星河の覇皇
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第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその五十七
「エウロパに対抗し」
「かつ連合を発展させる」
「それを政策の柱に置いています」
「絶対のな」
「ですから」
それでというのだ。
「私はこの点において野党を信頼しています」
「共に連合を想いその発展を願っているからな」
「そうです、ですがどうしても」
ここで難しい顔になって述べた。
「政治家でも。残念ですが与党でも」
「連合の外には疎いな」
「外務省でも」
外交を行うこの省でもというのだ。
「マウリアやサハラへの外交よりも」
「連合の中のな」
「各国に対する」
「そちらの外交に重点が置かれているな」
「全体の力の九割位は」
外交のそれはというのだ。
「もうです」
「連合の中に向けていてな」
「マウリアやサハラにはで」
「エウロパとは国交はないからな」
「エウロパについてはその一割のかなりで」
敵である彼等にはというのだ。
「一割の中の七分です」
「それ位でマウリアやサハラは」
「残り三分だ」
「そんなものです」
「連合が如何に内で一つの世界か」
「それが如実に出ています」
「このことにもな」
中央政府の外交のかなりの力が連合の中に各国政府に向けられていることを見てもというのだ。
「そうだな」
「そうかと、ですが国防省としては」
「他国をだな」
「見てです」
そうしてというのだ。
「政策を進めていきます、そして」
「これからもだな」
「国防省としては」
是非にというのだ。
「他国を見て」
「戦略を立て」
「ことを進めていますし」
「これからもだな」
「そうしています」
「国防省がそれなら有り難い」
キロモトは八条の話をここまで聞いて述べた。
「他国を見ているとな」
「市民からの反発も予想されましたが」
有権者である彼等からというのだ。
「私としましては」
「事実批判はあるな」
「マウリアやサハラへの防衛については」
「予算が必要かとな」
「ですが国防費は中央政府の予算の中で少なく」
「総生産の一パーセント台でな」
キロモトはここから述べた。
「そこから予算となると」
「予算の中で三パーセントいくかどうか」
「今は至っていないな」
「そうした状況で国防費の割合自体も増えていないので」
「批判は少ないな」
「はい」
そうだというのだ。
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