ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
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第六話 戦闘
「・・・ふう。これで最後だよな?」
「そうみたいだね。でも悪魔の仕事がこんな『なんでも屋』みたいで良いのかな?」
闇慈と一誠はリアスから仕事を頼まれ、それを今終えたところだ。何故このような事になったのかは数時間さかのぼる。
ーーー回想ーーー
「リアス先輩。すみません、やっぱり僕は人間として生きて行きたいです」
「そう・・・。残念ね」
リアスは肩を落としたが闇慈には考えがあった。
「・・・リアス先輩。僕は悪魔にはなりませんけど、オカルト研究部の部員にならないと言った訳ではないですよ?」
「どういうことだよ?闇慈?」
「簡単に言うと『イッセー達の助っ人になる』と言うことだよ」
「なるほどね。悪魔にはならずに駒王学園の生徒としてこのオカルト研究部の部員になってくれると言うことなんだね?闇慈君」
「そう言うこと。これなら僕は喜んでオカルト研究部のために力を貸しますけど。どうでしょうか?リアス先輩」
リアスは少し黙り込んで段々笑い顔になっていった。
「あはは!!まさかこんな事を考えていたなんて貴方は本当に面白い子ね?アンジ」
「それが僕と言う人間ですから」
そう言うとリアスは右手を闇慈に差し出した。
「ようこそ!オカルト研究部へ。私たちは貴方を歓迎するわ、アンジ!」
「こちらこそよろしくお願いします。リアス部長」
闇慈とリアスは握手を交わし、オカルト研究部の入部を認められた。
ーーー回想終了ーーー
結論から言うと、闇慈は眷属にはならずに学園生徒としてオカルト研究部に入部すると言う形にした。
「さあ。もう帰ろうぜ?流石に遅いからな」
「そうだね」
闇慈たちが進路を帰宅の方へと変えようとすると・・・
ゾクッ!!
あの時の感覚に襲われた。
(・・・デスさん。)
(ああ。来たぞ・・・堕天使が)
「ん?どうしたんだよ?闇慈」
「一誠。僕の背後に・・・。堕天使が来る」
「なんだって!?お、俺も戦うぜ!!」
「セイクリッド・ギアが覚醒していないイッセーが戦った所で何が出来る!?まずはセイグリッド・ギアを覚醒させることを考えるんだ!!」
「わ、分かった!!」
(来たぞ、闇慈)
デスの声が聞こえたと同時に二人の男女の堕天使が降り立った。
「これはどういうことかしら?何故貴様が生きている?」
女の堕天使が声を張り上げたが闇慈は威圧感はそんなに感じない。レイナーレよりは下級の堕天使なのかもしれない
「問題はない。ここでそこにいる人間諸共、始末すれば良いだけのこと」
男の堕天使は冷静みたいだ。
(二人ともそこそこ魔力は強そうですね?)
(気を抜いてはやられるぞ?)
「(分かってます)あの。そこの男の堕天使さん」
「何だ?小僧。人間に話す舌は持ち合わせてはいないが話くらいは聞いてやろう」
「レイナーレって堕天使を知っていますか?」
「レイナーレ様をご存じとは・・・っ!?まさか・・・貴様」
その言葉を聞いた闇慈は右手を自分の胸に置いた。
「来い・・・来いよ・・・俺は・・・ここにいる!!」
お決まりの台詞を言いながらセイクリッド・ギアを発動させ、デスサイズ・ヘルを担いだ。
「貴様は・・・レイナーレ様を退けた・・・死神か!!」
「さあ・・・貴様に『死』を見せてやる!!」
闇慈はデスサイズ・ヘルを両手で持つと男に向かって斬りかかった。男も右手に光の槍を持ち出した。
ガキン!! バキン!!
闇慈はまず男の力量を図るため力を抑えて戦っていた。そして鍔迫り合いの状況になると・・・
「やるな・・・流石はレイナーレ様を退けた事だけのことはある」
「光栄だな。堕天使に褒め称えられるなんて思ってもいなかった・・・」
「だが貴様は一つ間違いを犯したぞ?」
「何?」
「お前の仲間を放って置いて良いのか?」
「私はあの死に損ないをやる!!」
女の堕天使が一誠に向かって翼を羽ばたかせ、急接近した。
(しまった!!男だけに気を取られすぎた!!・・・ここはイッセーの可能性を信じるしかない!!)
闇慈が一誠の心配をした瞬間強い光が走り、襲いかかった女の堕天使が吹っ飛んでしまった。そして男から距離を取り、一誠を見てみると左手に巨大な真紅の『篭手』を身につけていた。
(イッセーのセイクリッド・ギアが覚醒した!!やったな!!イッセー)
(まさか・・・あの篭手は!!)
(どうかしましたか?デスさん)
(・・・いや。何でもない。今は目の前の敵に集中するのだ!!)
(はい!!次で終わらせます!!)
闇慈は一斉に魔力を解放し足に集中させ、一気に斬りかかった。魔力を足に集中させているため闇慈の素早さは格段に上がっていた。
「これ程までの魔力を・・・」
「はあああ!!!」
ザシュ!!
闇慈は男の両足を立てなくなる程に切り込んだ。
「ぐわっ!!まさか・・・これ程とは・・・ここは引かせて貰おう。・・・小僧、名を何と言う?」
「俺の名は黒神闇慈だ」
「・・・中々良い名だ。我が名は『ドーナシーク』。再び相見えないことを願おう!!」
そう言うと堕天使ドーナシークは暗闇へと消えて行った。その事を確認すると僕はセイグリッド・ギアを解除して一誠に駆け寄った。
「大丈夫?イッセー」
「ああ。何とか俺もセイグリッド・ギアを覚醒させることが出来たみたいだぜ!!」
「真紅の篭手か・・・取り敢えずリアス先輩にこの事を報告しに行こう」
「だな」
そして学校の部室に戻ったのは良いが・・・待っていたのはリアスのきついお説教だったらしい。
「・・・不幸だよ」
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