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八条学園騒動記

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第七百七十四話 苺風呂その三

「ものよ」
「さっきも聞いたけれど思い入れが凄いわね」
「温泉が好きだから」 
 日本人はというのだ。
「それでね」
「露天風呂は欠かせないのね」
「そうなのよ」
「お国柄が違うわね、ロシアだとね」  
 アンネットはここでも自国の話をした。
「さっきも言ったけれど」
「寒いから」
「そう、それでね」
 その為にというのだ。
「温室の中にね」
「お風呂があるのね」
「そう、それでその温室がハウス栽培そっくりで」
 そうした風になっていてというのだ。
「それでそう言う人もいるのよ」
「そうなの」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「そこでトロピカルドリンク飲むのよ」
「ハウス栽培の中で」
「ロシア人トロピカルドリンク大好きなのよ」
 アンネットはこの話もした。
「熱帯の果物、お野菜もね」
「寒いからよね」
 アロアが言ってきた。
「それでよね」
「そうなの」 
 アンネットはその通りだと答えた。
「寒いからかえってね」
「そうしたものが人気あるのね」
「温かいというか熱いところに憧れてるから」
 だからだというのだ。
「それでね」
「そうした飲みものや食べものが人気で」
「スーパー銭湯でもね」
 その中でもというのだ。
「温室の中のお風呂に入りながら」
「飲んで食べるのね」
「アイスクリームも人気あるわ」
 こちらもというのだ。
「そうなのよ」
「アイスもなのね」
「こちらもね」
「そうなってるのね」
「ええ、それで露天風呂はね」
 またこちらの風呂の話をした。
「本当にね」
「あまりないのね」
「お外普通にマイナス何十度で」
 そこまで寒くというのだ。
「それでね」
「吹雪ね」
 彰子が言ってきた。
「ダイアモンドダストに」
「息が凍るから」 
 ロシアではというのだ。
「お湯もね」
「冷えるのね」
「凄い勢いでね」
「だから温室なのね」
「スーパー銭湯でもね」
「そうなるのね」
「ロシアの冬はね」
 それはというと。
「もう軍隊すら止めるから」
「ナポレオンもね」
 彰子はこの英雄の名前を出した、連合では文字通りコルシカの殺人鬼として非常に悪名高い人物である。 
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