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星河の覇皇

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第八十七部第三章 港の整備その二十五

「しかしだ」
「それでもですか」
「連合の者達を侮っているつもりはない」
「だからそう言われますか」
「愚かかも知れないが」
 そうであると共にというのだ。
「勇気もな」
「それもですか」
「備えているとな」
 その様にというのだ。
「思う」
「そうですか」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「こう言った、そして連合でもか」
「ある様です、そうしてです」
「食しているか」
「その様です」
 あの国でもというのだ。
「これが」
「そうなのだな」
「そしてあの国では誰もがどんなものでも食べますね」
「階級もないからな」
「お金さえあれば」
 そしてそれを支払えばだ。
「例え貧しい者でもです」
「貴族が食べる様な料理でも食することが出来るな」
「そして資産家でもです」
 その立場の者でもというのだ。
「普通にガムをです」
「噛むな」
「エウロパではガムといいますと」
「平民の菓子だ」
 タンホイザーは素っ気なく答えた。
「だから貴族はな」
「ガムを噛むことは」
「まずだ」
「ありません、ですが」
「連合は違ってだな」
「一国の国家元首でも」
 その立場にあってもというのだ。
「ガムもです」
「噛むな」
「はい、そして」
 そうしてというのだ。
「他の所謂駄菓子というものを」
「食するか」
「そうです、ただ日本の皇室になりますと」
「そうも言っていられないか」
「連合にあってもそうした菓子は」
 とてもというのだった。
「口に出来ません」
「それでいて我々よりも質素だそうだな」
「連合でも屈指の資産を持っていても」
 皇室所蔵の品はその多くが長い歴史を経ているものだ、その為その資産は金では測れないものばかりなのだ。
「しかし」
「それでもだな」
「伝統があるので」
 その為にというのだ。
「その暮らしは質素で」
「そしてその伝統故にか」
「そうしたものもです」
 ガムの様な駄菓子と言われるものもというのだ。 
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