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星河の覇皇

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第八十七部第三章 港の整備その四十六

「多少異常に乱暴な政策ですが」
「あそこまでしてだな」
「人口を増加すべきと考えましたが」
「それはですね」
「出来るものではないので」
 現代ではというのだ。
「ですから」
「それは言わなかったな」
「有用だと思いましたが」
「この時代ではな」
「倫理的にです」
 この観点からというのだ。
「どう考えてもです」
「無理だな」
「そう思いましたので」
 カミュとしてもだ。
「ですから」
「出されなかったな」
「はい、私は政治的には倫理を無視してもです」
 それでもというのだ。
「効果さえあればです」
「いいな」
「そう考えていますが」
「それでもだな」
「世論が否と言えば」
「それで通らない」
「それが民主主義です」
 こうギルフォードに話した。
「ですから私もです」
「世論は考慮するな」
「独裁政治ですらです」
「世論はある程度気にするな」
「世論を完全に無視する独裁者なぞ」
 それこそとだ、カミュはさらに話した。
「この世にはです」
「そうはだな」
「いません」
「歴史においてもな」
「はい、そして民主政治ならです」
「まず世論がある」
 ギルフォードは自分から言った。
「そしてその世論によってだ」
「政治家が選ばれてな」
「そうして政策を為します」
「だからだ」
「政治家は世論を無視出来ない」
「世論を無視すれば支持を失い」
 そしてというのだ。
「結果です」
「失脚する」
「はい、そうなりますので」
「世論は無視出来ない」
「そしてその世論はです」
「倫理によっても形成される」
「はい」 
 まさにというのだ。
「そうなりますので」
「だからだな」
「はい、とても」
「卿もああした政策はだな」
「どんな手段を使ってでも子供を作れという様な」
 そうしたというのだ。
「政策はです」
「とてもだな」
「私は有用であり」
「採用すべきとさえだな」
「思っていますが」
 それでもというのだ。 
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