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金木犀の許嫁

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第四十五話 鯨肉その五

「漫画みたいなお話ね」
「最初は日本が脱退してもね」
 そうしてもというのだ。
「強気だったのよ、それがね」
「どうにもならなくなって」
「今大変らしいわ」
「漫画みたいね、というか」 
 ここで夜空はこうも言った。
「札幌ドームみたいね」
「日本ハムの本拠地だったね」
「今エスコンフィールドに移ったけれど」
「そうしたらね」 
 これがというのだ。
「大成功だったのよ」
「物凄く環境がよくて」
「いいプレイが出来てね」
 そうなりというのだ。
「お客さんも多くて」
「人気が出て」
「チームの収入もね」
 これもというのだ。
「上がってね」
「いいこと尽くめね」
「けれどドームの方は」
「凄いことになってるわね」
「もう誰も使わなくなって」
 実際にそうなりというのだ。
「壮絶よ」
「どうにもならなくなってるわね」
「無茶苦茶やってね」
「日本ハムに対して」
「そうしたら出て行かれて」
「どうにもならなくなって」
「もうね」
 それこそというのだ。
「IWCはね」
「札幌ドームと同じね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「そう言っていいわ」
「そうよね」
「そんなこともね」
 真昼はさらに話した。
「わからないっていうか」
「IWCは」
「馬鹿って言うならね」
「そうなるわね」
「札幌ドームもね」 
 こちらもというのだ。
「そうなるけれどね」
「もう誰も使ってないのよね」
「それはね」
「当然よね」
「日本ハムに酷いことしていたから」
 本拠地にしていたこのチームにというのだ。
「もう利益吸い上げてるみたいな」
「そうしたので」
「しかも環境も悪かったしね」
「人工芝で」
「そう、硬くてね」 
 グラウンドがというのだ。
「怪我もしやすくて」
「そのこともあって」
「もう日本ハムが去ったらね」
「その環境と待遇皆見ているから」
「だからね」 
 それでというのだ。 
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