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星河の覇皇

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第八十七部第四章 首相官邸にてその七十六

「そこまでは至らない、だが」
「政治家としてはですね」
「ああした人が最も強いですね」
「清廉潔白で優秀で」
「そして慎重な人こそが」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だから強い」
「そうですね」
「それではですね」
「これからもですね」
「長官には頑張ってもらいますね」
「私は軍事は知らない」
 今度は自分のことも話した、元々内政それに貿易で功績を挙げてきていて軍事に関わったことがないのだ。
「かつてタイは軍の発言力が強かった」
「二十一世紀までそうでしたね」
「クーデターもよく起きましたね」
「軍によるそれが」
「そうだった、とはいっても」
 クーデターが起こってもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「別に誰か死ぬ訳でもなく」
「滅多にそうしたことはなく」
「ただ政権が交代する」
「それだけでしたね」
「国王陛下が頷かれてだ」
 その時のというのだ。
「終わりだった、そして落ち着くとな」
「それで、ですね」
「民政に移管して」
「終わりでしたね」
「そうだった、だが軍の発言力は強く」
 このことは事実でというのだ。
「軍事も重要だった、しかしな」
「今はですね」
「タイも連合に入ればですね」
「そうなってですね」
「軍はもう国家の武力組織でしかなくなり」
 そしてというのだ。
「政治に関わることもな」
「なくなりましたね」
「連合全体の特徴の中に入りましたね」
「軍は国家の武力組織であり」
「軍人も公務員ですね」
「それで軍事の専門家もいるが」
 即ち国防のというのだ。
「私はどうかというとな」
「違っていましたね」
「軍事に関わったことはない」
「そうでしたね」
「そうだった」
 まさにというのだ。
「だから軍事、国防にはな」
「疎い」
「しかし八条長官は違う」
「あの方については」
「軍を知っていて国防はだ」
 この分野の政治ではというのだ。
「まさにだ」
「連合随一ですね」
「そう言っていい方ですね」
「八条長官は」
「左様ですね」
「連合きっての政治家であり戦略家であってだ」
 そうした人物でというのだ。
「彼が国防を担ってくれているとな」
「中央政府も心配無用ですね」
「国防については」
「左様ですね」
「そうだ、彼に任せていてだ」
 連合の国防をというのだ。 
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