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星河の覇皇

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第八十七部第五章 外の世界の動きを無視しその十七

「そうはないとさえです」
「思われていますか」
「その上で今も励んでいます」
「では三段跳びも」
「今も競技には出ています」
「今もですか」
「年齢的に国際大会に出られるまではないですが」 
 それにはもう引退する年齢だがというのだ。
「ですが」
「競技にはですか」
「そこまではです」
 年齢的にというのだ。
「限界がきていますので」
「陸上競技は選手生命が短いので」
「それは仕方ありません」
 貴族は笑って述べた。
「もうです」
「そうした競技ということですね」
「はい」 
 まさにという返事だった。
「このことは受け入れて」
「そうしたものだと」
「そのうえで」 
「楽しむものですか」
「楽しみ」
 かつとだ、貴族はさらに話した。
「身体を鍛えています」
「そうされていますか」
「ただ老齢になれば」 
 その時のことも話した。
「流石にです」
「三段跳びはですね」
「無理がありますね」
「筋肉や骨に負担がかかりますね」
「そうした競技なので」
 ジャンプの衝撃がというのだ。
「どうしたものかとです」
「お考えですか」
「今は」
 そうだというのだ。
「ランニングにです」
「移ろうとですか」
「今考えています」
「そうですか」
「やはり年齢を重ねますと」
 どうしてもというのだ。
「筋肉も弱まり」
「骨もですね」
「弱まりますので」 
 その為にというのだ。
「三段跳びの様なものは」
「そうは出来ない」
「そうですので」
「お考えですか」
「今現在そうです」
「三段跳びもですね」
「中々です」
 これがというのだ。
「足に普段がかかりますので」
「筋肉と骨に」
「あまり高齢になりますと難しいです」
「それで、ですか」
「他の競技を考えています、好きな競技ですが」
 その三段跳びはというのだ。
「常に何時までも出来るものではない」
「このことはですね」
「今実感しています、私も五十を過ぎましたので」
「人間の寿命は九十年で」
 エウロパではこう言われている、連合の百年より十年短いのは医学が連合よりも遅れているからであろうか。 
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