八条学園騒動記
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第七百八十二話 トム達と海賊その十二
「海賊は無理だからね」
「軍隊ね、連合で軍隊に入るって」
ペリーヌはトムのその言葉を聞いてこう言った。
「変わった人ってね」
「言われるね」
「他に色々お仕事あって」
「儲かるお仕事もあるし」
「公務員だけれど」
「公務員も他にお仕事あるし」
「入るっていうと」
軍隊にというのだ。
「結構ね」
「変わってるっていうね」
「ええ、おかしくないけれど」
「警察や消防署の次かな」
「なりたい人もね」
「そうそう、お祖父ちゃんも言ってるよ」
スターリングはその軍人である祖父の話をした。
「入隊したら大学入学の資格とか取れてね」
「いいんだよね」
「うん、けれどね」
それでもとだ、トムに話した。
「特に地位も高くないし」
「お給料はあっても」
「制約も多いしね」
「それでだね」
「どうしてもね、アメリカでもどの国でも」
即ち連合ではというのだ。
「あまりね」
「人気のないお仕事だね」
「もう入隊を志願したら」
「それで入れるね」
「倍率なんて」
求人のそれはというのだ。
「ほぼ一だよ」
「確実に入られるね」
「アメリカ軍もそうで」
この時代のというのだ。
「中央政府軍もね」
「同じだね」
「幸いいつも定員は足りているけれど」
それでもというのだ。
「あまり人気ないのは事実みたいね」
「警察官になりたい人はね」
蝉玉はこちらの仕事の話をした。
「多いわね」
「そうだね」
「市民を護る」
「そうしたお仕事だから」
「制服も恰好いいって言われて」
「それでね」
スターリングはだからだと応えた。
「人気があるね」
「かなりね」
「消防署員も」
彼等もというのだ。
「そうなのよね」
「いざという時に人を助ける」
「火事が起こっても」
「そうしたお仕事だから」
だからだというのだ。
「本当にね」
「そう、けれど」
「軍人になると」
「マイナーだね」
「警察官や消防署員と比べた」
「三番目」
「順位なら」
二人で話した、そしてトムも言った。
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