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星河の覇皇

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第八十七部第四章 首相官邸にてその七十七

「安心出来る、彼はもう文民だがな」
「はい、現役の軍人ではないです」
「大学卒業後日本軍に入られましたが」
「そして軍人になられましたが」
「それでもですね」
「軍人でないならだ」
 現役のその職業でないならというのだ。
「もうだ」
「文民ですね」
「その時は」
「だから八条長官も文民ですね」
「その為軍を直接指揮してだ」
 そうしてというのだ。
「戦場に立つことは出来ない」
「国防長官といえど」
「現役の武官ではないので」
「軍を直接指揮出来ないですね」
「戦場で戦うことは出来ないですね」
「エウロパとは違う」
 連合の敵であるこの国とはというのだ。
「あの国の国防省は軍務省だな」
「そうした名前ですね」
「軍事を担う省は同じでも」
「名前はまた違いますね」
「そうなっていますね」
「あちらの閣僚は現役武官でも就任出来る」
 これは軍務省だけではない。
「つまり閣僚であってもな」
「戦場に立てますね」
「そして軍を指揮出来ますね」
「それが可能ですね」
「シュバルツブルグ元帥がそうだった」
 今はエウロパ中央政府貴族院議員である彼がというのだ。
「彼は軍務相だったがな」
「はい、戦場に立ってです」
「連合軍と戦っていました」
「エルロパ軍の軍服を着て」
「それが出来る」
 エウロパではというのだ。
「しかし連合ではな」
「閣僚は文民でないといけません」
「そう定められています」
「文民統制です」
「その国です」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「彼もな」
「はい、戦場には立てません」
「軍人ではないので」
「文民なので」
「グラウンドでプレイ出来るのは選手だ」
 スポーツにも例えた。
「ユニフォームを着たな」
「そして指揮するのは監督です」
「やはりユニフォームを着ています」
「多くのスポーツでそうです」
「スーツを着た者は指揮も出来ないしだ」
 それにというのだ。
「プレイすることもな」
「出来ないですね」
「だから長官もですね」
「戦場には出られないですね」
「軍人ではないので」
「言うならゼネラルマネージャーだ」
 八条はというのだ。 
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