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金木犀の許嫁

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第四十四話 色々楽しんでその十四

「変なね」
「造語があったり」
「本当に片仮名や漢字が多くて」
「難しそうな」
「そうしたね」
「本が多いのね」
「私が思うにね、だから何を書いてるかわからない」
 そうしたというのだ。
「そんな本もあるし」
「解読が必要な」
「そうしたのが多くて」
 それでというのだ。
「読んでいてね」
「解読が必要で」
「そしてね」
「解読しても中身はない」
「そうしたのばかりよ」
 そうだというのだ。
「だから私基本ね」
「哲学書とか読まないのね」
「そうしてるのよ」
「小説とか読んでるの」
「そうなの」
 実際にというのだ。
「実はね」
「だから赤毛のアンとか読んでるのね」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「それでよ、中学時代読んでね」
「哲学書を」
「それでそんな風で」
 それでというのだ。
「もうね」
「小説とか読む様になったの」
「ええ」
「そうだったのね」
「あと漫画も読むしね」
「そういえばお姉ちゃん漫画好きね」
「小説も文学もラノベもよ」
 真昼は笑って話した。
「どちらも読むわ」
「ジャンルにこだわらず」
「そう、面白くて」
 そうしてというのだ。
「ためになるならね」
「ジャンルにこだわらないのね」
「本当に小説や漫画は下手な哲学書よりずっといいのよ」
「わかりやすいから」
「そのうえで大切なことを色々教えてくれて何よりもね」
「何よりも?」
「面白いから」
 満面の笑顔での言葉だった。
「だからいいのよ」
「面白いことが第一ね」
「そう、だから小説や漫画読んでるの。どっちも決して馬鹿に出来ないわよ
「むしろお姉ちゃん的には哲学書の方が嫌い?」
「思想書とかね。小難しい言葉で偉そうに言って」
 そうであってというのだ。
「中身がスカスカのなんて意味ないから」
「そういう哲学書もあるから」
「そう、これからも小説と漫画読むし」
「参考書もなのね」
「読んでいくわ。じゃあ買いましょう」
 笑顔で話してだった。
 三人はそれぞれ買いたい本を買った、そのうえで百貨店地下の少量品売り場に向かった。そしてそこでも買うのだった。


第四十四話   完


                      2024・10・1 
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