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新オズのかかし

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第六幕その九

「皆お菓子が大好きだけれど」
「時代によって味が違っていて」
「文明の進歩の証でもありますね」
「そうした一面もあるんですね」
「そう考えると深いですね」
「それもとても」
「そうなのよ、だからね」 
 それでというのです。
「私達もお菓子は食べつつ確かめているのよ」
「何気ない様な身近なものでもね」
 かかしも言いました。
「そこにあるものは深い場合が多いよ」
「全くだね」 
 樵はかかしのその言葉に頷きました。
「お菓子だってそうだね」
「僕達は食べないけれどね」
「それでもね」
「そこにあるものは大きいね」
「文明の進歩のパラメーターでもあるよ」
 こうかかしに言いました。
「その実は」
「そうだね、そういえばね」
「そういえば?」
「いや、僕の身体を磨く油も」
「ああ、昔と今じゃね」
「品質が違うよ」
 そうだというのです。
「これがね」
「そうだね、僕の藁だってね」
「違うね」
「そうだね」
 本当にというのです。
「昔と今だと」
「藁を切る鎌にしても」
「今のものはね」
「昔より切れて」
 そうであってというのです。
「そして保存技術もね」
「今の方がいいね」
「ずっとね」
 まさにというのです。
「そうだよ、洗濯だってね」
「君自身のね」
「洗濯機が出来て」
「そうそう、楽に出来る様になったね」
「いい洗剤を使って」
 昔よりもというのです。
「そしてね」
「そのうえで奇麗になるね」
「そうなっているよ」
「全くだね」
「昔は洗濯もね」
「重労働だったね」
 そうだったというのです。
「中々の」
「洗濯機なんてなかったからね」
「洗濯機の存在は大きいね」
「楽にだよ」 
 こう言っていいまでにというのです。
「洗濯出来る様になったよ、乾燥だってね」
「干すだけなくてね」
「乾燥機もあるからね」 
 今はというのです。
「そちらもだよ」
「楽になったね」
「そうなったよ」
「そうです、洗濯もです」
 ジュディもまさにと言ってきました。 
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