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神々の塔

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第八十九話 最後の戦の前にその二

「麦畑もそうやが」
「ああ、よおさん生きものがおるわ」
 トウェインもそうだと答えた。
「虫がおって鳥もな」
「それに小動物もな」
「寄ってきてな」
「巣にもしてな」
「糧も得るわ」
「そやな、それがな」 
 施はさらに話した。
「水田はお水もあるからな」
「尚更やな」
「生きものが多くてな」
 そうであってというのだ。
「獣やモンスターもや」
「多いな」
「そうもなる、人がおるなら兎も角」
 人が手入れしている水田ならというのだ。
「ダンジョンやとな」
「獣やモンスターがよおさんおるな」
「そや」
 施はこう言いつつだ、右手に持った如意棒を一閃して遅い掛かって来た蛙達を倒した。大型の彼等をだ。
「こうしてな」
「蛙かておるな」
「ザリガニもタニシもな」
「何でもおるな」
「ボウフラもおってな」
 そうしてというのだ。
「それを食うヤゴに蛍の幼虫もや」
「おるな」
「蝗もおるわ」
 羅は水田の中を跳ねる小型の彼等を見つつ話した。
「こうしてな」
「そして稲食うな」
「それをや」
 その蝗達に雀達が夜野を見て話した。
「鳥が食うしな」
「食物連鎖にもなってるな」
「そや、水田は最高の自然環境でもあるんや」
「人が生み出した」
「そや、そしてな」 
 そうであってというのだ。
「お米以外のもんもや」
「採れるな」
「蝗も食える」
 羅は一言で言った。
「増え過ぎると災害になるが」
「ラクシュミーちゃんの神具やな」
「アバドンな、何十兆もの蝗出してきたけどな」
「あれは参ったわ」
 芥川は苦い顔で述べた。
「ほんまな」
「あの蝗の軍団をどうかするだけで一苦労やった」
 シェリルも苦い顔で言った。
「ほんまな」
「そやったな」
「ああ、蝗は増えるとな」
「蝗害になってな」 
 そうなりというのだ。
「ほんまな」
「大災害になるわ」
「そうなる、そやけど田んぼにある程度おる位やと」
「捕まえてやな」
「佃煮に出来るわ」
 そうだというのだ。
「そしてタニシもザリガニもな」
「食べられるわ」
「蛙も食べたら美味い」
「その蛙食べに蛇も来るけどな」
 シェリルは自分達の前に出て来たジャイアントスネーク三匹を術で倒してから芥川に対して話した。 
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