星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその二十五
「あのお家はね」
「そうなりますね」
「そもそも生涯独身ではね」
「家庭を持ち」
「子供を沢山もうけてもらわないと」
「連合では」
「ええ、どうにもね」
伊東は苦い顔で述べた。
「よくないとね」
「思われますね」
「子沢山であればね」
「ある程いいですね」
「連合は多産を奨励しているわ」
これはこの国が誕生してからのことだ、人口が多ければ多いだけ国力が大きくなるという考えからくることだ。
「だからこそね」
「結婚を奨励して」
「結婚しなくても子供は出来るけれど」
「それでもですね」
「人間は父親と母親がいればね」
「それに越したことはないですね」
「家庭があれば」
それでというのだ。
「やはりいいというね」
「社会構造ですね」
「母親だけで子供を育てる生きものもいるけれど」
「人間は」
「理想にしても両親が共にいて」
そうしてこそというのだ。
「それでね」
「一番いいですね」
「天理教の言葉であるわ」
伊東はこの宗教のそれも話に出した。
「夫婦揃うてとね」
「確かあの宗教の歌にありますね」
「そう、事実ね」
「人は結婚してですね」
「家庭があることがね」
まさにこのことがというのだ。
「最善だからね」
「そして子供もですね」
「いればね」
それでというのだ。
「いいわ」
「総理もそう思われますね」
「ええ、私も子供はいるし」
伊東自身もである。
「三人ね」
「息子さんとですね」
「その後に女の子が双子でね」
「そうでしたね」
「三人共元気にしているわ」
成人して独立している、そして三人共もう結婚して子供もいる。
「お陰でね」
「それは何よりですね」
「貴女にしてもね」
「そうですね。私もです」
「息子さんも娘さんもお元気で」
「有り難いことに」
「そう、連合ではね」
日本だけでなくだ。
「国全体の考えでね」
「多ければ多いだけですね」
「いいわ、だから子供が多ければね」
「様々な福利厚生のサービスもですね」
「得られるわ」
そうなっているというのだ。
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