!?」

「やはりこの男は危険すぎる!!」

魔術師達は再び魔法を放とうとするが・・・

「一つ覚えのつもりか?嘗めるな・・・」

闇慈はカッと目を見開くと、『真紅の魔眼』が発動したが今回はそれだけで無かった。その瞳の上から上下逆となった五芒星(ごぼうせい)が刻み込ませた。その瞬間、それぞれの魔術師たちの下から黒いものが飛び出し、身体を貫いていった。

「ぐわぁぁぁ!?」

「ぎゃぁぁぁ!?」

「い、いやぁぁぁ!!」

魔術師達は次々と黒い『何か』に身体を貫かれ、地面に倒れ付した。貫いた所の殆どは中枢神経を貫いておりほぼ即死みたいだったが・・・

「い、痛い」

倒しきれていない奴もいたらしく、闇慈はセイクリッド・ギアを発動させ、デスサイズ・ヘルを持つとその魔術師に近寄った。

「どんな気分だ?『自分自身』やられる気分は?」

「じ、自分自身ですって・・・!?どう言う・・・意味・・・」

「その答えは輪廻の中で考えることだな」

闇慈はデスサイズ・ヘルで止めを刺し、霧散させた。

「・・・俺からの宿題だ」

周りに敵が居なくなったのを確認すると闇慈はイッセーたちが気になり、校舎に向かって走り出した。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧