博士の挑戦状
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百九十五話
第百九十五話 進化も進歩も止まらない
博士は小田切君がドローンがさらによくなるのだと思ったのを見てすぐに笑ってこんなことを言った。
「左様、ドローンはさらによくなる」
「そうなりますね」
「そしてじゃ」
そのうえでというのだ。
「それはドローンだけでなくな」
「他のものもですね」
「全てな」
まさにというのだ。
「進化し進歩し続ける」
「発展もですね」
「していく、一口で上昇というとな」
「上昇はですね」
「止まることがない」
そうだというのだ。
「果てしなくじゃ」
「上昇していきますか」
「文明もな、生物の進化もな」
「果てしなくですか」
「続く、あらゆるものはよくなっていくのじゃ」
「果てしなくですね」
「そうなのじゃ、これ以上はないということはな」
それはというと。
「ない、上昇は止まらぬ」
「どんなことでも」
「その証拠にじゃ」
博士は小田切君に話した。
「昔は家庭用ゲーム機はファミリーコンピューターであったな」
「ファミコンですね」
「あれは当時凄いと言われていたな」
「僕その世代じゃないですがそう言われてたんですね」
「そうだった、しかしじゃ」
「ファミコンも今見ると何でもないですね」
小田切君ははっきりと言い切った。
「もう」
「そうじゃな」
「はい、画面も音楽も」
「しかし当時は驚くべきものであったのじゃ」
「技術的にもですね」
「これ以上はないというまでな」
そう言っていいまでにというのだ。
「凄いものであった」
「今は何でもないものですが」
「左様、今見るとな」
博士もその通りだと答えた。
「そうじゃ、これもじゃ」
「技術の進歩ですね」
「当時は最高の技術でもな」
「何でもなくなる位ですね」
「上昇していくのじゃ」
まさにというのだ、こう言ってだった。
博士は小田切君に今の最新型のプレイステーションも見せた、そうしてそのうえでプレイをはじめたのだった。
第百九十五話 完
2024・8・25
ページ上へ戻る