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ハッピークローバー

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第百五十話 妖怪がいる余裕その六

「そうした不思議な海みたいだな」
「潮流複雑なややこしい場所って聞いてるけれど」
「それだけじゃなくな」
「妖怪も多くて」
「恐竜の生き残りもいるかも知れない」
「そんな海なのね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「こうした話も聞いて俺は恐竜はまだいるとな」
「考えているのね」
「そういうことだ、むしろいないと決めつける方がな」
 その方がというのだ。
「おかしい、色々調べて考えるとな」
「恐竜はまだいるのね」
「ネッシーが恐竜じゃなくてもな」 
 そうであってもというのだ。
「まだな」
「いるのね」
「そして他の生きものもな」
「生き残っていたりするのね」
「昔鯨類とかな」
「まだ色々わかってないのね」
「地球のこともな、人間は色々知っている様でな」
 その実はというのだ。
「まだまだな」
「知らないことが多いのね」
「この地球のこともな」
「調べ尽くした様で」
「まだまだだ」
 それこそというのだ。
「知らない」
「そうしたものなのね」
「だから恐竜もな」
「まだいるかも知れないのね」
「そうだ、そして俺はいるとだ」
 その様にというのだ。
「考えている、人間の知識は大海の中の匙一杯だ」
「それよく言われるわね」
「だからな」
「恐竜についても」
「同じだ、アフリカに行ってもな」
「いるかも知れないのね」
「そう思う、しかし」
 ここで越智は考える顔になってだった、富美子にこうも言った。
「イグアノドンは色々外見が変わるな」
「ああ、これね」 
 富美子は展示されているイグアノドンのイラストを観て応えた、二人で観ているそれは想定される外見の推移を説明していた。
「最初は四本足で」
「二本足になってな」
「親指立ててるわね」
「前足のな」
「それがね
「また四本足になってるな」
「こんなに変わるなんて」
 越智に首を傾げさせつつ話した。
「凄いわね」
「化石があってもな」
 それでもというのだ。
「全体のものがないとな」
「こう変わっていくの」
「骨格を組み立てて想像もしていって」
 そしてというのだ。
「その中でな」
「色々変わるのね」
「そうなるな」
「全身像がないと」
「そうした化石がな」
 そうでなければというのだ。
「そうなる」
「そうなるのね」
「案外全身の化石が見付かっている恐竜もな」
 それもというのだ。 
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