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八条学園騒動記

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第七百八十二話 トム達と海賊その八

「多いね」
「世界中にいたからね」
「海があれば」
 それならというのだ。
「もうね」
「あちこちにいたわね」
「世界中の海でね」
「中国にもいたし」
 蝉玉は自国の話もした。
「他の国にもね」
「中国も海賊いて」
「倭寇も結構中国人いたしね」 
 自分の国の者達もというのだ。
「結構一括りにして」
「倭寇って言ってたんだ」
「一番強かったのはやっぱりね」
 何と言ってもというのだ。
「日本人で」
「本物だね」
「日本刀持っていて」
 これを倭刀といった。
「鉄砲も持ってたし」
「中国だと鳥銃だったね」
「そう呼んでいたわ、火縄銃をね」
「それも持っていて」
「凄くね」
 これがというのだ。
「強かったのよ」
「そうだったね」
「本物が一番ね」
「強くて」
「それで苦戦したのよ」
「当時の中国、明も」
「船に乗ってるから動きも速いし」
 機動力も備えていたのだ。
「何処からともなく来て」
「そして去る」
「だから強かったんだ」
「海賊は」
「そう、決まった行動をしないから」
 トムはそれでと話した。
「自由でね」
「法律にも縛られなくて」
「大海原で生きていて」 
 スターリングと蝉玉もまさにと応えた。
「そこに縛るものはない」
「自由だからいいんだよね」
「アウトローでね、そこにロマンもあって」
 大海原のそれがというのだ。
「いいんだよね」
「そう、海賊はね」
「強くてね」
「その海賊になろう」
 トムは三人にあらためて提案した。
「これからね」
「是非ね」
「そうなりましょう」
「テーマパークでね」
 三人も笑顔で頷いた、そうしてだった。
 一緒に海賊になる為に放課後テーマパークに行った、そして海賊のコーナーに入ると四人共だった。
 それぞれ海賊になった、トムはフック船長になって言った。
「悪人に見えるかな」
「ちょっとね」
 アン=ボニーになったペリーヌは少し苦笑いで応えた。
「見えないわね」
「そうなんだ」
「どうもね」
「やっぱり海賊ってアウトローだから」
 中国明代の海賊になった蝉玉も言ってきた。
「独特の雰囲気があるのよね」
「そうした生き方をしていないと」
 エドワード=ティーチになっているスターリングも言ってきた、髭は明らかに付け髭だと見てわかる。
「なりきれないかもね」
「そうなんだね、そういえば」
 ここでトムはこんなことを言った。 
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