金木犀の許嫁
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第四十四話 色々楽しんでその三
「もうね」
「そうよね、お家でもね」
「そんなのね」
「あとハウス栽培のお野菜や果物も駄目で」
「それも普通だし」
「当然冷凍食品や胃インスタント食品も駄目よ」
「そういうの食べるの見たら怒りそうね」
夜空は食べつつ思った。
「暴れて」
「お店で化学調味料使ってたら怒鳴り散らすから」
「営業妨害ね」
「だからそんな人を見付けたら」
その時はというと。
「動画に撮ってネットで拡散よ」
「それで終わりね」
「例え新聞記者でもね」
即ち権力者でもというのだ。
「終わりよ」
「もうそれでね」
「例えお巡りさんと癒着していても」
そうであってもというのだ。
「ネットで世界中に拡散したらね」
「クレーマーは終わりね」
「そう、クレーマーだから」
化学調味料を使うなと店に喚いて暴れるならというのだ。
「本物のならず者だから」
「容赦したらいけないわね」
「営業妨害している時点で犯罪よ」
真昼は食べながら言い切った。
「だからそうしたこと言う人は気にしないで」
「時々食べたらいいのね」
「こうしたものはね、じゃあ食べたらね」
その後のこともだ、真昼は話した。
「それからね」
「本屋さん行くのね」
「そうしましょう、そこで参考書買うから」
「じゃあ私レシピの本買うわ」
「私は小説買います」
夜空だけでなく真昼も言った。
「赤毛のアン買います」
「赤毛のアンね」
「面白いそうですから」
「そうそう、赤毛のアンって読んで面白いのよ」
真昼は夜空に笑顔で話した。
「実は長いシリーズなのよ」
「そうなのですか」
「赤毛のアンは少女時代でね」
叔父さんと叔母さんの家に来てからのことだ。
「そこから娘さんが主人公の作品までよ」
「あるんですね」
「そう、だからシリーズ読もうと思ったら」
そう決意したならというのだ。
「かなり長くなるわよ」
「そうですか」
「これがね」
「それは知りませんでした」
「赤毛のアンだけでも面白いけれど」
「ずっと読むとですか」
「さらにね」
真昼はさらに話した。
「面白いみたいよ、私は赤毛のアンしか読んでないけれどね」
「さらにあって」
「まさにアンの人生を書いたから」
「そこまで凄い作品ですね」
「カナダの娘に聞いたらね」
「あっ、そうですね」
カナダと聞いてだ、真昼はすぐにはっとなって言った。
「作者のモンゴメリーさんカナダの人でしたね」
「そうなのよ」
「それで何かと書いてあるそうですね」
「カナダのこともね」
「そうですよね」
「カナダもね」
この国もというのだ。
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