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星河の覇皇

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第八十七部第四章 首相官邸にてその三

「だからね」
「それで、ですね」
「行ってもね」
「失敗しますね」
「そうなるわ」
「だからですね」
「そうしたことはね」
 謀略はというのだ。
「全てよ」
「首相がされていましたね」
「謀略は必要よ」
 伊東は簡潔に述べた。
「政治においてね」
「左様ですね」
「勿論政策は絶対で」
「そして事務処理能力も」
「そしてね」
 それに加えてというのだ。
「指導力もね」
「必要ですね」
「統率力がね、けれどね」
「それに加えて」
「謀略もね」
 これもというのだ。
「必要よ」
「それが政治ですね」
「そう、だからね」
「総理もですね」
「謀略を学んできたし」
 伊東も生まれついての謀略家ではない、学問政治のそれに励みその中で身に着けてきたのである。そして今の彼女があるのだ。
「そうしてね」
「使っておられますね」
「サイバー攻撃もそうで」
「そしてですね」
「ええ、そしてね」
「買収もですね」
「むしろ私は買収がね」
 こちらがというのだ。
「一番ね」
「お得意ですね」
「その人の一番欲しいものを見極め」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「それを贈り」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「こちらに引き入れる」
「そうしていきますね」
「相手の人を味方に引き込む」
「それも重要ですね」
「所謂ダブルスパイね」
 伊東はこの言葉も出した。
「これはね」
「工作の基本ですね」
「孫子にもあるわね」
「はい、まさに基本中の基本です」
「まさにね、ただこうした工作は」
 伊東はそれ自体の話もした。
「連合では常で」
「もう挨拶の様なものですね」
「お互いに常にね」
「友好関係にあってもしますね」
「そう、だからね」
 連合という国自体がそうした国であるからだというのだ。
「中央政府には言わないで」
「あちらも我々がしたことを言わないので」
「そう、だからね」
「話をしていきますね」
「挨拶に相当な失礼がない限りはね」 
 それならというのだ。
 
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