八条学園騒動記
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第七百八十話 好色一代男その四
「それまでずっとお子さんいなかったし」
「おられなかったのか」
「一説じゃ側室さんとの間にお二人いたとか」
以前にというのだ。
「そんなお話もあるけれど」
「それでもか」
「正式に言われてるのはね」
それはというのだ。
「お二人だけれど」
「そのお二人はか」
「本当に秀吉さんのお子さんかって」
「言われてるんだな」
「それも当時からね」
秀吉生前から密かに言われていた、そして彼の正室であるねね、北政所と呼ばれていた彼女もそう見ていたとも言われている。
「言われていたらしいよ」
「それだけ昔はか」
「高齢でお子さん作るのはね」
「難しいことだったんだな」
「今とは違うからね」
ベンはフックに話した。
「だから六十歳でまだお盛んなのは」
「そうした人はか」
「ちょっと以上にね」
それこそというのだ。
「当時は凄かったんだよ」
「絶倫か」
「そう言っていいね、若い頃からのね」
「そうか、そんな絶倫はな」
フックは絶倫という言葉に反応して言った。
「連合でも珍しいか」
「連合も同性愛もよくてね」
ただしイスラエルでは犯罪となる、宗教的な理由によるものである。
「女好きのお話一杯あるけれど」
「浮世ノ介さんみたいな絶倫はか」
「ちょっと以上にね」
「ないか」
「今で言うと百歳越えて」
そのうえでというのだ。
「まだ風俗通いしてて」
「百歳以上でか」
「それでハーレムに行って終わりだよ」
「それは凄いな」
「幾ら連合でもね」
自分達の国でもというのだ。
「そこまでの人はね」
「いないか」
「百歳越えてだよ」
ベンはこのことから話した。
「流石にね」
「ないか」
「うん、ないよ」
それこそというのだ。
「どう考えてもね」
「俺達も無理か」
フックは自分達が百歳になった頃のことを考えて言った。
「幾ら何でも」
「だから人は四十代になると」
「そっちの欲が減るか」
「そうなるからね」
だからだというのだ。
「まあ連合は多産奨励してるから」
「四十代でもな」
「不妊治療もして」
「子供作っているな」
「五人も六人もいて」
子供がというのだ。
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