| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

金木犀の許嫁

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十三話 家に帰ってその七

「何もなりません」
「進歩もですね」
「そうです、無駄でしかありません」
「そんなことをしても」
「全くです」 
 それこそというのだ。
「何もなりません」
「むしろどうしたら実現出来るか」
「そう考えてです」
 そのうえでというのだ。
「実現しようと努力することがです」
「大事ですか」
「はい」
 まさにというのだ。
「それが出来れば」
「そうですね」
「また未来の技術を否定しても夢はです」
「否定出来ないですね」
「未来はわからないのですから」
「子供の夢を壊したとか」
「こんな下らないことで壊れません」
 幸雄は断言した。
「決して」
「壊れないですか」
「はい」
 こう夜空に話した。
「今で未来は語れないのですから」
「だからですね」
「左様です、そして」
 それにというのだった。
「エジソンもベルもライト兄弟もです」
「無理とは思わないで」
「どうしたら出来るかと考え続け」
 そうしてというのだ。
「造っていき」
「生み出しましたね」
「今の技術が絶対とはです」
 彼等はというのだ。
「思っていませんでした」
「未来はわからない」
「実現出来るとです」
「思うことですね」
「そうして努力すれば」 
「実現出来ますね」
「むしろ漫画等で未来の技術を目にして」 
 幸雄はそうしてと話した。
「夢を見て出来るのではと考えて」
「実現を目指すことですね」
「そう思えば」
「本当に実現も出来ますね」
「エジソンも出来ました」
「多くの発明を生み出しましたね」
「エジソンが今の技術で未来の技術を否定したか」
 発明王と言われた彼がというのだ。
「果たして」
「違いますね」 
 佐京は否定した。
「間違っても」
「そうですね」
「むしろ出来ると思って」
「はい」
 そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「努力をして」
「九十九パーセントのそれと」
 努力に加えてというのだ。
「一パーセントの閃きで、です」
「多くの発明を生み出しましたね」
「そうでした、そう考えますと」
「今の技術で未来の技術は語れないですね」
「無理だ、出来ないとばかり言って」
 今の技術から未来の技術を見てというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧