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おぢばにおかえり

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第八十三話 回廊ひのきしんその三十三

「我儘で狂暴で気まぐれで甘えん坊で尊大で」
「それが猫よね」
「お家の中でいつもふんぞり返っています」
「物凄く嬉しそうね」
「実際お家にいていいと思ってます」
「完全に家族ね」
「うち甲斐犬がお母さんの犬もいるんですが」
 その子のお話もしてきました。
「二匹共です」
「可愛いのね」
「大事な家族です」
「大切にしているならいいわ」
 それならです。
「というか新一君生きものは大事にするわね」
「そうですね、ただ犬は大人しいですが猫は狂暴で」
「今言った通りね」
「言うことは聞かないですね」
「猫はそうよ」
 そうした生きものということは私も知っています。
「人の言うことはね」
「聞かなくて気ままに生きてますね」
「そうなのよ」
「だからそうした生きものとわかってですね」
「一緒にいることよ」
「そういうことですね、犬ですと」 
 こちらの生きものはといいますと。
「別に、なんですよね」
「狂暴でもないでしょ」
「大人しくて優しいです」
「犬はそうでね」
 犬のことも知っていて言えました。
「それぞれの性格もあるし」
「そうしたことも頭に入れて」
「一緒にいてね」
「そうしています」
「それはいいことだから」
「生きものと一緒にいることもですね」
「とてもね」
 こうも言いました。
「それが自分を育てることにもなるわ」
「生きものも命ですね」
「そうよ」
 新一君にその通りと答えました。 
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