八条学園騒動記
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第七百八十二話 トム達と海賊その六
「まだあって」
「イギリスでも」
「それで書かれたと思うけれど」
「今見ると引くわね」
「まあ大人になって」
それでというのだ。
「出て行った」
「ネバーランドを」
「ウェンディ達みたいにね」
「そうだったのね」
「実際はね」
「そうだといいけれど」
「それでネバーランドは海に囲まれた島だけれど」
そうであるがというのだ。
「海の外にもね」
「世界は拡がってるのね」
「妖精の世界だと思うよ」
「だったら」
妖精の世界と聞いてだ、蝉玉はそれならという顔になって言った。
「オベローンにティターニャもね」
「パックとかもだね」
「いるのかしら」
「真夏の夜の夢の」
「そう、シェークスピアのね」
「その作品も有名だよね」
「妖精が出る作品なら」
そのジャンルならというのだ。
「有名よね」
「そうだよね」
「どっちもファンタジーになるわね」
蝉玉はこうも言った。
「そうなるわね」
「そうだね」
スターリングも否定しなかった。
「考えてみたら」
「そうよね」
「古典的な」
「うん、それでネバーランドが妖精の世界にあるなら」
それならというのだ。
「ピーターパンはオベローンともだよ」
「お友達なのね」
「お友達かね」
若しくはというのだ。
「オベローンは王様だから」
「ティターニャが女王様で」
「仕えているのかもね」
「そうかも知れないのね」
「妖精の世界でね」
「それでフック船長もかしら」
ペリーヌは彼のことを話した。
「やっぱり」
「そうなるかな」
「あの人も」
ふたりもそれならと応えた。
「この場合は」
「若しかしなくても」
「二人はライバル関係にあるけれど」
「妖精の王様に仕えている」
「そのことは同じ」
「そうじゃないかしら、まあ同じ王様に仕えていても」
ペリーヌはそれでもとも言った。
「仲悪いってあるしね」
「同じ場所にいてもそうした場合って普通だしね」
トムがこの現実を話した。
「世の中って」
「そうよね」
「別にね」
これといってというのだ。
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