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ドリトル先生の長崎での出会い

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第一幕その九

「色々あるからね」
「歴史のある街でね」
「昔は出島もあって」
「日本と外国の文化の接点で」
「観光地でもあるし」
「面白い街だね」
「そうだよ、だからね」
 それでというのです。
「行くことが楽しみだけれど」
「それでもだね」
「一体どんなお仕事なのか」
「興味があるわ」
「僕達にしてもね」
「そうだね、長崎はね」
 ここで先生はこの街についてこうも言いました。
「蝶々夫人の舞台でもあって原爆も落ちたしね」
「ああ、二次大戦でね」
 ガブガブが悲しそうに応えました。
「そうだったね」
「二次大戦が終わろうっていう時に」
 チーチーもとても悲しそうです。
「落とされたんだね」
「広島もだったけれど」
「悲劇だったね」
 オシツオサレツも項垂れています。
「あの爆弾が使われたことは」
「とてもね」
「戦争は人が死ぬものでも」 
 それでもと言うダブダブでした。
「ああしたことはあって欲しくないわ」
「イギリスもああした兵器持ってるけれど」
「使っては駄目よね」
 チープサイドの家族も思うことでした。
「決して」
「そんなことになって欲しくないよ」
「色々な兵器があるけれど」
 それでもと言うホワイティでした。
「ああしたものは使ったら駄目だね」
「戦争にルールはないっていうけれど」
 トートーはこの言葉を出しはしました、ですがこうも言いました。
「やっていいことと悪いことはあるね」
「広島、長崎はね」   
 ポリネシアも彼女にしては珍しく項垂れています。
「あって欲しくなかったわ」
「長崎に行くなら」
 それならと言うジップでした。
「あのことは割けて通れないかもね」
「そして先生もだね」
 老馬も言いました。
「あのことを見るんだね」
「そうなるよ、日本に来た時から」
 まさにその時からというのです。
「もうね」
「それこそだね」
「広島と長崎は何時か、だったね」
「そう思っていたのね」
「来日した時から」
「そうだよ、戦争は起こってしまっても」
 それでもというのです。
「やっぱり軍人同士で戦うべきだね」
「そうだよね」
「そうあるべきだよね」
「そしてああしたものは使わない」
「持っていてもね」
「抑止力はあるよ」 
 先生はこのことは認めました。 
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