星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその七
「あの方が静かであられたら」
「あの戦乱は違ったものになっていました」
「今様を好まれ確立されて」
「民のことも想っておられましたが」
「そこがね」
何よりも陰謀を好まれるところがというのだ。
「非常にね」
「困ったところでしたね」
「ええ、あの方のことも考えると」
「謀略はですね」
「君主の方は使われないことを」
決してというのだ。
「あくまでね」
「王道を歩まれるべきですね」
「そうあるべきよ」
まさにというのだ。
「そのことは」
「左様ですね、謀略を使うのは」
「私達を」
「国政を預かる者ですね」
「皇室の方々が行われるのは祭事よ」
「そちらですね」
「国のね、そして政治はね」
それはというと。
「私達政治家が預かっていて」
「皇室の方々そして市民の方々から」
「だから何としても国益を手に入れる」
「それならですね」
「そう、謀略もね」
これもというのだ。
「使うべきよ、だから買収もね」
「そして弱みを握ることも」
「していくわ、必要とあればね」
「そうしていきますね」
「ええ、ただ用心深い人には」
「ガードが固いので」
「買収すべきポイントも」
それもというのだ。
「そして弱みもね」
「握れないですね」
「どうしてもね」
「そうした人もいますね」
「私にしても」
伊東自身もというのだ。
「ガードはね」
「厳重にされていますね」
「ええ、私のことはね」
「知られない様にしていますね」
「誰にもね、好きなものに」
「そして弱みも」
「謀略を使えば」
それならというのだ。
「まさにそれだけでね」
「弱みが出来ますね」
「そうよ、これは裏のやり方だから」
それだけにというのだ。
「どうしてもね」
「弱みも作ってしまいますね」
「それ自体でね、けれどね」
「知られないのなら」
「それでいいのよ」
謀略を使うにしてもというのだ。
「知られないとね」
「それでいいですね」
「ええ、ただ謀略を使ったことを知られても」
「証拠ですね」
「今言っているのはそれよ」
知られなければいいということはというのだ。
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