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金木犀の許嫁

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第五十三話 家に帰ってその十

「現実的で発展もです」
「しますね」
「無理だ、出来ないばかり言って」
 それでというのだ。
「何が進歩するか」
「する筈がないですね」
「科学は日進月歩であるのに」 
 そうであるがというのだ。
「そうしたことばかり言って進める筈もなく」
「科学を言ってもですね」
「極めてです」
 こう言っていいまでにというのだ。
「非科学的です」
「そう言うべきなんですね」
「そう思います」
 真昼にその穏やかだが真面目な口調で話した。
「非常に」
「科学と言ってもですか」
「科学ではなく」
 その学問に当てはまらずというのだ。
「文句でしかです」
「ないですか」
「文句ばかり言って」
 そしてというのだ。
「子供の夢を壊したと得意になっていては」
「何かもう」
「本当に無意味なことですね」
「そう思います」 
 真昼にしてもだった。
「私も」
「そうですね、子供の夢はそんな下らないもので壊れず」
「科学的でもなくて」
「また何の進歩もない」
「無駄そのものですね」
「若しこんなことに人生を賭けているなら」
 それならというと。
「その人生もです」
「無駄ですね」
「そうです、器もです」
 人のそれもというのだ。
「非常にです」
「小さいですね」
「そうです」
 まさにというのだ。
「そう言うしかありません」
「そうですね」
 真昼も確かにと頷いた。
「そうした人は」
「ですから」
 それでというのだ。
「こうしたことは考えるだけでもです」
「無駄ですね」
「漫画やアニメを観ても」
「出来ない、無理じゃなくて」
「出来る、出来る様にしたい」
「いいとですね」
「思い」
 そしてというのだ。
「そうなる様にです」
「努力することですね」
「それがです」
 まさにというのだ。
「あるべき姿です」
「科学でもそうで」
「他の学問でもです」
 科学に限らずというのだ。
「それは同じです」
「今の時点ではですね」
「まだまだ先がありまして」
「未来はわからないですね」
「学説は常に変わり」 
 そうなりというのだ。
「不可能もです」
「可能になりますか」
「そうです」
 まさにというのだ。 
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