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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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無名の有名人 №1

何処とも解らない山奥、正に秘境と言っても過言ではないだろう。だが、そこには神社が存在していた。
長い年月を過ごしているのか、その神社はかなりボロボロとなっているが細かい部分はしっかりと手入れされているのが解る。其処へ訪れている一人の女性が居た。

「ここが束から聞いた神社か・・・」

其処に居たのは織斑 千冬だった。IS学園は現在夏休みと入っている為にこの神社を訪れていた、これから行う一大作戦の為に。

「私は絶対に一夏を取り戻して見せる。妖怪共の手から・・・解き放って見せる」

そう強い眼差しと言葉を放って千冬は去っていった、その神社はこう記されていた。

『博麗神社』と

そして、千冬が博麗神社を去ってから博麗神社周囲の天候が異常に狂い始めた、そして博麗神社に一人の人影が現れ、空に向かって光を放った。

「来てみなよ、愚かな女共」

そして人影は消え、博麗神社は護られるように嵐に包まれた。決戦の時は近い




「準備は良いか?」
「勿論だよちーちゃん」

後日、千冬は束と共に博麗神社を訪れていた。だがメンバーは束だけではなかった
千冬の近くには中国の代表候補生 鳳 鈴音。月方 劾の実の妹、五反田 蘭
そして、ロシアの国家代表兼IS学園生徒会長 更識 楯無が揃っていた。

「それにしても・・・本当にこんな寂びれた神社に一夏のいる世界とこの世界を隔ている壁があるのかしら?」

鈴は博麗神社を見周しながらそう言った、自分の視界には暮桜を纏い意識を剣に集中させている千冬と、暮桜に接続されたモニターをチェックしながら博麗大結界を破るだけのエネルギーを少しずつ送り組んでいる。これから破壊しようとしているのは覇狼の力によって形成されている博麗大結界。通常のISのエネルギーだけで破れるほどの小さなエネルギーではない。だから束が外部接続のエネルギータンクから、エネルギーを送り、それを雪片で強力な刃へ変換していく

「これから行くのは常識が全く通用しない世界、私の世界では既に居ないとされている妖怪や妖精がいる
・・・どうにも信じがたい話よね・・・。でもそこに閃輝君がいるか・・・」

博麗神社を眺めている楯無はそう呟くと、箒と鈴は睨みつけた

「あら?失礼訂正するわ、一夏君だったわね」
「そうですよ!!あいつの名前は織斑 一夏!閃輝なんて名じゃありません!!」
「そうよ!間違えないでちょうだい!!」

二人は楯無に噛みつくように怒鳴りつける。楯無は呆れたように口を閉じた、だが一人の少女はじっと空を見ていた。その少女は蘭だった

「お兄・・・」

蘭は本当に不安だった、兄と会って自分は平常心を保てるか、自分は兄を説得出来るか。最愛の兄が居る世界への扉が開き掛かっている。緊張と不安があふれ出して蘭は押し潰されそうになる、そしてその時、
千冬が纏う暮桜は強い光を放ち始めた。強い光だが、決して眩しくない綺麗な光だった

「よし!準備完了!」
「全員、ISを展開しろ。これより幻想郷へ攻撃を仕掛ける」

千冬は低い声でそれを宣言した。だがこれがどれ程愚かな事なのか千冬は全く理解出来ていなかった

「(一夏・・・待っていろ、今迎えに行くからな。そしたらもう私はもうお前を離しはしない)」

その思いを乗せるかのように、剣を力の振り絞って振り下ろした。それは本来触れる事が出来ない結界を捉えたのだ、だが千冬は剣が押し返される様な感覚を感じた

「(くっ!これが話に聞いていた博麗大結界とやらか!だが・・・私は負けん!!!)」

千冬は押し返されそうになる刃を強引に押しこみ振り切った!すると御社前の空間がパックリ割れて、そこから現代日本ではあり得ない清々しい空気が流れ込んでくる

「やった!」

束は結界が敗れた事を喜んだ、千冬はすかさず空間に飛び込み幻想郷を目指した。束はそれにくっつくように空間に入っていった

「鈴!私達も行くぞ!!」
「解ってるわよ!!行くわよ蘭!!」
「え?は、はい!」

箒、鈴、蘭も続くように空間に飛び込んだ。そして最後に残った楯無は溜息を吐いてから、空間からは飛びこまずに、空間に背を向けた

「まったくもってくだらないわ。本人が望んでいないのにそれを強制する?何で私ったらここに来たのかしら?」

楯無は初めから千冬の作戦に乗る気は無かった。いきなり一夏を救うやら妖怪が居る世界やら、楯無は信じていなかった。実際、千冬の精神を疑った。何故、その言葉を真正面から信じた箒と鈴が信じられない
篠ノ之 束も正気とは思えなかった。でも自分のISを強化してくれた事だけは感謝している。
そして今日ここに来たのは、気分転換と篠ノ之 束の姿を視認する事

「さてと帰りますか」

そのまま楯無は博麗神社にお賽銭を入れてから、去っていった。すると博麗神社に合った空間は閉じた。最初から何もなかったように


「ここが・・・幻想郷・・・」

空間を抜けて、幻想郷へとたどり着いた千冬達は目を疑った。あり得ないほど美しい世界だ、澄んだ空気、穏やかな天気、綺麗な大地。すべてが美しかった。だがここに一夏がいるっという考えに取り憑かれている千冬と一度来た事がある束はそんな事は感じなかった

「そんな事より、一夏はd「おやおやこれこれ無粋な奴らが来たもんだ」誰だ!!」

千冬の言葉を遮るように、言葉を発したのは突如、目の前に現れた闇夜だった。千冬達は驚いた、先程まで何もなかった所から人間が現れたのだ

「アンタどっから出てきたのよ!!?」
「ずっとここで待ってたのさ、流石師匠だ。読み通り博麗神社の上空に現れてくれるとは」

闇夜の言葉を聞いて、全員は下を向いた。そこには博麗神社があり、境内には様々な人妖が揃っていた。
闇夜は下に居るメンバーを眺めて呟いた

「まったくもって凄い光景だな。吸血鬼に妖精、魔法使いに半獣に、神と来たもんだ。それに人間っと」

だが千冬は境内に居るメンバーを見て閃輝が居ない事に気がついた

「貴様!一夏をどうした!!?」
「あん?閃輝が出る事じゃねぇよ、さてと、まず最初はだれから勝負する?」
「「「「全員同時に決まっている!!!」」」」

千冬達は一斉に闇夜に襲い掛かったが、闇夜は光の速度で境内へと移動していた

「ですよね~まあ、問答無用なのは承知済み。いくぞ!!」




闇夜が大声を上げると、全員が力を解放した。そして・・・衝突した














「・・・はぁはぁ・・・あと少しってところか」
「急ぎましょう。まだ少し時間はあります」 
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