実は肉食の受付嬢
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第二章
「何度もです」
「告白されますか」
「そのつもりです」
「そうですか」
「それでお返事は」
「僕彼女いないですし」
「私もいません」
帰蝶はこのことも言った。
「安心して下さい」
「そうですか」
「このこともあってです」
「告白されたんですね」
「はい、それでお返事は」
「僕でよかったら」
オッケーだとだ、大土井は答えた。
「お願いします」
「わかりました、ではお酒は程々にして」
帰蝶はさらに言ってきた。
「ホテルに行きましょう」
「ホテルですか」
「はい、そちらに」
「告白受けたらですか」
「大人だからいいですね」
「そうですけれど」
「では行きましょう」
完全に帰蝶のペースだった、それで話は進み。
大土井は帰蝶に連れられ酒はそこそこにバーの近くのホテルに案内されてベッドの上に押し倒された。
それから付き合いが出来た、そこから結婚したが。
仕事を続ける帰蝶はクールなままだった、仕事の時はそうで一体どういった結婚生活かと周りは思ったが。
二人だけになるとだ、帰蝶は料理も他の家事もどんどん行い。
何でも積極的だった、それは夜もであり。
「帰蝶さんって押すね」
「クールに見えますね」
「会社ではね」
「お仕事の時はそうですが」
それでもというのだ。
「しかしです」
「それでもなんだ」
「二人だけになりますと」
「そうなるんだ」
「スイッチが入りまして」
同じベッドで寝ている夫に話した。
「そうなります」
「そうなんだ」
「はい、そしてまたです」
自分から夫に覆い被さって言った。
「お願いします」
「うん、じゃあ」
「宜しくお願いします」
口調は変わらないがそれでもだった。
帰蝶は家では積極的だった、そんな彼女のことを大土井は誰にも言わなかった。家庭でのことは家庭で終わらせたのだった。そうして幸せな結婚生活を過ごしていった。
実は肉食の受付嬢 完
2025・1・17
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