星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその七十一
「むしろそれだけの気概がないとな」
「駄目ですか」
「政治家として」
「中央政府首相になる」
「それだけの気概がないならば」
「野心がありだ」
そしてというのだ。
「それに見合うビジョンと能力があればな」
「首相にしてもですか」
「対されますか」
「そうされますか」
「野心はいい、だが権力欲だけではな」
それではというのだ。
「何にもならない、その様な人物は小物でだ」
「取るに足らない」
「首相にしてもですね」
「左様ですか」
「そうした相手は脇が甘いどころではない」
権力欲dだけで政治的なビジョンもなければ能力もない輩はというのだ、こうした輩も何時でも何処でも存在している。
「山の様な悪事をしていてだ」
「それが隠れていない」
「少し調べれば出て来る」
「それも山の様にですね」
「そこから少し取ってだ」
そうしてというのだ。
「公にすればな」
「それで、ですね」
「そうした輩は潰れますね」
「容易にそうなりますね」
「そうなる、権力欲だけの輩なぞいてもだ」
そうしていてもというのだ。
「意味はない」
「だからですね」
「そうした輩についてはですね」
「スキャンダルをついて」
「そして失脚させますね」
「連合は甘い国ではない」
政治的にはというのだ。
「決してな」
「左様ですね」
「スキャンダルが見付かればです」
「そこを衝かれます」
「有権者にも」
「マスコミは黙っていてもだ」
その政治家を贔屓していてもというのだ、このことは二十世紀後半から二十一世紀前半の日本の野党と左翼マスコミがそうであった。
「しかしだ」
「ネットは違います」
「そこで一斉に衝かれますね」
「そうして失脚しますね」
「その様になりますね」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「少しそこを衝けばだ」
「それで終わりですね」
「権力欲だけの無能な輩なぞ」
「首相の後釜を狙っても」
「それでもですね」
「今は寵臣が幅を利かせられる時代ではない」
アッチャラーンはこうも言った。
「暗愚な王や偏向マスコミに贔屓にされてだ」
「それでやっていけるか」
「そうした政治状況ではないですね」
「連合にしても」
「そこは違いますね」
「一人の人間や自分と同じイデオロギーの相手の後ろ盾を得られてもだ」
それで権力を握れてもというのだ。
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