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八条学園騒動記

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第七百七十五話 露天風呂その七

「拾うっていうか保護っていうか」
「結婚してくれた人いたのね」
「けれどその人ともね」
「離婚したのね」
「そこでもね」
 結婚生活でもというのだ。
「やっぱりね」
「馬鹿過ぎて」
「それでね」
「旦那さんもやっていけなくなったのね」
「心が折れたって」
 その様にというのだ。
「旦那さん言ったらしいわ」
「そうだったの」
「それでね」
 その結果というのだ。
「今はどうしているか」
「生きていけないでしょ」
 アロアははっきりと言った。
「もうね」
「やっぱりそう思うでしょ」
「ええ」
 こうアンネットに答えた。
「とてもね」
「私もそう思うわ」
「そこまで馬鹿だとね」
「多少馬鹿でもね」
 そうであってもというのだ。
「生きていけるけれど」
「馬鹿過ぎるとね」
「そんなホストにお金貢いでね」
「遺産かなりあったのよね」 
 女優の母親のというのだ。
「そうよね」
「そう、もう一生遊んで暮らせて」
 アンネットはそれでと答えた。
「お家も自動車もね」
「買える位ね」
「そこまでのね」
 まさにというのだ。
「凄い額の遺産だったけれど」
「相続税あっても」
「それでもね」
「そこまでの遺産があっても」
「全部ね」
 文字通りにというのだ。
「ホストに貢いでね」
「なくしたのね」
「そうなのよ」
 ここで三人はまた風呂を出た、そして露天風呂から室内にあり水風呂にまた移ってそこで身体を冷やしに入った。
 何度目かの身体が冷える感覚を味わいつつだ、アンネットは一緒にその感覚を味わっているアロアそれに彰子に話した。
「全部ね」
「それでさらによね」
「まだ貢ごうとしてね」
 母親の遺産を全てそうして食い潰してだ。
「盗みに入って捕まったのよ」
「本当に馬鹿ね」
「それで暫く身を持ち崩していて」
「変なお仕事してたの」
「そこをね」
 その状況に陥っていたのをというのだ。
「旦那さんがね」
「拾ったのね」
「そうしたけれど」
「その旦那さんもなのね」
「庇いきれない、支えきれないまでのね」
「馬鹿だったから」
「それでね」 
 その結果でというのだ。 
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