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髑髏天使

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第四十二話 共闘その二


「妖魔について。どう思われますか」
「妖魔か」
「あれもまた厄介」
「いや、むしろ」
「放ってはおけない」
「あの連中は」
 魔神達は口々に言った。彼等にとってはだ。妖魔という存在は非常に疎ましくかつ警戒すべきものであった。そしてそれは何故かというとだ。
「この世界に破壊と混沌をもたらさんとする」
「混沌、それは無秩序」
「我々の求めるものとは違う」
「明らかに」
「我々は戦います」
 また老人が話す。
「しかしです」
「破壊はしない」
「あくまで戦うのみ」
「髑髏天使、そして」
 ここからは新たに増えた相手である。
「死神と」
「それが秩序」
「我等は戦いを楽しむ」
「それこそが魔物」
「魔物とは何か」
 老人は仲間達に話す。
「つまり戦いを楽しみとします。それが妖怪との違いです」
「その通りじゃな」
 老婆が老人のその言葉に頷いた。
「まさにじゃ」
「この世の秩序には戦いもあるのです」
 老人はこうも述べた。
「しかし彼等はです」
「それも破壊する」
「全てを破壊する」
「そこが違う」
「そうだな」
 こう話をするのだった。
「だとすればあの連中は敵になる」
「我等のものも壊すのなら」
「必然的に」
「そういうことになります」
 その通りだとだ。老人も話した。
「妖魔は我々にとっても敵になります」
「それじゃあどうするの?」
 子供があらためて老人に問うた。
「僕達は。どうすべきかな」
「どうすべきかですか」
「そうだよ。妖魔は敵だよね」
 子供はこのことを強調してきた。
「その通りだよね」
「それはその通りです」
「それならだよ。戦うしかないじゃない」
 子供の結論はこれであった。
「敵ならね」
「その通りだな」
 子供のその言葉にはだ。青年が頷いてみせた。
「敵とは戦い。そして倒す」
「それが僕達魔物だしね」
「そういうことだ。それならだ」
「倒すか」
「それしかないと思うよ」
 また言う子供だった。
「どちらにしてもね」
「それはいいけれどな」
 ロッカーがだ。子供と青年に対して異論を述べてきた。
「ただ。髑髏天使はどうするんだ」
「髑髏天使か。そうだな」
 紳士がロッカーに続いた。
「そして死神。あの二人だな」
「あの二人だよ。あの連中はどうするんだよ」
 ロッカーの言いたいことは彼等についてであった。
「まさかと思うが無視するなんてことはないよな」
「簡単なのは両方共倒す」
「それね」
 男と女が話す。 
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