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金木犀の許嫁

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第三十七話 織田作好みのカレーその八

「買えるから」
「いいんだね」
「古本ならブックオフや駿河屋があるけれど」
 ネット通販でだ、こうした企業は一般の店舗以外にネット通販にも力を入れているのである。それで色々な本が手に入るのだ。
「けれどね」
「アマゾンの方がいいんだ」
「ブックオフや駿河屋でもなかったりするのよ」 
 そうした場合もあるというのだ。
「これがね」
「そうなんだ」
「けれどアマゾンならね」
「あるんだね」
「色々な人が出品するから」 
 だからだというのだ。
「それでね」
「色々な本があって」
「他のものもね」
「あるんだね」
「もうないものの方が少ないって位に」
 そこまでというのだ。
「あるから」
「利用するといいんだ」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「佐京君もね」
「覚えておくよ」 
 佐京は微笑んで答えた。
「アマゾンのことは」
「そうしてね」
「うん、そして」
 さらにだ、佐京は夜空に話した。
「この鰻丼本当にね」
「美味しいわね」
「また来たいね」
「二人でね」
「やっぱり二人だよね」
 夜空に微笑んでこうも言った。
「このお店に来るのは」
「自由軒もね」
「一人で来てもいいけれど」
「美味しいけれど」
「夫婦善哉に出ていたから」
 それ故にというのだ。
「やっぱりね」
「二人。カップルか夫婦でね」
「行くお店だね」
「そうね、それでね」
 夜空は笑顔で話した。
「何と言っても次に行くお店はそうよ」
「夫婦善哉は」
「お椀が二つあるし」
「夫婦でね」
「それで作品でもね」
 その夫婦善哉でもというのだ。
「二人で食べているし」
「夫婦で」
「だからね」
 それ故にというのだ。
「一人よりもね」
「二人で行くお店だね」
「特にね」
 自由軒やいづも屋よりもというのだ。
「そうよ」
「やっぱりそうだね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「一人で行ってもね」
 それでもというのだ。
「夫婦善哉は二つ出るそうよ」
「そうなんだ」
「一人前がね」
 それがというのだ。 
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