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八条学園騒動記

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第七百七十五話 露天風呂その六

「ギャンブルをすること自体がね」
「よくないしね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「そこまでなんて」
「シベリアに行ってもやってたら」
「賭けなくてもね」 
 ゲームだけしてもというのだ。
「もうそこまでいくと」
「問題よね」
「あの、依存症でしょ」
 アロアは横からこう話した。
「それって」
「そうだったみたいよ」
 アンネットも否定しなかった。
「実際にね」
「やっぱりそうなのね」
「だからね」
「そこまでやっていたの」
「ええ、ここによ」 
 アンネットはさらに話した。
「女の人が入るとね」
「お金どんどんなくなるわね」
「そうなるわね」
「絶対にね」
「女の人のことは知らないけれど」
 ドフトエフスキーの女性関係はというのだ。
「兎に角ギャンブルでね」
「お金使っていたのね」
「無駄にね」
「本当に無駄ね」
 アロアは真顔で述べた。
「それは」
「そうよね」
「あと私ホストとかホステスとかの遊びで」
「散在するのは」
「馬鹿それも本物のね」
 そう言っていいまでのというのだ。
「そうだと思うわ」
「それで破産するのは」
「ええ、ましてさっきあんたがお話してくれた」
 そうしたというのだ。
「女優の娘さんは」
「馬鹿過ぎるでしょ」
「お母さんもうお亡くなりになってるのよね」
「そうなの」
「心配で仕方なかったでしょうね」
 アロアは心から思って言った。
「娘さんどうなるか」
「それでそうなったのよ」
「わかりやすい言葉ね」
「実際生前からね」
「娘さん馬鹿だったの」
「学校の成績も最低だったけれど」
「元々が馬鹿だったのね」
 アンネットの言いたいことがよくわかって頷いた。
「人として」
「そうだったから」
「心配しながら亡くなって」
「そして沢山あった遺産が」
「全部なくなったのよ」
「貢いだのね」
「それでも足りなくなって」 
 それでというのだ。
「盗みもして捕まったのよ」
「どれだけ馬鹿かってなるわね」
「それでね」
 そうであってというのだ。 
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