スーパー戦隊総決戦
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第十六話 最後の戦士その五
「御前今の完全に本音だろ」
「そうよ、悪いの」
実際に居直ってさえいる。
「それで。何が悪いのよ」
「まあな。そっちからしてみればそうなんだな」
「そうだ。敵は少ない方がやりやすい」
ヤイバもそれを言う。
「しかしだ。戦う楽しみは減ってしまうな」
「それはそれで残念じゃな」
「いや、最近のあんた達ってよ」
月光も言ったところで千明が突っ込みを入れた。
「全然戦ってないんだけれど。俺達もだけれどよ」
「んっ!?そういえば」
「確かに」
「こっちも何か」
皆そのことに気付いたのである。
「最近全然戦っていないし」
「遊ぶか修行してるし」
「そうよね」
敵も味方もであった。今ようやく気付いたのである。
しかしだ。先生が笑って言うのである。
「戦いだけではありませんから」
「あっ、先生」
「そうですよね、確かに」
全員でそれに頷くのだった。言われてみれば確かにその通りである。
「戦いは最後の最後でいいですから」
「そうなりますよね」
「はい、そうです」
先生は笑顔である。その笑顔で皆に話すのである。
「修行に遊びでもいいではありませんか」
「よし、ではこのイベントの後でまずは鯉を食べるとしよう」
だがガジャのそれは明らかに論理の飛躍であった。
「鯉は美味いからのう」
「虫には注意しないといけないがな」
「そうだな、川魚はな」
クエスターのガイとレイももう食べるつもりだった。とにかく食べることを考えているのである。もっと言えば他のことは考えてはいなかったりする。
「確かな店で食べない限りだ」
「刺身等は危険だぞ」
「えっ、刺身やばいの!?」
「何それ」
戦隊側も敵側もそれを聞いて困った顔になる。狼狽さえしている。
「虫がいるって」
「そんなにやばいの」
「間違ってもボーゾックの連中の店は駄目だな」
「あそこはねえ」
「劇団と併せてやってるけれど」
相変わらず地球に残っているのである。
「あそこのお店はね」
「味はともかくとしてあの連中がやってるから」
「やばいし」
相変わらずかなり抜けている面々なのであった。
「だからお刺身なんてとてもとても」
「そもそもが」
「とにかくそういうものは信頼できる場所で食べないといけません」
ヒラメキメデスもそこを言う。
「さもないと大変なことになります」
「寄生虫は流石にもらいたくないから」
「そうだよな」
「じゃあ何処で食べるか」
「それが問題なのね」
「まあね。美味しくて栄養のあるものじゃないとね」
ワイバーンもしみじみと語る。
「さもないと何の意味もないから」
「そうですよね、やっぱり」
「やっぱり」
ナイとメアも何時の間にか気軽な態度になっている。今は敵味方に別れているがそれでもである。インフェルシアでの態度と同じになっている。
「美味しくて栄養がある」
「栄養がある」
「そうじゃないと意味ありませんよ」
「意味ありませんよ」
「今調べたわ」
スフィンクスはその手にノートパソコンを出していた。それを浮かせてキーボードを叩いていた。そのうえで画面を見て皆に話すのである。
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