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金木犀の許嫁

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第五十一話 自然の知識その十一

「多くの患者を出し」
「亡くなった人も多いですね」
「はい」
「その責任は大きいですね」
「実は陸軍の上層部は麦飯を考えていました」
 脚気予防の為にだ。
「海軍の様に」
「やっぱり脚気になりますと」
「はい、戦えませんし」
 そうであってというのだ。
「最悪命も落とすので」
「実際沢山の人が亡くなっていますね」
「上層部は現実を見ていたので」
 山縣有朋、桂太郎、寺内正穀といった面々である。
「脚気をなくす為にです」
「麦のご飯を導入しようとしていて」
「それをです」
「鴎外さんが突っぱねたんですね」
「これには流石に上層部も呆れたそうです」
 山縣にしてもだ。
「事実それで多くの脚気患者を出していますし」
「責任重大ですよね」
「かなり」
「そうですよね」
「ですから」
「あの人については」
「手放しで褒める人にはです」
 どうしてもというのだ。
「好感情を持てないですし」
「福岡でもですね」
「そちらには行きません」
「鴎外さん関連には」
「そうです」
 こう言うのだった。
「どうしても、ただ」
「ただ?」
「作品はいいと思います」 
 森鴎外のそれはというのだ。
「非常に」
「舞姫とかですね」
「はい、多くの作品がありますが」
「どれもですか」
「高瀬舟も山椒大夫も」
 こうした作品もというのだ。
「いいと思います」
「そうなんですね」
「読んで悪いことはありません」
「そうした作品ですか」
「はい、そして福岡も」
 この地域もというのだ。
「博多もですが」
「いいとことですね」
「左様です」 
 そうだというのだ。
「九州全体がです」
「いい場所なんですね」
「はい」
 そうだというのだ。
「熊本も鹿児島も長崎も」
「何処もですか」
「よく佐賀が言われますか」
「田舎とかですね」
「ですがその佐賀県もです」
 こちらもというのだ。
「いい場所です」
「あの、佐賀は」
 白華が言ってきた。
「アニメにもなっていますね」
「そうですね」
「それを観ますと」
 そのアニメをというのだ。
「かなりです」
「いいですね」
「アニメも面白くて」 
 そうであってというのだ。 
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