八条学園騒動記
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第七百七十七話 不潔な入浴その五
「身体全体からもね」
「大蒜の匂いしたの」
「上半身と足の体臭に加えて」
さらにというのだ。
「匂いがしたそうよ、しかもお風呂嫌いで」
「何年に一回とか」
「そんな風だったから」
それ故にというのだ。
「その体臭はね」
「物凄かったのね」
「そうらしいわ」
「不潔ね」
アロアはまた顔を顰めさせて言った。
「それはまた」
「そうよね」
彰子もまさにと答えた。
「元々純粋な白人の人の体臭って凄いっていうけれど」
「らしいわね」
アロアも確かにと頷いて応えた。
「連合だと混血していて」
「白人の人でもね」
「そうである場合が多いわね」
「けれど純粋な白人で」
彰子はそうした人でと話した。
「お風呂入らないと」
「体臭凄いのね」
「ちょっと入らないとね」
「それでその王様は元々体臭が凄くて」
「大蒜もお好きでね」
「しかもお風呂嫌いだから」
「その体臭たるやね」
それこそというのだ。
「恐ろしいまでだったらしいわ」
「そうなのね」
「それで女好きって」
アンネットは寒気を感じて言った、今は露天風呂で湯舟の中にいるがそれでも寒気を感じたのである。
「女の人にとっては」
「恐怖よね」
「大体お風呂何年もよね」
「入らない人だったそうよ」
「それで女の人と、って思うと」
「女の人の方も入ってない人多いけれど」
「嫌過ぎるでしょ」
こう言うのだった。
「体臭もきつくて身体が汚い」
「嫌になるわね」
「本当にね」
彰子に心から話した。
「近寄りたくない位よ」
「だから王妃様も愛人さんも王様の近くに行く時は」
その時はというと。
「身体中に香水かけて」
「その香水の匂いでなの」
「王様の体臭がしない様にしていたそうよ」
「そうだったのね」
「そこはナポレオンさんとは違うわね」
同じフランスの歴史上の人物でもというのだ。
「あの人は大の風呂好きだったから」
「あの人はそうだったのね」
「一日に二時間位入ることもね」
「あったのね」
「戦場でも余裕があればね」
その時はというのだ。
「入っていたそうだし」
「あの人はそうなのね」
「だから多分体臭もね」
これもというのだ。
「しなかったわ」
「そうなのね」
「しかもお風呂に入って」
そうしてというのだ。
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