八条学園騒動記
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第七百七十四話 苺風呂その九
「昔の人達はね」
「栄養の関係でね」
「小柄だったわね」
「私達と比べてね」
「そうだったわね」
「大体平均が」
彰子はそちらの話をした。
「一六〇あるかないか」
「大人の男の人で」
「今と比べると」
この時代の連合と、というのだ。
「大体三十センチは違うのよね」
「頭一つ分以上ね」
「そうだったの、けれどね」
それでもという口調で言うのだった。
「筋肉はね」
「凄かったのよね」
「鍛え抜かれた」
鍛錬と遊び、それに戦でというのだ。鎌倉武士達はまさに戦の日々を過ごしその中で鍛えられていたのだ。
「筋肉だったのよ」
「実用的な」
「そうであってね」
それでというのだ。
「強かったのよ」
「それでモンゴルにも勝ったのよね」
アンネットが言ってきた。
「冗談抜きで強くて」
「そうみたいね」
彰子もまさにと応えた。
「しかも死ぬのを恐れずで」
「無茶な戦い方で」
「そうでもあってね」
それでというのだ。
「本当にね」
「強かったのよね」
「そうなのよね、そんな筋肉ある人は」
その鎌倉武士達の様にというのだ。
「今だとアスリートね」
「あと趣味でやってる人」
アンネットはこう言い加えた。
「そうした人達ね」
「ああ、ジムによくいる」
「筋肉マニアでね」
「プロティンとかも飲んで」
「筋肉に命を賭けているね」
そうしたというのだ。
「マニアの人達」
「いるわね、そうした人」
「それでちょっと違うけれどい」
アンネットはこう前置きして彰子に話した。
「ボディービルダー」
「あの人達は見せる筋肉よね」
「筋肉でもね」
「実用的じゃないのよね」
「だから案外ね」
ボディービルダー達はというのだ。
「力がなくて運動もね」
「大したことないわね」
「そうなのよね」
「そこは鎌倉武士と違うわね」
「あの人達は戦う為の筋肉で」
「実用的って言ったら」
そう定義したならというのだ。
「もうね」
「究極に実用的よね」
「これ以上はないまでに」
それこそというのだ。
「そうよね」
「確かにね」
「そんな筋肉だとね」
実用的なとだ、アロアも言った。
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